テレンティウスの戯曲
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「プビリウス・テレンティウス・アフェル」の記事における「テレンティウスの戯曲」の解説
Homo sum, humani nil a me alienum puto -- 「私は人間である。人間に関わることなら何でも自分に無縁であるとは思わない」。テレンティウス『自虐者』より。 プラウトゥス(en: Plautus)同様、テレンティウスは後期の古代ギリシア喜劇(en:Ancient Greek comedy#New Comedy (nea))を翻案した。古代ギリシア演劇の再発見という意味で、単なる翻訳家に留まらなかったが、登場人物やシチュエーションをローマ化するのではなく、説得力のあるギリシアを舞台とした。 テレンティウスは苦労して自然でくだけたラテン語で書いた。内容も愉快でざっくばらんである。テレンティウスに関する最初期の注釈者は、ヒエロニムスの師であるアエリアス・ドナトゥス(4世紀後半)である。中世とルネサンス期を通して人気があったことは、テレンティウスの戯曲の一部または全てが収められた多くの写本が証明し、学者Claudia Villaは800年以降に書かれたテレンティウスの写本は650冊あると見積もっている。中世ドイツのベネディクト会律修修女で劇作家のロスヴィータは、教養ある人間は異教のテレンティウスの戯曲のキリスト教版を読むべきで、そのために自分は戯曲を書いたと言い、一方マルティン・ルターは、「人は万物の霊長である」という洞察に切り出すのにしばしばテレンティウスを引用したばかりでなく、子供の学校教育のために彼の喜劇を推薦した。 テレンティウスの6つの戯曲は次の通りである。 兄弟(en:Adelphoe) アンドロス島の女(en:Andria (comedy))アンドロスから来たむすめ、泉井久之助訳(世界文学大系 2ギリシア・ローマ古典劇集)筑摩書房 1959、新版・筑摩世界文学大系4 宦官(en:Eunuchus) 自虐者(en:Heauton Timorumenos) 義母(Hecyra) ポルミオ(Phormio)岡道男訳(世界文学全集2)講談社、1978
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