公開方法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 03:41 UTC 版)
全編セックスやレズ、オナニーシーンのオンパレードで、ポルノ指定を受けなかったのが不思議な映画である。結局、数10ヵ所の削除・修正のうえ、一般映画として封切りされることが決まったが、公開前より、女性層、特に女子高校生層の関心が高かったため、青少年保護の立場から一般映画として公開することが問題視された。地方自治体から「有害指定にすべき」と批判が寄せられたり、東京、大阪などでは一般映画にしたが、福岡、山口、静岡、新潟など、都道府県によっては、各都道府県の青少年条例で、有害興行に指定し、18歳以下は不可とするような、勝手に条件付き上映を促すような動きが現れ、"映倫不在"の事態が生じた。このため、1974年3月19日の映倫維持委員会総会において岡田茂委員長より会員全員に対し、映倫審査の厳守、無断改訂の禁止が再確認された。この決定により、映倫審査終了後に上映プリント等の一部の改変(削除、増補、再編集等)はできなくなった。映画の表現方法は時代と共に変容し、その時々の社会風潮を反映する題材・描写は多様化するため、従来のように「一般映画」と「成人映画」の二種類のみに映画を分類・区別することに無理が生じてきた。続編『続エマニエル夫人』でも同じ問題が生じたため、映倫は「一般映画」と「成人映画」の中間段階に位置する新しいランク、一般映画制限付き(R)の新設を決定した。R指定適用第一作は、1976年の唐十郎監督の『任侠外伝 玄海灘』(唐プロ制作、ATG配給)である。以降、R指定の適用基準は、粗暴性、残虐性、教育上好ましくないなどだが、ほとんどは性描写。このためなるべく広範囲の客を相手にしたい映画会社は、なんとか一般映画になるようこれに引っ掛かりそうな映画は、問題シーンをどんどんカットするようになった。
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