人文科学・哲学
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柴田正良、美濃正、服部裕幸、月本洋、伊藤春樹、前野隆司、三浦俊彦、柏端達也、篠原成彦 著、長滝祥司(編) 編 『感情とクオリアの謎』昭和堂、2008年。ISBN 978-4812208083。 (感情およびクオリアについての、日本人哲学者および科学者らによる論文集。最後には対談も付けられている。各論文は独立しており、議論されている内容は様々である。) チャーマーズ, デイビッド 『意識する心-脳と精神の根本理論を求めて』、林一(訳)白揚社、2001年。ISBN 4-8269-0106-2。 (翻訳元は The Conscious Mind: In Search of a Fundamental Theory. Oxford University Press. 1996. ハードカバー版:ISBN 0-19-511789-1、文庫本版:ISBN 0-19-510553-2。意識のハードプロブレムについて論じた一冊。この本の要旨は以下の三点。1. 脳に関する知見を現在の物理学の枠内で深めていっても、クオリアについての説明は出てこない(この論証に哲学的ゾンビが使われる)。2. ゆえに現在の物理学は拡張されなければならない。3. この拡張は、物理状態とクオリアの間をつなぐ共通項として「情報」を基礎に置いていくようなものになるはずである。当書は現代科学と分析哲学についての一定の知識を前提とした上で、細かい論点についての議論が長々と続く大部の著作であり、初学者が読みきるのはおそらくあまり楽なものではない。) ブラックモア, スーザン 『「意識」を語る』、山形浩生(訳)、守岡桜(訳)NTT出版、2009年。ISBN 4757160178。 (翻訳元は Conversations on Consciousness. Oxford University Press. 2007. ハードカバー版:ISBN 0195179595。意識に関する二つの大きな国際会議、ツーソン会議とASSCの会場で、様々な分野の研究者20人にインタビューした記録をまとめた本。クオリア、ゾンビ、ハードプロブレム、自由意志について、それぞれの研究者に「あなたはどう思いますか」という形で質問をぶつける構成。ブラックモアは現代の意識研究に関する知識が豊富で、それぞれの相手に対しかなり突っ込んだインタビューを行っている。クオリアの問題に関し、現在いかに人々の間で意見が割れているか、それを知るうえで有用な一冊。) ブラックモア, スーザン 『意識』、筒井晴香(訳)、信原幸弘(訳)、西堤優(訳)岩波書店〈〈1冊でわかる〉シリーズ〉、2010年。ISBN 978-4000269018。 (オックスフォード大学出版局の Very Short Introductions シリーズの邦訳。翻訳元は Consciousness: A Very Short Introduction. Oxford University Press. 2005. ISBN 9780192805850。 ハードプロブレムの解説から始まり、現代の意識研究に関する哲学的な議論および科学的な研究を手短にまとめている。イラストや写真も挟まれ、それほど前提知識を必要としない教科書的な構成となっている。当書は簡潔な構成だが、ブラックモアによる意識の解説書としてより詳細なものに Consciousness: An Introduction. Oxford University Press. 2011. ISBN 978-0199739097。 がある。ただしこちらは2011年6月時点で未邦訳である。) 三村, 尚彦「身体による「一人称的パースペクティブ」の拡張 ― 「二人称の科学」としての現象学 ―」『トランスパーソナル心理学/精神医学』第13巻第1号、日本トランスパーソナル心理学/精神医学会、2013年、 24-33頁、 doi:10.32218/transpersonal.13.1_24。
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