タイタニック号のSOSとは? わかりやすく解説

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タイタニック号のSOS

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/09 04:32 UTC 版)

SOS」の記事における「タイタニック号のSOS」の解説

1912年4月15日ホワイト・スター・ラインの「タイタニック号(RMS Titanic)」が沈没した際には、同船マルコーニMGY遭難信号CQD発信し後になってSOS打った同船SOS世界初という説もあるが後述通り誤解である。 タイタニック号マルコーニMGY無線通信士、ジャック・フィリップスは命を落としたが、ハロルド・ブライド通信士救助され4月18日夕方ニューヨーク港生還した。そしてニューヨーク・タイムズ紙記者ブライド通信士独占インタビューし、その証言翌日掲載した遭難信号送信に関する部分記事"THRILLING STORY BY TITANIC'S SURVIVING WIRELESS MAN: Bride Tells How He and Phillips Worked and How He Finished a Stoker Who Tried to Steal Phillips's Life Belt" The New York Times1912年4月19日 Page1)より下表左に引用する。またこのニューヨーク・タイムズ記事日本語訳をジャック・ウィノカー著 佐藤亮一訳 『SOSタイタニック号』(1991年 恒文社 pp395-396)から下表右に引用する。 これがタイタニック号遭難信号扱い関し船長通信士の間でどんなやり取りが行なわれたかを世界で最初に報じた新聞記事である。 "Send the call for assistance," ordered the Captain, barely putting his head in the door."What call shoud I send?" Phillips asked."The reguration international call for help. Just that." Then the Captain was gone. Phillips began to send "C.Q.D." He flashed away at it and we joked while he did so. All of us made light of the disaster.Joked at Distress Call. We joked that way while he flashed signals for about five minutes. Then the Captain came back."What are you sending?" he asked. "C.Q.D.," Phillips replied.The humor of the situation appealed to me. I cut in with a little remark that made us all laugh, including the Captain."Send 'SOS.," I said. "It's the new call, and it may be your last chance to send it."Phillips with a laugh changed the signal to "S.O.S." 「救助信号送れ」と、船長ドアから顔を突っ込むなり、いきなり命令した。「なんの信号を送るのですか?」とフィリップス尋ねた。「規定国際救助信号だ。それだけだ」 そう言って船長姿を消したフィリップスは「CQD」を送りはじめた信号送りながらもわれわれはまだ冗談に興じていた。みんな災害軽くみていたのだ。冗談言いながら遭難信号 われわれは冗談言いながら、約五分間信号つづけたそのとき船長がやって来た。「なんの信号送っているのか?」と尋ねた。 「CQDです」とフィリップス答えたその場雰囲気はなごやかで、私もちょっと口をはさみたくなった。私の言葉には、船長含めて、みんなが笑った。「SOS送れ新し信号だ。二度とこれを送るチャンスはないかしれないからね」と私は言ったフィリップスは、笑いながら信号SOS変えたブライド通信士証言をもとにしたこの記事によると、船長国際救助信号(The reguration international call for help)の発信命じたにもかかわらずフィリップス通信士は(1906年ベルリン国際無線電信会議採択され1908年7月1日発効したSOSではなく)、マルコーニ社の社内規定によるCQD使用したそのあとブライド通信士フィリップス通信士SOS使ったらどうかと提案し、それが実行された。しかしあくまで結果論だが、タイタニック号救助駆け付けたキュナード・ラインの「カルパチア号」もまた遭難信号CQDとするマルコーニ局(呼出符号MPA使用周波数1,000kHz/2.7MHz)であった。 このブライド通信士証言によるニューヨーク・タイムズ記事多く書籍映画出典資料として長年利用され続けている。その都度引用者による独自の補足脚色付け足されるため、いろんな派生系がみられ、誤解釈されていることもある。

※この「タイタニック号のSOS」の解説は、「SOS」の解説の一部です。
「タイタニック号のSOS」を含む「SOS」の記事については、「SOS」の概要を参照ください。

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