メイガスとイプシシマス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/12 02:54 UTC 版)
「セレマ神秘主義」の記事における「メイガスとイプシシマス」の解説
最後の二つのマイルストーンに達するのはごくわずかである。最後から二番目はメイガスになることで(生命の樹のホフマに入ることを象徴している)、彼の主な任務は人類に対して新しい真実を伝えることである。メイガスについて、クロウリーは下記のように書いている。 多くの魔術の師がいるが、その言葉の技術的な意味では、歴史上、メイガスはやっと12人しかいない。彼らは、彼らのメッセージを一つの言葉として明確に説明されることで認識され、その言葉はすべての現存する信念と法典をひっくり返すべきだ。私達は仏陀の言葉を事実として捕らえるだろう。——「無我」(アートマンや魂がないこと)(中略)モハメッドもまた、「アラー」という一語で、(中略)同様に、アイワスも、「セレマ」という言葉で言い表し(そのすべての意味合いで)、死につつある神の慣習的やり方を完全に破壊する。 メイガスの状態は、クロウリーのLiber B vel Magiで説明されている。ほかのどこかで、彼は、完全な新しい魔術の言葉なしにこの位階に達する可能性がある人がいることを認めている。彼は、そのようなメイガスは、現在のアイオン(時代)の言葉で彼自身もしくは彼女自身を識別し、それを設立するための作業をするだろうと言っている。Magick Without Tearsで、クロウリーは(実際にはそうは言っていないが)銀の星の秘密長官は、ある意味で少なくともメイガスの位階に達していることを推奨している。 イプシシマスの状態は、非常に最高の最善である。(生命の樹のケサーのセフィラで象徴される)この位階の達成は比較的公には書かれていない。 イプシシマスはすべてのどんな限界からも完全に自由になり、それらの間の量や質の区別なくすべてのものの本質の中に存在している。彼は、存在と非存在と生成、行動と非行動と傾向、その他すべてのそのような三つ組みと同一視され、いかなる状態でも、もしくはそれがその状態であろうとなかろうと、いかなる一つのこととそれ以外のことの間で、それらとの区別されない。 彼は、証人の存在でその位階を受け、言葉と行為にその本質を表現するが、ひとりの人として彼の自然な顕現のヴェイルの中にひとたび彼自身を引き下がり、彼の達成した事実に関しては彼の人生の間、団の別のメンバーにさえ沈黙を保つことを誓う。イプシシマスは存在のすべてのモデルの卓越した達人である。つまりこれは、彼の存在は内や外の必要性から完全に自由である。彼の仕事は、構築することやそのような必要性を取り消すすべての傾向を破壊することである。彼は、虚無(無我)の法の達人である イプシシマスはいかなる存在とも関係しない。つまり、彼は、いかなる方向にも意志を持たず、いかなる種類の二重性を持つ意識を持たず、彼にとってすべては成就し、それは「言葉と愚者を越えて、そうだ、言葉と愚者をこえて」と書かれるだろう。
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