ニュースやポップカルチャーでの使用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/10 15:10 UTC 版)
「イギリス国鉄サンドイッチ」の記事における「ニュースやポップカルチャーでの使用」の解説
イギリスやアメリカで鉄道が敷かれ始めたころから旅客向けに駅で売られる軽食と言えばサンドイッチであった。独占市場ということもあり、それらは高品質とは言えなかった。車内販売のサンドイッチを笑いの種にするのはイギリス国鉄の誕生よりずっと早い。『アメリカン・レールロード・ジャーナル』1884年10月号のユーモアコラムはその一例である。 鉄道サンドイッチの存在と全国的な蔓延は長年にわたって人々の恐怖の源であり、医師会にとっても悩みの種だったがなんとか抑え込んできた。 イギリス国鉄サンドイッチは同国のラジオやテレビ番組、数々の書籍で物笑いにされてきた。ラジオ番組『ザ・グーン・ショー』のエピソード「イギリス国鉄サンドイッチシステムの崩壊」は1954年3月8日回にBBCホームサービスで初放送された。『ザ・ミリーニャ・ショー(英語版)』は1972年に偽ニュースのスケッチを放送したが、その中には「行方不明だったゴッホの耳、イギリス国鉄サンドイッチの中で発見」というヘッドラインがあった。 ジョー・モラン(英語版)は著書『初心者のための行列並び: 朝食から就寝まで日々の暮らしの物語』の中でイギリス国鉄サンドイッチを「イギリス社会の衰退のメタファーだった。『ザ・グーン・ショー』で定番のジョークになったときから」と書いている。ビル・ブライソンは『小さな島からの手記(英語版)』でこう書いた。「思えば昔は、イギリス国鉄サンドイッチを買うものはみな、これを最後に永い時間を生命維持装置につながれて過ごすことになるのではないかと思い悩んだものだった」。 イギリス国鉄サンドイッチは20世紀半ばの産業国有化がもたらした弊害の代表例ともみなされている。インディペンデント紙は1997年の記事で国鉄サンドイッチを「企業社会の統制主義、官僚主義を満天下に示すもの」と呼び、民営化の大鉈を振るったマーガレット・サッチャー首相が「ジェームズ・キャラハン、価格所得政策(英語版)、そしてイギリス国鉄サンドイッチを一掃した」と書いた。 サービス一般の質を評価するときに悪い例として引き合いに出されることもある。1988年、『インヴェスターズ・クロニクル(英語版)』誌はブリティッシュ・テレコムのサービス品質を「かつてイギリス国鉄サンドイッチが独占していた種類の口撃を呼び寄せている」と表現した。2007年には、航空会社BMIの会長だったマイケル・ビショップ(英語版)がヒースロー空港について「かつてイギリス国鉄サンドイッチが持ち続けていた世間の評価を引き継いだ」と書いている。
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