ピエール・ドリュ=ラ=ロシェルとは? わかりやすく解説

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ドリュ‐ラ‐ロシェル【Pierre Drieu La Rochelle】


ピエール・ドリュ=ラ=ロシェル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/09 04:59 UTC 版)

ピエール・ウジェーヌ・ドリュ・ラ・ロシェル(Pierre Eugène Drieu La Rochelle フランス語: [dʁjø la ʁɔʃɛl], 1893年1月3日 - 1945年3月15日)は、フランスの作家。ファシズム資本主義共産主義に対抗して、ヨーロッパを堕落から再生する思想と評価して対独協力者となった。


  1. ^ ドリュ・ラ・ロシェルがニーチェの作品に最初に触れたのは、14歳の時、『ツァラトゥストラはかく語りき』をオペラ通りで見つけ、メルキュール・ド・フランス社の本の黄色い表紙の上に書かれたその奇妙なタイトルに惹かれ、母に懇願し入手した1907年ということになっている。
     私はそこに書いてあることを全く理解していなかった。だが、錯綜した一冊の書物から幾つかの文章が湧き出て、それが燃え盛る叢林の只中でヤハヴェの声をなすのである。私はこの焔のような呼びかけに圧倒されてしまっていた。この男は私に何かを求めていた、私に何かを強く求めていたのだった。若さというものは何かに身を捧げるものであり、また自分に身を捧げることを要求する何者かを捜し求めるものである[3]
  2. ^ 1940年6月14日のナチス・ドイツによるパリ陥落に先立つ5月29日、ドリュ・ラ・ロシェルは日記に以下のように記す。
     私はバッハやモーツアルト、ゲーテの一部分(私は殆どゲーテを知らない)、ノヴァリス、ヘルダーリン、ニーチェが好きだ。しかし、それは私の政治的態度とは何の関係も無い[4]
    ドリュ・ラ・ロシェルが対独協力を表明するのは、同年9月15日『ラ・ジェルブ』誌上でのことである。しかし、この日記の文章からはドイツの文化に惹きつけられている様子は伺われるものの、1934年「マルクスに抗するニーチェ」において考察したような、ニーチェの思想とドリュ・ラ・ロシェル自身の政治的態度を結びつけることは既になくなっていることが分かる。
  1. ^ H・R・ロットマン『セーヌ左岸』みすず書房、1985年、P.96頁。 
  2. ^ Drieu La Rochelle, L’Agent double, NRF, no. 212, Juillet 1935, p.37. この作品は1943年から1944年にかけてドリュ・ラ・ロシェル自身の手直しを経て死後刊行された『不愉快な物語 』(Histoires déplaisantes, Gallimard, 1963 / coll. L’imaginaire 1991, pp.109-142)に採録されている
  3. ^ Pierre Drieu La Rochelle, Encore et Toujours Nietzsche, in Sur les Ecrivains, Gallimard 1964/1982 p.91.
  4. ^ Drieu La Rochelle, Journal 1939-1945, Gallimard / coll. Témoins, 1992, p.255


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