中国式白タク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 13:43 UTC 版)
中国人による日本への海外旅行が非常に盛んな中で生まれたのが、中国式白タクである。中国人旅行客にとって中国語が使える安心さと、ガイドも行ってくれる便利さ、運賃が破格に安いことなどから人気が高く、主要な日本の空港を中心に爆発的に広がっている。この中国式白タクは、在日中国人や中国人留学生などが自家用車を用いて行うもので、中国の配車アプリを使って利用する。報道によれば2017年8月現在、配車アプリには運転手として数千人が登録していることが確認されており、今後もますます増えることが予想される。 金銭授受を現地で行わず、日本入国前・乗車前にインターネットを介したAlipay(アリペイ)などでネット決済を行い日本の銀行口座を用いず、また領収書なども使用しないため、金銭授受の証拠を掴みにくいことから、警察による取締りに対して「友人の送迎」と主張をして言い逃れ、違法な白タク行為と認定することが困難であった。 中国式白タクは二種免許を持たず、また旅客運送事業許可も受けていない違法行為であるため、事故時には任意保険未加入の扱いを受け、乗客・被害者に対する補償等の救済措置は無い。任意保険の制度すら知らない可能性も高く、違法と認定されなくても補償がない可能性もある。民事的な賠償請求をしても運転手に支払い能力は無く、帰国されるので被害者は泣き寝入りの可能性が高い。また海外のネット決済を使用した脱税行為である。 中国人団体客の多くは中国式白タクの他に、中国人が違法に運営する民泊を利用し、訪れる免税店は中国系資本の店を使い、その全てを中国企業のネット決済で営業していることから、中国人によるインバウンド収益は減少の一途を辿り、大きな社会問題になっている。 警察は複数回の出入りがある乗用車をマークして厳しく捜査しており、逮捕者も増加している。逮捕者は、道路運送法第九十六条により「三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」とされている。
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