世界国尽とは? わかりやすく解説

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せかいくにづくし【世界国尽】

読み方:せかいくにづくし

福沢諭吉外国地誌書。6巻明治2年(1869)刊。世界各国地理・歴史を、七五調唱歌体で記述したもの。


世界国尽

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/28 22:33 UTC 版)

『世界国尽』(せかいくにづくし)は、福澤諭吉の著書のひとつ。正式名称は、『世界國盡』1869年明治2年)の初冬に発行された。世界地理の入門書である。地理以外に、その国の歴史を説明している箇所もある。




注釈

  1. ^ 福澤は『福澤全集緒言』において『世界国尽』について以下のように説明をしている。
    世界国尽
    幾千百年来蟄居ちつきよの人民がにわかに国をひらい世界せかいまじわらんとするには、ずその世界せかい何物なにものにしていずれの方角ほうがくに位するやを知り、その地名ちめいを知りその遠近えんきんを知るは最も大切たいせつなることにして、前年は唐天竺からてんじくとて世界の末端はてと心得たりしに、今は唐天竺からてんじくほか欧羅巴ヨーロツパ亜米利加アメリカ等も出現しゆつげんし来り、したがつて人の眼界がんかいは旧時に幾倍いくばいして広からざるを得ず。眼界がんかいの広きはりもなおさず世界をせまく思うことなれば、かく全国民ぜんこくみんをして世界せかいること日本国内をると同様どうようならしめんと欲し、これついては江戸の各処かくしよに在る寺小屋てらこや手本てほんに、江戸方角ほうがく又は都路みやこじとて、府下東西南北の方角ほうがく地名ちめい等を記し、東海道五十三つぎ順序じゆんじよを五字七字の口調くちようもて面白おもしろ書綴かきつづり、児童じどうをしてその手本てほんの文字を手習てならいすると共にその文句もんく暗誦あんしようして自然しぜん地理ちりを覚えしむるの慣行かんこうにして、江戸方角ほうがく都路みやこじと云えば江戸中の貴賤貧富きせんひんぷかかわらず毎戸毎人まいこまいひとこれを知らざる者なき程の次第なれば、余は之を見てひと首肯うなずき、よし〱日本国中の老若男女ろうにやくなんによをして世界の地理風俗ちりふうぞくを知ること江戸の方角地名ほうがくちめい、東海道の五十三つぎ暗誦あんしようするがごとくならしめんとの一案を起し、にわか書林しよりんに就て江戸方角、都路の版本はんぽんを求め、幾度いくども之を熟読暗誦じゆくどくあんしようして、すなわちその口調くちようならうてつづりたるものは世界国尽せかいくにづくしなり。本文ほんもんのみにては尽さゞるが故に頭書かしらがきを加えて、およそ各地の風俗歴史ふうぞくれきし等の荒増あらましを記したれども、文章ぶんしようきわめて通俗つうぞくを主としていやしく難字なんじを用いず、まぎれもなき寺小屋流てらこやりゆう体裁ていさいなりと信ず。 — 福澤諭吉、『福澤全集緒言』、79-80頁[3]

出典

  1. ^ a b c デジタルで読む福澤諭吉 世界国盡. 一”. 慶應義塾大学メディアセンター. 2017年8月25日閲覧。
  2. ^ 福沢 1981, pp. 103-186。
  3. ^ 『福澤全集緒言』、79-80頁
  4. ^ 桑原 1979, pp. 89-90を参照。
  5. ^ 桑原 1979, pp. 89-117を参照。特に、94 - 95頁に楽譜が掲載されている。96 - 100頁に第1番から第26番までの歌詞が収録されている。
  6. ^ 桑原 1979, pp. 114-115を参照。特に、115頁には『首書絵入世界都路』の序文の一部が掲載されている。


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