一般的なイメージ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/10 02:20 UTC 版)
日本で初めて猪八戒をブタであると正しく訳したのは、新聞記者・随筆家の弓館小鰐である。東京日日新聞に連載され、1931年に改造社から刊行された弓館訳『西遊記』の中で使われた。それ以前の『通俗西遊記』(1858年)などにおいては、イノシシであると訳されていた。ただしその『通俗西遊記』の挿絵は、中国の書物を真似て、毛のない豚の姿で描かれているので、違いはすでに認識されていた可能性はある。 前述のように原作や中国では豚そのものの醜い姿で、八戒のイメージは豚のイメージと被る。しかも時代が経るに従ってえびすのように恰幅の良い腹の出た姿になり、神像となっていった。日本で人間化された姿で描写されることがあるのとはかなりイメージが異なる。また作中での役回りは道化役であり、八戒が失敗したり愚かだったりするのは、物語の構成上必要なものである。 太鼓腹に長い鼻のある豚の顔 怪力 好色 食欲旺盛 楽天的 欲が深い 怠け者 愚か 武器は釘鈀(ていは)。9本の歯を持つ、熊手を思わせる馬鍬風の農具で、太上老君の作。材質は神氷鉄。元帥昇進の祝いに天帝から下された物。重量は経蔵1つ分の経典と同じ、5040斤(約3トン)。ほとんど振るわれることはないが、本気で使うと火炎旋風を巻き起こすという。 孫悟空同様に雲に乗って空を飛べる 日本ではネガティブに見られることもある上記の性質であるが、その自由奔放で人間くさい性格から、中国では孫悟空以上の人気を誇り、タンキーによく降ろされる神仙でもある。また、中国では「猪八戒吃人参果(猪八戒が人参果(架空の不老長寿の果実)を食べる)」(猪八戒は人参果の味が分からないので、物の価値や有難みを理解しないこと、日本の「猫に小判」「豚に真珠」と同義)など、猪八戒を題材とする諺も生まれた。
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