中国語版『馬頭琴』と『スーホの白い馬』の違い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/03 01:34 UTC 版)
「スーホの白い馬」の記事における「中国語版『馬頭琴』と『スーホの白い馬』の違い」の解説
大塚が典拠としたとみられる『馬頭琴』と大塚の『スーホの白い馬』では舞台となっているのは前者では内モンゴル人や中国人向けであるためかチャハル高原と具体的だが後者では中国北方のモンゴルで、日本人の子供向けにモンゴルのことや馬頭琴という楽器があることを説明、馬の競走が行われるのは前者はラマ廟で後者は町、スーホについて前者は単におばあさんに育てられ、後者はおばあさんと2人で生活しているとやや変えられ、スーホの家が飼っている羊は前者は遊牧民にとっては少ない20匹ほどと明示され、後者は典拠を意訳して貧しい羊飼いになっている。スーホの年齢は前者が17歳、後者が少年。 『スーホの白い馬』は小学2年生の教科書にも掲載されていることで説明文を入れるなどわかりやすくい文章になっており、伏線も入れられている。また、馬頭琴の製作に使う材料について『スーホの白い馬』では典拠にはない馬の皮と毛が付け加えられたのは満州生まれの大塚が知っていたことであるとみられる。 物語の結末は前者はスーホが馬頭琴を弾く度に殿様への憎しみを感じているが、後者では馬頭琴をいつも持ち歩き、それを弾く度に馬を殺された悔しさ、ともに草原を駆け回った楽しい思い出を浮かべている。 大塚が紹介した本作は時期によって作、訳、再話とクレジットに違いがみられるが典拠との違いはあれど物語の流れなどは同じであるため再話や作というより中国語版『馬頭琴』を翻訳した上で『スーホの白い馬』を作ったのだとミンガド・ボラグはみている。
※この「中国語版『馬頭琴』と『スーホの白い馬』の違い」の解説は、「スーホの白い馬」の解説の一部です。
「中国語版『馬頭琴』と『スーホの白い馬』の違い」を含む「スーホの白い馬」の記事については、「スーホの白い馬」の概要を参照ください。
- 中国語版『馬頭琴』と『スーホの白い馬』の違いのページへのリンク