ユダとの対決
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 17:37 UTC 版)
レイは、ラオウに突かれた秘孔「新血愁」による死の期限を迎える前に、何としてもユダを倒そうと考えるが、ユダの策略により間に合う望みがなくなってしまう。しかし、万策尽きたわけではなく、トキは「新血愁」に対応する唯一の秘孔「心霊台」を突けば、常人なら発狂死してしまうほどの激痛と引き換えに少しだけ延命できると明かした。レイは迷わずその秘孔を突いてもらうことを選び、トキは激痛に耐えられなかった時のためにと、マミヤがメディスンシティーで調達した死の薬を渡した上でレイの秘孔を突く。 レイは激痛にもだえ苦しみ、その叫び声は部屋の外でアイリが薬を飲んでと懇願するほどであった。やがて叫び声が途絶え、トキが部屋の扉を開けた時、薬を飲むことなく激痛に耐え切ったレイは、僅かばかりの生を得ることに成功した。激痛に耐える過程で髪は真っ白になり、その姿を見て絶句したケンシロウたちに薄く微笑む。 ユダにとってもレイの存在は、過去に南斗聖拳の修行時代にレイの奥義を目撃し、その技の美しさにユダは一方的に嫉妬心を抱き、復讐を誓う存在であった。死を間近にしたレイを嘲笑うべくマミヤの村に攻め入ったユダは、レイの余力を見くびっており、「マミヤは死兆星を見ている、お前の想いは無駄なものだ」と彼の精神力を挫こうとする。しかしレイは、マミヤの運命を知って涙を流しながらも「どこまでも哀しき女。そんな女のために死ぬ男が一人くらい居てもいい」と、より一層の決意を持ってユダに立ち向かう。 2人の対決は、死を背負い技の切れを増すレイの優勢で展開していくが、ユダの奸計によりダムを崩壊させ大量の水を使い流砂と化した戦場で、状況は大きく一変する。流砂に足を取られたレイに対しユダは遠くから南斗紅鶴拳の最初の奥義「伝衝裂波」で痛めつけ、とどめに南斗紅鶴拳の2番目の奥義である「血粧嘴」を放つ。しかし時を同じくしてケンシロウの機転で流砂が止まると、その刹那、レイも奥義「飛翔白麗」で間一髪逆立ちの体勢から宙へと舞う。そして、その美しい技に修行時代と同じく一瞬心を奪われたユダの不覚を誘い、起死回生の勝利を得る。 ユダに勝利した後、死を目前としたレイはマミヤたちに別れを告げ、家屋の中で砕け散る姿を誰にも見せず倒れていく。外にいるケンシロウの手でその家屋ごと火葬される中、レイの無償の愛はマミヤの頭上から「死兆星」の蒼光を消し去った。テレビアニメ版も同じ場面ではマミヤの村の民全員が彼の葬儀を見守っていた。
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