公での使用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/09 07:22 UTC 版)
『ザ・シンプソンズ』での使用以降、この言葉は急速に番組製作国のアメリカを中心に広がっていった。そしてそれは一般人の間だけではなく、メディアや評論家達の議論にも使用される程の知名度を得た。放送から数年後となるテロとの戦い、特に2003年のイラク戦争を巡るフランス政府・フランス人の反米運動が盛んになるとこの勢いは更に増した。『自由主義のファシズム(英語版)』などで知られる評論家ヨナ・ゴールドバーグ(英語版)が中心的な役割を示し、ナショナル・ジャーナル(英語版)は「イラク戦争の中、彼によってこの蔑称は完全に大衆化された」と評している。彼は嫌仏的な記事の中で「サレンダーモンキー」を何度も使用した。 ゴールドバーグはイラク戦争に先駆ける1999年の時点で「サレンダーモンキー」を使用し、『ナショナル・レビュー』紙に掲載した『フランスが嫌いな10の理由』でその背景にある嫌仏主義について解説を行った。第一に「彼らはまともに銃も撃たず(without firing a shot)に白旗を振ってパリを引き渡し」、にも関わらず「四大戦勝国(ビッグ・フォー)という概念を一人で主張して、自国がアメリカ、イギリス、ソ連に並ぶ貢献をしたと思っている」こと、第二に「その上で西側諸国としての使命を果たさずに勝手な行動を取り、NATO諸国とも協調しない恩知らずさ」を挙げた。 2002年7月頃から「サレンダーモンキー」の輪は他の雑誌や評論家にも広がり、ゴールドバーグは差別用語としての大流行については「テロとの戦いとの関連は無視できない」と論じた。一方で2003年頃からゴールドバーグ自身は「大衆化で新鮮味が薄れた」として使用していない。 2006年12月7日には『ニューヨーク・ポスト』紙で2006年のアメリカ軍引き上げについての記事で大きく使用された。2007年、『タイムズ』紙でベン・マッキンタイア(英語版)は「サレンダーモンキー」について「恐らくシンプソンズが元となった数多くの流行語で最大のものであり、今や嫌仏主義の報道や発言における決まり文句となった」と評している。『デイリー・メール』紙は「サレンダーモンキー」はフランス人の態度、及びビンラディンの死についてのヨーロッパにおける消極的な報道についての記事で使用された。近年では2011年に英仏軍事協定の締結についての『デイリー・テレグラフ』紙の記事でも使用された。。
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