ポリマー類と他のモノマー類の前駆体として
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/13 14:26 UTC 版)
「アクリル酸エチル」の記事における「ポリマー類と他のモノマー類の前駆体として」の解説
アクリル酸エチルは、樹脂、プラスチック、ゴム、義歯材料などのポリマーの製造に使用される。アクリル酸エチルは、酸性または塩基性触媒作用による高級アルコールとのエステル交換反応による同種のアクリル酸アルキル(アクリル酸エステル)の原料となる。その方法 (エステル交換) で、特殊用途のアクリル酸エステルの製造が可能になる。アクリル酸 2-エチルヘキシル(英語: 2-Ethylhexyl acrylate)(2-エチルヘキサノールから)は感圧接着剤に使用される。アクリル酸シクロヘキシル(英語: Cyclohexyl acrylate)(シクロヘキサノールから)は 自動車用クリアラッカーに使用される。アクリル酸2-ヒドロキシエチル (エチレングリコールから)はジイソシアナートと架橋可能なゲルを形成する、これは長鎖アクリレート (C18 +アルコール) とパラフィンオイルの凝固点降下用の櫛方ポリマー用のコモノマーとして用いられる。アクリル酸2-ジメチルアミノエチル (ジメチルアミノエタノールから) は、下水浄化と製紙用の凝集剤の調製に用いられる。 アクリル酸エチルは、反応性モノマーとしてホモポリマー (単一のモノマーからなるポリマー) に用いられる。また、次のような物質とのコポリマー (共重合体) にも用いられる。エチレン、アクリル酸とその塩、アミド、エステル、メタクリル酸エステル、アクリロニトリル、マレイン酸エステル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、ブタジエン、不飽和ポリエステル 。アクリル酸エチルとエチレンのコポリマー (EPA) はエチレンと酢酸ビニルのコポリマーと同じように、接着剤とポリマー添加剤に適している。アクリル酸とのコポリマーは液体洗剤の洗浄効果を増加させる。メタクリル酸とのコポリマーは胃薬錠剤のコーティングに用いられる (ユードラギット Eudragit)。 多数の可能なコモノマー単位と、アクリル酸エチルとのコポリマーおよびターポリマー (terpolymer, 3種類のモノマーからなるポリマー)の組み合わせにより、塗料や接着剤、紙、繊維、皮革助剤、化粧品や医薬品などのさまざまな用途で、アクリレートコポリマーのさまざまな特性が実現できる。
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