デルタII
名称:デルタII(DeltaII)
開発機関・会社:マクドネル・ダグラス社
運用機関・会社:アメリカ/アメリカ空軍(USAF)/アメリカ航空宇宙局(NASA)
打ち上げ国名・機関:アメリカ/アメリカ航空宇宙局(NASA)
打ち上げ場所:ケープカナベラル空軍基地
運用開始年:1989年(6900シリーズ)/1990年(7900シリーズ)
デルタIIは、1960年に1号機が発射された打ち上げロケット、デルタ・シリーズの最新型で、1986年のチャレンジャー号事故によって生じた、アメリカ空軍の衛星打ち上げ能力の穴をうめるために、1987年に開発が決まりました。それまでのデルタ型と同じく3段式で、加速性能向上のため、9基の固体ロケットが第1段の周囲に束ねるかたちで取り付けられています。
まず、1989年に初期型の6925型が、空軍のナブスターGPS衛星打ち上げにまず用いられ、1990年には、固体ロケットの機体がスチールから炭素・エポキシ素材に交換され、第1段のメイン・エンジンの改良とあわせて、性能がさらに向上した7925型が登場しました。
打ち上げ能力は中規模で、高度160kmの低軌道の場合、軌道傾斜角28度なら約5t、傾斜角90度の極軌道なら約3.8t、高度35,200kmの静止軌道なら900kgの重さの衛星を軌道にのせることができます。
1.どんな形をし、どんな性能を持っているの?
3段型液体ロケット。全長38.32m/37.8m(ペイロードとフェアリングの形状によって変動)。本体直径2.4m。フェアリング直径2.4〜3.0m。発射時総重量約232t。
2.打ち上げや飛行の順序はどうなっているの?
第1段の主エンジンの噴射開始と同時に、6基の固体ロケットに点火、1分後に分離、残りの3基に点火後、さらに1分後にこれも分離します。
3.どんなものを打ち上げたの?
ナブスターGPS衛星、XTE(X線計時探査衛星)、RADARSAT(極地の氷地帯観測による気候変動研究、海洋・地表のレーダ映像観測)、マーズ・グローバル・サーベイヤー、マーズ・パスファインダーなどを打ち上げました。
4.どのくらい成功しているの?
1999年12月末現在275機が打ち上げられ、259回成功しています。成功率は94%です。
5.この他に、同じシリーズでどんな機種があるの?
デルタIがあります。
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