トワイヤン
トワイヤン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/08 00:56 UTC 版)
トワイヤン(Toyen)は、チェコ出身のシュルレアリスム画家、芸術家[1][2][3]。1902年9月21日、スミーチョフ[注釈 1]に生まれ[5]、1980年11月9日、パリで亡くなった[2]。1920年代から1930年代にかけて、プラハにおける前衛芸術及びシュルレアリスム運動の中心で活動した[1][6]。チェコがナチス・ドイツの支配下に組み入れられた1940年代は作品の発表を中断することを余儀なくされたものの創作は続けた[2]。第二次世界大戦後はチェコに成立したソ連の衛星国家の抑圧的な体制から逃れてパリへ移住した[7]。戦後、実存主義が知的流行になり、シュルレアリスム運動におけるブルトンの求心性が失われていく中も彼の理想主義に追随した[7]。
注釈
- ^ 1921年になってはじめてプラハの市域に含まれるようになった[4]。
- ^ アニー・ル・ブランはこの出会いの話をトワイヤンに直接聞いたという[11]。ヴィーチェスラフ・ネズヴァルによると、コルチュラ島は当時のチェコ人にとって非常に人気のある避暑地であった[11]。
- ^ Remo. 本名はイジー・イェリーネクといい、共産主義のシンパであった。比較的早い段階で前衛芸術運動からはドロップアップし、さらにナチスにより芸術活動の道を断たれてしまったため事績が詳らかでない。1941年にマウトハウゼン強制収容所にて死亡。[11]
- ^ Review Devětsil. デヴィエトスィルが発行していた芸術批評誌の一つ。
- ^ ヤン・ニェメツ(Jan Němec)監督の2005年のドキュメンタリー映画。ベーメン・メーレン保護領として占領下にあったプラハでトワイヤンがナチスから匿ったインジヒ・ハイズレルと彼女が、1948年のチェコスロバキア政変が起きるころまでに共産主義者から逃れてパリへ行くまでを追う[17]。
出典
- ^ a b c d e “Biographie” (cz). galerieart.cz. 2016年7月24日閲覧。
- ^ a b c d e “Biographie illustrée” (フランス語). Radio Praha (2001年11月15日). 2016年7月24日閲覧。
- ^ a b c d e “Toyen” (英語). Spaightwood Galleries, Inc.. 2016年7月24日閲覧。
- ^ Huebner 2008, p. 43.
- ^ a b “Matriční záznam o narození a křtu” (1902年9月). 2016年8月5日閲覧。(スミーチョフの洗礼名簿のアーカイヴ)
- ^ a b c d e f 『ダダとシュルレアリスム』pp.326-333
- ^ a b c d 『ダダとシュルレアリスム』pp.401-418
- ^ a b c d e Colvile, Georgiana (1999). Scandaleusement d'elles. Trente quatre femmes surréalistes. Paris: Jean-Michel Place. pp. 284-289(マン・レイが1935年に撮影したトワイヤンの写真も所収)
- ^ Huebner 2008, pp. 25–26.
- ^ “Ústav pro českou literaturu AV ČR, v. v. i.”. 2016年7月24日閲覧。
- ^ a b c d e f Huebner 2008, pp. 53–54.
- ^ a b c d e f Biro, Adam; Passeron, René (1982) (フランス語). Dictionnaire général du surréalisme et de ses environs. Paris: Office du livre, Fribourg, Suisse et Presses universitaires de France. pp. 405-406. ISBN 978-2130372806
- ^ Huebner 2008, pp. 55–56.
- ^ a b Huebner 2008, pp. 90–92.
- ^ Angliviel (1982) p191
- ^ Huebner 2008, p. 137.
- ^ a b c Hames, Peter (2009-05-31). Czech and Slovak Cinema: Theme and Tradition. Oxford University Press. pp. 159-160 2016年7月27日閲覧。
- ^ Huebner 2008, p. 1.
- ^ a b Huebner 2008, p. 312.
- ^ a b c Huebner 2008, p. 321.
- ^ Jean-Jacques Pauvert, ed (1984). À distance. Carrère. p. 158. "« le personnage le plus romantique du surréalisme »"
- 1 トワイヤンとは
- 2 トワイヤンの概要
- 3 発展資料
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