不祥事・事故・事件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 04:35 UTC 版)
1981年(昭和56年)12月30日に行われた東海ゴールドカップ(2,500m)で、ダイサンフジタカ騎乗の井手上慎一が距離を1,400mと錯誤し、2周目直線で手綱を緩めてスピードダウンしたため5着に敗れ、上位人気馬であったことから場内のファンが「八百長だ」と騒いで返金を要求。一部のファンは管理事務所を取り囲み、さらに興奮したファンが予想紙を販売する小屋への放火や窓ガラスを割るなど暴徒化、岐阜県警機動隊や羽島署員が出動する事態となり、警察官に暴行を働いたファン1名が公務執行妨害容疑で逮捕される始末となった。なお、公正委員は井手上の距離錯誤によるミスを認めたものの、地方競馬実施規則に基づき、審議対象にならずレースは成立という結論を下した。また、井手上は笠松競馬での騎乗を無期限で停止(後に解除)され、所属していた名古屋競馬でも10日間の騎乗停止となった。 詳細は「東海ゴールドカップ#周回誤認事件」を参照 2011年(平成23年)1月7日第3レース(若竹特別A2 ダート1,800m 5頭立て)にてハロー車(馬場を均すための専用車)がレース中に侵入し、レースを妨害したとしてレースが不成立となる事故が発生した。向正面からスタートし、コースを1周半する1,800mの距離で行われたレースだったが、馬場整備の受託業者が800m(スタート地点は1800mと同じ向正面)で行われるレースと勘違いし、レース中にもかかわらずコースにハロー車を入れ整備を始めた。最後の直線に差し掛かったところで、レース中の5頭は2台のハロー車の間を縫うようにしてゴールインしたが、レース全般に重大な影響を与えたものと見なされ、レースは不成立となり、当レースに関する勝馬投票券は全て返還(無条件払い戻し)となった。払戻総額は786万2,000円。当然ながら不成立とならなければ的中していた勝馬投票券を持っていた者も数多くおり、抗議も相次ぐ事態となった。なお、笠松競馬では午前中に1,800mのレースが行われることは少なく(1,800mのレース自体も開催期間中に僅かしか行われない)、それも業者の勘違いに繋がったと言われる。1着で入線した尾島徹騎手は、「直前で気付き何とか避けたが、とにかく驚いた。頭数が少なく、ばらけた展開のレースだったから、ケガなく済んだが本当に危なかった」と振り返り、「こんなずさんなことでは、ファンの信用を失ってしまう」と語った。
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