伝説説話とは? わかりやすく解説

伝説・説話

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/07 10:04 UTC 版)

驚き清水」の記事における「伝説・説話」の解説

大分県豊後国風土記』の記述として、「玖倍利(くべり)湯の井」という名の温泉があり、不意に大声出して何かを言うと、驚き鳴って2丈あまりわき上がったこの伝承が、最も古く後世多様化した後世仏教と共に念仏流行したことにより、泉に向かって僧侶念仏となえるというパターン増えた柳田國男指摘しており、僧侶日本各地へ回る以前時代では、神聖な泉を祀っていた説話とも考えている。 同国(現大分県)には、「念仏」という小池があり、「なむあみだぶつ」ととなえると、応じて泡を立て、ぶつぶつとものを言った宮城県 岩出山近くの「うとう坂」のそばにあった池は、「なむあみだぶつ」ととなえて手を打てばしばらくの間わき上がることが止んだとされる岩出山町伝承)。 多く場合念仏となえると泉がわき出したといったパターン説話が多いが、この話は正反対事例となっている。 新潟県 越後国蓮華寺の「姨(おば)が井」と呼ばれる古井戸は、そばに近寄って大声で「おば」と呼ぶと、井戸の底から泡が浮かんできて、声に応じるようであった。疑う者が、「兄」「妹」呼んでも、知らぬ顔をして反応しなかった(大津村伝承)。 同国曾地峠には、「おまんが井」があり、そばにより、「おまん」と呼ぶと、水面さざ波起こったとされる。おまんは、この井の近く住んでいた某(なにがし)という武士さむらい)の女房であったが、夫に憎まれ殺されたあげく、この井に投げ落とされた。その恨み水中残っているとされる中通村伝承)。 これらは、駿河国(現静岡県)の「姥(うば)が池」と同様、身投げした霊が水中とどまったものと考えられている。 群馬県 上野国伊勢崎近く書上原には、「阿満が池」という小さな池があり、その岸に立って「あま」と呼ぶと、その声に応じて、下からわき上がり、「しばしば呼べば、しばしば出づ」と答えたとされる栃木県 下野国那須温泉湯本から三町ばかり離れた所に「教伝地獄」というのがあり、「教伝かいない」と大声で怒鳴ると、たちまちぐらぐらと湯がわいた。その昔教伝という男が山へ取りに行く時、朝飯遅くなり、友達先に行くのに腹を立て母親踏み倒して出かけたので、その罰で魂がこんな所にいるのだとされる那須村伝承)。 静岡県 伊豆国熱海には、「平左衛門湯」というのがあり、「平左衛門かいない」とからかうと湯がわくとされた。 兵庫県 摂津国有馬温泉には、人が近くへより、大声悪口を言うと、たちまちわき上がる湯口があり、これを「後妻湯(うわなりのゆ)」と呼んでいた。また、若い娘美しく化粧をして、そばに行っても、怒ってわき立つ評判になったため、「妬みの湯」と呼ぶ人もいた(有馬町伝承)。

※この「伝説・説話」の解説は、「驚き清水」の解説の一部です。
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