不正咬合とは? わかりやすく解説

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ふせい‐こうごう〔‐カウガフ〕【不正×咬合】

読み方:ふせいこうごう

歯のかみ合わせ正常でない状態。矯正治療を行う。


不正咬合

読み方ふせいこうごう
別名:歯列不正,咬合不正,咬合不全,下顎前突

歯並び噛み合わせの状態が良くない状態の総称。歯の位置歯列弓上下噛み合わせなどから起こり放置する日常生活支障が出る場合がある。

 “歯並びや咬み合わせの状態が良くないこと”で、正常咬合でないものです。しかし、正常咬合自体検査で「ある数値より高いものは不正咬合である」とするような絶対的な検査があるわけではありません。また、人種により正常咬合異なったりします
 不正咬合には、叢生乱ぐい歯)などの「歯の位置異常」、歯の周囲筋肉や舌の力のバランス崩れることによって起こる「歯列弓形態の異常」、上下の顎の発育アンバランスによる「咬合の異常」などがあります
 不正咬合は見た目問題含めて"歯並びに関して何か日常生活支障のある状態"と言えます。歯科検診友人家族などから不正咬合を指摘されたり、自分で気になったら、まず矯正医の無料相談などを利用して専門家に不正であるか、放置することでどのような支障があるかなど、相談されるのが良い思います


不正咬合(ふせいこうごう)

噛み合せがおかしい(歯並びや、アゴ位置関係が悪い)こと。

不正咬合, 咬合異常


不正咬合

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/04 15:14 UTC 版)

不正咬合
不正咬合状態の歯を持つ10歳の少女
概要
診療科 歯学
分類および外部参照情報

不正咬合(ふせいこうごう、: Malocclusion)とは、顎顔面、歯などが、何らかの原因でその形態と発育と機能に異常をきたし、その結果、正常な咬合機能を営み得ない咬合状態の総称をいう。[1]

定義

本稿は、文面が簡潔であることから、保母須見也の咬合学事典に掲載されている定義を採用した。しかし、不正咬合の解説は他にも存在する。それらを下記に示す。なお、日本補綴歯科学会が発行した歯科補綴学専門用語集には、「不正咬合」という項目が存在しない。

  • GPT8

1: any deviation from a physiologically acceptable contact between the opposing dental arches 上下顎間の生理的咬合接触から逸脱

2: any deviation from a normal occlusion—see ANGLE’S CLASSIFICATION OF OCCLUSION 正常咬合から逸脱(アングルの咬合分類) [2]

  • Wikipedia(English)

A malocclusion is a misalignment or incorrect relation between the teeth of the two dental arches when they approach each other as the jaws close. 不正咬合は、上下顎がお互いに近づく際の、上下歯列弓間の不整列あるいは不適切な関係である。

  • Dorland's Medical Dictionary

such malposition and contact of the maxillary and mandibular teeth as to interfere with the highest efficiency during the excursive movements of the jaw that are essential for mastication.[3] 咀嚼にとって重要な下顎の偏心運動が最大の効率で機能できなくなるような、上下顎歯列の位置不良あるいは接触関係。

以上のことから、「不正咬合」は、今後議論を重ね定義を統一する必要がある歯科専門用語の1つと考えられる。

意義

不正咬合には、機能的な異常を伴わない形態的不正咬合と何らかの機能異常を伴う機能的不正咬合がある。形態的不正咬合は、矯正歯科治療の対象となる。機能的不正咬合は、「噛み合わせがずれる」「前歯で麺類を噛み切れない」「犬歯で糸をかみ切れない」などの徴候により、患者に認識されることが多い。さらに、様々な病的症状を発現させることから、顎関節症の原因の1つとして重要視されている。機能的不正咬合が存在し、何らかの機能的障害が認められる場合、不正咬合の解消が図られる。機能的不正咬合の存在は、咬合分析により確認が可能である。[4]

種類

不正咬合は、大きく「形態的不正咬合」と「機能的不正咬合」に分けることができる。形態的不正咬合は、Angleの不正咬合の分類法により分類し、矯正歯科治療の診断が行われる。一方、機能的不正咬合は、分類方法が確立されているわけではないが、以下の種類の存在が明らかにされている。

中心位での早期接触

中心位において、上下の歯が一箇所だけ接触し、他の歯は接触していない場合。
上下の歯が安定して噛み合ったときに、下顎頭が下顎窩の斜面上にあり不安定である。

下顎が中心位に位置するとき、上下の歯が一箇所だけ接触し、他の歯は接触していない状態である。下顎が咬頭嵌合位に位置するとき、下顎頭が下顎窩の斜面上にあり、下顎頭は不安定な状態になる。

下顎偏心位運動における早期接触

左側の外側翼突筋を収縮させて下顎を右側に動かすとき、右側の下顎頭は右側の下顎窩の中心位の位置にとどまるのに対し、左側の下顎頭は左側の下顎窩の形態に沿って前下内方に滑走する。
下顎を右側に動かして右側で噛もうとしたとき、左側の臼歯が先に当たってしまい、右側で噛むことができない状態

下顎は、片側の外側翼突筋を収縮させることにより、横に動かすことができる。下顎のこの動きは、下顎の偏心位運動と呼ばれ、犬歯で糸を噛み切る場合あるいは肉を噛み切る場合などに行われる。ところが、噛み切ろうとする反対側の臼歯が強く接触して、糸や肉を噛み切れない場合がある。この場合の異常な噛み合わせを下顎の偏心位運動における早期接触という。

下顎前方位運動における咬合干渉

下顎を前方に出したとき、臼歯が先に当たってしまい、前歯に隙間がある。
咬頭嵌合位において、上下の歯は安定して噛み合い異常は認められない。
下顎を前方に出して前歯で噛もうとすると、智歯の咬合平面から突出した部分が咬合干渉を引き起こして前歯が噛み合わなくなる。

下顎は、両側の外側翼突筋を収縮させることにより、前に動かすことができる。下顎のこの動きは、下顎の前方位運動と呼ばれ、前歯で麺類を噛み切る場合などに行われる動きである。ところが、下顎を前方に突き出して麺類を噛み切ろうとしても、臼歯が強く接触して、麺類を噛み切れない場合がある。この異常な噛み合わせを下顎前方位運動における臼歯の早期接触という。この不正咬合は、智歯を支台歯としたブリッジを装着した際に発症することが多い。そのようなブリッジを装着した場合、咬頭嵌合位において、上下の歯は安定して噛み合い異常は認められない。しかし、下顎を前方に出して前歯で噛もうとすると、智歯の咬合平面から突出した部分が早期接触を引き起こして前歯が噛み合わなくなる。

成因

各々の症例において不正咬合の成因を明らかにすることは、診断・治療を進める際に欠かせない。形態的不正咬合の成因には、顎骨の発育異常、歯の萌出スペース不足、過剰歯、歯の位置異常、習癖などがあり、その成因を明らかにすることは容易なことが多い。一方、機能的不正咬合の成因は、口腔内診察により、不正咬合の位置と状態を確認し、さらに、問診により得られた発症時期と咬合の変化時期(例えばブリッジ装着など)との相関関係などを考察して判断することになり、その特定が難しい場合が多い。

機能的不正咬合から誘発される疾患

不正咬合は、様々な症状と疾患を引き起こす。それらのすべてが明らかにされているわけではないが、以下の疾患は明らかにされ治療が施されている。

変形性顎関節症

顎関節の軟骨あるいは骨の変性萎縮で、関節に加わるいろいろな負荷とこれに耐える関節の受容力の不均衡により、関節全体に退行性変化と増殖性変化を起こし、種々の症状を惹起するようになった状態である。

外側翼突筋の疲労

不正咬合が睡眠中の歯ぎしりなどを引き起こし、外側翼突筋が機能障害を引き起こすほど疲労したり腱鞘炎になった状態である。咬合分析により原因が明らかになった場合、予後は良好である。

円板後部組織の障害

円板後部組織が障害を受け、関節円板が前方に転位して戻らなくなった状態。

関節円板を後方から支えている円板後部組織が、下顎頭により圧迫されて、障害を受けて変性し、その機能を失った状態である。その結果、関節円板は、本来の位置から前方に転位する。

脚注

  1. ^ 保母須弥也:咬合学事典、書林、東京都、1979年、OCLC 674414476 全国書誌番号:79018772
  2. ^ The Academy of Prosthodontics Foundation : The Glossary of Prosthodontic Terms (8 Edition), The Journal of Prosthetic Dentistry; Vol.94 (2005), ISSN 0022-3913
  3. ^ Douglas M. Anderson :Dorland's Medical Dictionary 28edition, W.B. SUNDERS COMPANY, Philadelphia, 1994, ISBN 0-7216-5323-5
  4. ^ Dawson P.E : Functional Occlusion From TMJ to Smile Design, 2007, MOSBY, St. Louis, ISBN 978-0-323-03371-8

関連項目


不正咬合

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/12 06:56 UTC 版)

チンチラ」の記事における「不正咬合」の解説

不正咬合の発症は、主に普段食事内容原因考えられている。小動物の不正咬合は治療難しく摂食障害口内にできてしまった傷からの感染症発展する、命に関わる深刻な病気だが、発覚した時点ではほとんど取り返しがつかない状態まで進行してしまっている場合が多いため、日々観察食事管理は非常に重要である。なお、食生活問題がなくとも、先天的に不正咬合を発症しやすいチンチラがいることが報告されている。性質遺伝する考えられているため、そのようなチンチラ繁殖させないことが推奨される。 運よく程度の軽い初期のうちに発見できた場合は、食餌療法での回復期待できる。しかし、重篤場合は歯を削ったり、抜歯するなどの外科的な処置が必要となる。これらの処置チンチラにとって大きなストレスであり、成功率高くはない上、成功して以降も大抵は定期的に歯を削り続け必要があるため、飼い主にとっても非常に大きな負担となる。

※この「不正咬合」の解説は、「チンチラ」の解説の一部です。
「不正咬合」を含む「チンチラ」の記事については、「チンチラ」の概要を参照ください。

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