倍量単位・分量単位
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/28 10:31 UTC 版)
SI接頭語では、メートルの十進法による倍量単位・分量単位を定めている。定義上あり得る全ての単位を以下の表に示す。実用されているものは太字で示す。 メートル (m) の倍量・分量単位分量 倍量値記号名称値記号名称10−1 m dm デシメートル 101 m dam デカメートル 10−2 m cm センチメートル 102 m hm ヘクトメートル 10−3 m mm ミリメートル 103 m km キロメートル 10−6 m µm マイクロメートル 106 m Mm メガメートル 10−9 m nm ナノメートル 109 m Gm ギガメートル 10−12 m pm ピコメートル 1012 m Tm テラメートル 10−15 m fm フェムトメートル 1015 m Pm ペタメートル 10−18 m am アトメートル 1018 m Em エクサメートル 10−21 m zm ゼプトメートル 1021 m Zm ゼタメートル 10−24 m ym ヨクトメートル 1024 m Ym ヨタメートル 実用されている単位を太字で示す かつてはミクロン (micron) がマイクロメートル (micrometre) の代わりに使われることがあった。しかし、この単位は国際単位系 (SI) でも日本の計量法でも現在は認められておらず、使用することはできない。 フェムトメートルには、フェルミまたはユカワの別名があった 長大な距離ではkmだけでなく、天文単位や光年またはパーセクといった単位が用いられることが多い。kmを超える倍量単位は、実用上ほとんど使われない。またかつては1万倍を表す「ミリア」という接頭語も存在したが、これもあまり用いられることなく、現在では廃止されている。 分量単位では、アトメートル (am) が現代物理学で解明されている最小スケールであり、それより小さいものではプランク長 (∼ 10−35 m) オーダーまで表すべき長さが現在のところほとんど存在しないため、理論上は考えられるもののほとんど使われない。
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倍量単位・分量単位
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 15:06 UTC 版)
例えば長さを示すのに常にメートルのみを用いていたのでは、地球から他の天体までの距離は非常に大きな数値となり、逆に分子、素粒子などの大きさは非常に小さな数値となってしまう。大きな値や小さな値でも扱いやすい数値で表せるようにするために、基本となる単位の倍量・分量を示す単位が作られている。 SIをはじめとするメートル法では、元の単位に対する倍数を意味するSI接頭語が使用される。例えば、接頭語センチ (c) は0.01倍を意味し、センチメートル (cm) は0.01×メートルとなる。接頭語ミリ (m) は0.001倍を意味し、ミリニュートン (mN) は 0.001×N となる。 ただし、1つだけ例外がある。歴史的な理由により、質量の単位キログラム(kg)はすでに単位名に接頭語を含んでおり、接頭語はキログラムではなくグラム(g)に対してつけることになっている。すなわち、キログラムの10−6倍は、マイクロキログラム(µkg)ではなくミリグラム(mg)となる。 接頭語はちょうどの数値として定義されており、接頭語を使用する際には単位の換算を必要としない。例えば、"cm" と "0.01 m" とは全く同じ値である。これは単位の換算ではなく、「"4×5"と"20"とは同じ値である」というのと同様の、単なる数値的な換算である。 メートル法以外の単位系では、倍量単位・分量単位にも固有の名称をつけていることが多い。例えば尺貫法では、長さの基本となる単位は尺であるが、その10分の1は寸、6倍は間、10倍は丈となっている。また、メートル法のような10の累乗倍だけではなく、3倍、6倍、12倍などといった半端な数値が使われている。 なお、ここでいう「基本となる単位」のことを基本単位、倍量単位・分量単位のことを補助単位(または補助計量単位)と呼ぶこともある。SIでも同じ用語が使われているが、これとは異なる意味である。
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