乾式燃料貯蔵設備とは? わかりやすく解説

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乾式燃料貯蔵設備

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 07:42 UTC 版)

福島第一原子力発電所における放射性廃棄物の処理と管理」の記事における「乾式燃料貯蔵設備」の解説

増設貯蔵施設として、共用プール同時期に乾式燃料貯蔵設備(乾式キャスク貯蔵施設とも)が建設された。19911992年度にかけ、電力共通研究として『使用済燃料乾式キャスク貯蔵安全性に関する研究』を実施しており、東京電力はこの研究結果元に施設設計・建設進めた。乾式燃料貯蔵設備は、4号機6号機使用済み燃料貯蔵割り当てされた。使用容器プラント規模違い考慮して下記2種 中型容器使用済燃料37体を貯蔵4号機用に4基設置し合計炉心装荷燃料の約28%を保管可能。 大型容器使用済燃料52体を貯蔵6号機用に5基設置し合計炉心装荷燃料の約35%を保管可能。 が選定された。使用済み燃料は8×8型を想定しタイプ問わず燃料交換時に炉心から外れて4年以上冷却期間経たものが貯蔵対象とされている。4年間の冷却期間を経ることで、燃焼度が40000MWD/tu以下となっていることが前提である。 乾式キャスク自体燃料輸送用のものが既に実用されていたが、この施設使用する容器長期保管用であるため、輸送用比較し次のような相違点がある。 を2重構造化し、ガスケット輸送用容器使用されているゴム製から金属製変更した 2重の間にヘリウムガス充填加圧し金属ガスケット劣化等により漏洩生じて容器内のガス外部漏出することを防止している 容器内も熱伝導性良く不活性ヘリウム充填している。 容器本体構成次のようになっている。 胴板、底板鍛造炭素鋼製(耐圧部材ガンマ線遮蔽役割を果たす一次鍛造炭素鋼製(ガンマ線遮蔽、胴板・底板対応する部材二次ステンレス鋼製。中性子遮蔽材を内蔵 中性子遮蔽材:レジン伝熱プレート、外筒 容器内部バスケット呼ばれるボロン添加アルミニウム合金格子状仕切られ、各使用済燃料所定位置収納する円筒状の容器は横置きして保管するため、トラニオン呼ばれる円筒支持部材固定されキャスク支持架台と一体化している。容器については耐震性の面からも検討加えられ原子炉建屋使用済み燃料プール同様、Asクラス耐震性有する製造神戸製鋼三井造船にて実施したキャスク保管建屋新設せず、使用済み燃料輸送容器保管していた建屋改造した建屋大きく保管棟と検査棟に分かれ検査棟には天井クレーン備えられている。保管中は貯蔵容器監視装置放射線圧力温度等を監視している。保管建屋容器自体がAsクラス耐震性持ち建屋内で開封行わないことからCクラスとして設計されている。ただし、S2地震動に対して安全上支障ないことは確認している。 使用済燃料の初装荷作業6号機分が1995年9月11月12月1996年1月4号機分を実施した装荷作業は各原子炉建屋内で、IAEA監視下での実施し最後にIAEA封印なされた

※この「乾式燃料貯蔵設備」の解説は、「福島第一原子力発電所における放射性廃棄物の処理と管理」の解説の一部です。
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