中華民国政府の台湾移転以後
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/06 02:39 UTC 版)
「直轄市 (中華民国)」の記事における「中華民国政府の台湾移転以後」の解説
詳細は「台湾の行政区分」を参照 直轄市は台北市(1967年から)、高雄市(1979年から)のほか、2010年12月25日に新北市、台中市、台南市の3市が、2014年12月25日に桃園市が加わり6市になった。 台湾省の虚省化に伴い県や省轄市との差異が分かりにくくなっているが、首長や議会の選挙日や財政面において県市と直轄市は法制上異なるものとして扱われている。特に財政面における直轄市の優遇は著しく、地方交付税に当たる統籌分配稅款の43%が直轄市の取り分とされている。一方、22県市は全体で39%の取り分しかない(残りは、6%が特別交付税に当てられ、12%が郷鎮市への交付金となる)。こうした格差の是正を目的として、人口の多い台北県や台中市、桃園県をはじめ、多くの県市が直轄市への昇格を求めた。当然、当時の2直轄市は自らの取り分が減るため、県市の直轄市昇格には反対を表明した。しかし、2007年5月、立法院において地方制度法の第4条と第7条が改正され、人口200万人の県市には直轄市昇格の前でも、直轄市に関する第34条、第35条が適用され、事実上の「準直轄市」となる道が開かれた。 さらに、2009年になると、台北県を新北市として直轄市に昇格させるほか、台中市と台中県が合併して誕生する新たな台中市、および台南市と台南県が合併して誕生する新たな台南市を昇格させ、高雄市と高雄県を合併して新たな高雄市にすることが行政院で決定された。また、桃園県は2010年6月に人口が200万人を突破したことから、2011年1月1日から事実上の準直轄市となり、2014年12月25日に桃園市として直轄市に昇格した。 台北市長に初めて直接選挙で選ばれた陳水扁は、市長時代の手腕を評価され、2000年に中華民国総統に就任した。元総統である李登輝も直轄市昇格後に官選だった台北市長の職を経験している。1998年に陳水扁を破り2006年まで台北市長であった馬英九は、2005年から2007年まで中国国民党の主席を務めたほか、2008年に総統に就任した。元高雄市長の謝長廷も、1996年総統選挙において副総統候補、2008年総統選挙に総統候補として出馬した経験があり、民主進歩党主席(2000年~2002年)や行政院長(2005年2月~2006年1月)を歴任している。 台北市 新北市 台中市 桃園市 台南市
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