バンジャマン・ペレとは? わかりやすく解説

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バンジャマン・ペレ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/27 08:22 UTC 版)

バンジャマン・ペレBenjamin Péret1899年7月4日 - 1959年9月18日)はフランスの詩人。ダダイスムシュルレアリスムに参加。自動記述の記述、催眠実験などブルトンを中心とするシュルレアリスムの活動に最も積極的に参加した。ブラジル滞在中にトロツキズムに傾倒。スペイン内戦義勇兵として参加し、第二次大戦中には政治活動のために収監されるが、保釈されて1941年にメキシコ亡命。7年以上にわたる亡命生活では政治活動のほか、メソアメリカ神話伝説民話を収集・編纂した。また、こうした活動の一環として、『チュマイェルのチラム・バラムの書』、トロツキーの『文学と革命』、オクタビオ・パスの『太陽の石』などを翻訳した。ペレの詩集は、そのほとんどがイヴ・タンギージョアン・ミロマックス・エルンストマン・レイらシュルレアリスムの画家写真家との共作である。


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  6. ^ 小冊子『死骸』にはブルトンの「埋葬拒否」、アラゴンの「すでに死者を殴り倒したか」、エリュアールの「ありきたりの老人」、(後に対独協力に転向することになる)ピエール・ドリュ・ラ・ロシェルの「われわれは騙されない」などが掲載された(Christie's. LIVRES MODERNES ET SURREALISTES. Un Cadavre
  7. ^ アンドレ・ブルトン著「霊媒の登場」巌谷國士訳『現代詩手帖』(第14巻第8号、8-18頁、1971年8月、思潮社)、および『アンドレ・ブルトン集成6』「失われた足跡」(人文書院、1974年) 所収。
  8. ^ 泉谷安規「アンドレ・ブルトン『通底器』における夢の記述の一読解の試み(Ⅰ)」『人文社会論叢. 人文科学篇』第24巻、弘前大学人文学部、2010年8月、1-12頁、hdl:10129/3787ISSN 1344-6061CRID 1050282677515270400 
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  16. ^ Articles. Elsie Houston (1902-1943)” (フランス語). www.benjamin-peret.org. Surréalisme-Association des amis de Benjamin Péret. 2019年9月23日閲覧。 “New York Times, 21 février 1943”
  17. ^ 《革命に奉仕するシュルレアリスム》”. コトバンク. 2019年9月6日閲覧。
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  19. ^ 細川真由「フランス知識人の「反ファシズム」イデオロギー ― 戦間期反戦運動および対独レジスタンス運動との関連において」『社会システム研究』第20号、京都大学大学院人間・環境学研究科 社会システム研究刊行会、2017年3月30日、157-171頁。 
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  26. ^ 藤本恭比古 2016.
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  28. ^ ミシェル・ヴィノック 著、塚原史立花英裕、築山和也、久保昭博 訳 『知識人の時代 ― バレス/ジッド/サルトル』紀伊國屋書店、2007年。 
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  30. ^ Guillaume Bridet (2011). “Tensions entre les avant-gardes : le surréalisme et le Parti communiste” (フランス語). Itinéraires (2011-4): 23-45. https://journals.openedition.org/itineraires/1366?lang=en. 
  31. ^ 署名者:アンドレ・ブルトン、サルバドール・ダリ、オスカル・ドミンゲス、ポール・エリュアール、マックス・エルンスト、マルセル・フーリエフランス語版モーリス・エーヌフランス語版、モーリス・アンリ、ジョルジュ・ユニエフランス語版シルヴァン・イトキーヌフランス語版、マルセル・ジャン、ドラ・マール、ルネ・マグリット、レオ・マレフランス語版ジュアン・マユーフランス語版、マリー=ルイーズ・マユー、E・L・T・メザンスフランス語版ポール・ヌジェフランス語版メレット・オッペンハイムアンリ・パリゾフランス語版、バンジャマン・ペレ、マン・レイ、モールス・サンジェ、アンドレ・スーリー、イヴ・タンギー、ロベール・ヴァランセ。
  32. ^ ブルトンとバタイユの仲違いは、特に、1930年にバタイユが(シュルレアリストらが1924年に刊行した小冊子『死骸』と同じ名称で)小冊子『死骸』を刊行し、1924年の『死骸』のブルトンの文章「死んだ後まで、この男の遺骸を残しておくことはない」をそのまま引用し、さらに、「去勢されたライオン」と題する小冊子所収論文で、シュルレアリスムを「去勢された思想」として批判したことによる(唄邦弘(2007))
  33. ^ 安川奈緒ジョルジュ・バタイユにおける「否定性」と「承認」の問題 ― 第二次大戦以前のヘーゲル読解を通して」『仏文研究』第42巻、京都大学フランス語学フランス文学研究会、2011年10月11日、77-97頁。 
  34. ^ 宮崎康子「G.バタイユの「無頭の共同体」論にみる主体の生成=死 ― フランス1930年代の異質な思索」『京都大学大学院教育学研究科紀要』第50巻、2004年3月31日、358-371頁。 
  35. ^ Contre-attaque” (フランス語). Ent’revues. 2019年9月23日閲覧。
  36. ^ Les Cahiers de Contre-Attaque (1935)” (フランス語). www.revues-litteraires.com. 2019年9月23日閲覧。
  37. ^ 石井康史「外部について ― 瀧口修造、オクタビオ・パス、アレッホ・カルペンティエール」『Booklet』第14巻、2006年、24-37頁。 
  38. ^ Pour un art révolutionnaire indépendant” (フランス語). andrebreton.fr. 2019年9月22日閲覧。 “Rédigé avec Léon Trotski mais signé de Diego Rivera, ce Manifeste pour un « art révolutionnaire indépendant » donne enfin, en 1938, la formule définitive des rapports entre le surréalisme et la révolution. (Gilles Mioni, 2011)”
  39. ^ Clé (REVUE) : bulletin mensuel de la F.I.A.R.I. (Fédération Internationale de l'Art Révolutionnaire Indépendant) / réd. Maurice Nadeau” (フランス語). Centre Pompidou. 2019年9月22日閲覧。
  40. ^ アンシャン・レジームにおける国王の命令書である封印状は、「18世紀に濫発され、無数の市民を裁判所に送致することもなく監禁したことで、絶対王政下における国王の恣意の象徴と見なされた」(田中寛一(2006))
  41. ^ ハンガリー生まれの写真家カティ・オルナはベルリン、次いでパリに亡命し、スペイン内戦の写真を撮ったが、フランコ独裁体制が成立すると、メキシコに亡命した(Kati Horna - OVNI N° 770, 2014-08-31)。
  42. ^ Benjamin Péret. Chronologie 1942-1948” (フランス語). www.benjamin-peret.org. Surréalisme-Association des amis de Benjamin Péret. 2019年9月23日閲覧。
  43. ^ 大島博光『エリュアール』新日本新書、1988年 - 抜粋「英雄・殉難者・詩人たちの名誉」(大島博光記念館公式ウェブサイト)。
  44. ^ Benjamin Peret. Le déshonneur des poètes. février 1945” (フランス語). www.marxists.org. Marxists Internet Archive. 2019年9月23日閲覧。
  45. ^ K出版社はこの頃、ペレのほか、バタイユ、アルトー、(ブルトンに大きな影響を及ぼした)ジャック・ヴァシェフランス語版カミーユ・ブリアンフランス語版の著書を刊行したことで知られる(Rina Sherman)。
  46. ^ Vidéos. L'invention du monde (DVD)” (フランス語). www.benjamin-peret.org. Surréalisme-Association des amis de Benjamin Péret. 2019年9月23日閲覧。
  47. ^ a b c Benjamin Péret. Chronologie 1948-1959” (フランス語). www.benjamin-peret.org. Surréalisme-Association des amis de Benjamin Péret. 2019年9月23日閲覧。
  48. ^ Bibliographie des écrits de Benjamin Péret” (フランス語). www.benjamin-peret.org. Surréalisme-Association des amis de Benjamin Péret. 2019年9月19日閲覧。
  49. ^ Le voilà, Péret. ""Oeuvres complètes, tome 7""” (フランス語). Libération.fr (1995年1月12日). 2019年9月19日閲覧。
  50. ^ ペレ、エリュアール、ブルトン、アラゴン、ユニックのほか、ジョルジュ・サドゥールフランス語版、イヴ・タンギー、ルネ・シャール、ジョルジュ・マルキーヌフランス語版アンドレ・ティリオンフランス語版ルネ・クルヴェルマキシム・アレクサンドルフランス語版が署名した(ポンピドゥー・センターカンディンスキー図書館の資料)。





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