中国語版『馬頭琴』が制作された理由とは? わかりやすく解説

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中国語版『馬頭琴』が制作された理由

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/03 01:34 UTC 版)

スーホの白い馬」の記事における「中国語版『馬頭琴』が制作された理由」の解説

中国語版馬頭琴』は塞野が1951年チャハル盟(現在のシリンゴル盟ドロンノール多倫全小学校教師として勤めているときに同地寺院行事があり、60歳くらいの男性歌っていたのがその物語で、興味深く感じた塞野は上演後にその男性から内容教えてもらった。それを整理したもので、「整理」との言葉から書籍発表されたものはオリジナルではなく、塞野による創作含まれる。そのため大塚による『スーホの白い馬』は再再創作で、彼や赤羽出版社などはそれを知らず発表したことになる。 塞野は張北師範学校時代から新聞などにエッセイ教育に関する寄稿をしており、1954年の夏に『内蒙古日報』の副刊編集者知り合い、仲を深め同年末か翌1955年始めに『馬頭琴』の話を整理作品にして同誌に投稿編集部修正が行われて掲載、すぐに話題となり1955年末から半年間、幾度か中央人民ラジオでも放送され、それをきっかけ中国全土へと広まった作中ではスーホ貧し羊飼い無産階級だと強調され殿様スーホ下に見て、彼の馬を奪って殺すという搾取階級悪人で、2つ階級対立させることで殿様のような搾取階級は悪で絶対に倒さなければならない存在だとの思想に基づくもとであると考えられる中国共産党1946年ら行った土地改革牧畜改革により支配階級排除しようとしたが、遊牧民たちは政治には無関心宣伝にあまり反応を示さなかったため、モンゴル民族のよく知る民話などを利用して共産主義プロパガンダをし、そのような背景がある中で登場した馬頭琴』は内モンゴルにも支配者がいればスーホのような貧しい人もいる階級存在するという社会主義思想基づいて制作された。 『馬頭琴』の主人公は「和」と表記されモンゴル語の「スホ」に漢字当てたもので「スーホ」は中国語読みだが、「スホ」は意味し共産主義のシンボル鎌と槌連想させ、無産階級であることを暗示している。 以上からして馬頭琴』は単純な主人公と馬の絆の物語ではなく勧善懲悪基調無産階級スーホが善、有産階級殿様を悪とした特定の時代社会政治思想により作り出され作品である。 2018年にミンガド・ボラグが塞野に取材した際、彼は中国語版馬頭琴』が『スーホの白い馬』として日本など世界へ広まっていたことは知らずそのこと聞かされ喜んだ

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