信仰形態の変遷
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1986年教団設立当初は、霊言集の刊行などによる「霊知識」「霊的人生観」の普及を中心とした啓蒙活動が展開され、信仰に関することが説かれることはあまりなかった。後に、教団内で組織ができるようになるが、多くの会員は入会する前に持っていた信仰に従い、会を指導(支援)しているとされた「高級霊」(例:日蓮宗系の人は日蓮、浄土真宗系の人は親鸞)などを信仰していた。1989年からは、「三宝帰依」など信仰心について説かれるようになり、1990年「信仰と愛」「信仰と伝道」の法話が説かれ、1990年からは組織的な伝道活動が開始されるようになった。また、宗教法人となった1991年には、東京ドームでの「御生誕祭」7月15日に、大川隆法による「エル・カンターレ宣言」があり、信仰の中心がエル・カンターレに集約される基準点となった。1992年12月には、会員でも代理本尊の一つである「家庭御本尊」を安置することが可能となった。1994年4月10日には、大川隆法により「方便の時代は終わった」と宣言され、根本経典や基本書の『太陽の法』が改訂され、教団の運営体制の整備が進むとともに、エル・カンターレ信仰、三宝帰依を中心とする信仰へと移行し、1994年6月からは三帰誓願式が始まっている。1996年10月6日には、会員制度を変更して、「正会員」と「誌友会員」の名称を「会員」とした。1998年「エル・カンターレへの祈り」を制定し、研修施設「正心館・精舎」等で使用していたが、2010年に三帰誓願した信者まで下賜し「エル・カンターレへの祈り」で信仰を深めるようになった。 幸福の科学では、単純な一神教信仰ではなく、またフラットな形の多神教でもない。「多様な価値観を包摂しながらも、融合させ調和させてゆく」という立場をとっている。「霊天上界には、神格、つまり高級神霊としての格を持った人が大勢いる」とし、「神は一人だけ、あと他は全部間違いだ」という考えは明らかに事実に反するとしている。またその「格」の高低の違いについても「どれだけ多様な人々を救い・導きうるか」によって格付けが成されるとしている。そして至高神エル・カンターレの教えによって世界の宗教間の対立問題は解決し、お互いの融和をもたらすことになるとしている。 現代社会に適応し、かつ、人類の豊かな未来を開いてゆくための宗教として、新しい手法を「発展の原理」として投入し、イノベーション型の組織・信仰となっている。
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