ハンガリー国鉄Bzmot形ディーゼル動車
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「チェコスロバキア国鉄810形ディーゼル動車」の記事における「ハンガリー国鉄Bzmot形ディーゼル動車」の解説
ハンガリー国鉄Bzmot 54-29形ディーゼル動車は、M152.0形増備中の1977年から1984年にかけて、ストゥデーンカ車両国営会社で製造した、ハンガリー国鉄(MÁV)およびジェール=ショプロン=エーベンフルト鉄道(GySEV)向けディーゼル動車で、M152.0形とほぼ同一設計。ハンガリー国鉄向けに205両、ジェール=ショプロン=エーベンフルト鉄道向けに2両が輸出された。同型のBzx 24-28形付随客車、BDzx 83-28形付随荷物合造客車も製造された。 新造時の設計最高速度は70km/hだったため、ハンガリー国鉄では出荷時搭載のLIAZ製に代わる機関換装を図り、一部車両(Bzmot 043,086)について独マン社ライセンス生産による国産エンジン(Rába - MAN D2156-HM-6U、141kW)と独フォイト製液体変速機に換装した。さらにBzx形付随客車の動力車改造(Bzmot 301,302)では過給器を装備し出力を増強した機関(Rába - MAN D2156-HM-6UT、162kW)を搭載し、最高速度を80km/hに引き上げた。 さらに1990年代以降、座席の大型化などのアコモデーション更新などの工事を進め、マンD10型機関のライセンス生産品(Rába - MAN D10-UT206)換装による更新・動力車化改造工事が進められた。更新車は原番号と無関係に300番台に改番され、のち200番台、100番台の空き番号が付番された。機関トラブルの問題から200番台以降は換装機関をマン製D2866-LUH20型(228kW)に変更している。 また1997年から2001年にかけてBzmot形23両に機関換装、車内アコモデーション改良、冷房化などの優等列車仕様更新工事を行い、InterCityを補完する全席指定優等列車InterPici(IP)に使用したが、2010年に運用を終了した。Bzmot形に機関換装・近代化更新工事を施工して2両固定編成化した6312形(6321.001,002)の試作も行ったが、量産化には至っていない。 ストゥデーンカ車両は1980年代、ハンガリー以外にポーランドやアルジェリアへのM152.0形の輸出を模索し、1989年には東独ライプツィヒ国際見本市に出品したあとのM152.0形とBaafx形4両をアルジェリアに持ち込み、砂漠地帯でのデモンストレーション運転も行ったが、結局ハンガリー以外の国への輸出は実現しなかった。
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