タイタニックの沈没
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/06 09:56 UTC 版)
「ジャック・フィリップス (通信士)」の記事における「タイタニックの沈没」の解説
全ての救命ボートが船を出、沈没が迫る午前2時5分、無線室ではいまだフィリップスがキーを叩いていた。そこへスミス船長が入ってきてフィリップスとブライドに「諸君は立派に職務を果たした。これ以上は無理だ。この部屋を出たまえ。これからは自分のために行動するのだ」と述べた。フィリップスは船長のその言葉を無視するようにモールス信号を打つ作業に戻ったが、船長は再び「わが身の心配をしなさい。君たちの職を解く。こういう時にはこうする物なのだ」と告げた。船長はそれだけ言うと無線室を後にして二度と戻らなかった。だがフィリップスは救難信号を打ち続けた。 電力が落ちてくる中、フィリップスはスパークを調整して何とか強くしようとした。午前2時10分頃にフィリップスが送った二つの「V」がヴァージニアン号に届いている。これがタイタニック号からの最後の通信となった。 その頃、汽缶夫が無線室に侵入してきてフィリップスの救命胴着を脱がせようとした。気づいたブライドが飛び掛かり、三つ巴の取っ組み合いになったが、ブライドが汽缶夫の腕を押さえつけたところをフィリップスが殴って汽缶夫を気絶させた。するとフィリップスは「とっとと出ようぜ」と言ってついに無線室を飛び出した。ブライドも後に続いた。 その後二人は分かれ、ブライドは船首の方へ、フィリップスは船尾の方へ逃れた。ブライドがフィリップスを見たのはこれが最期となった。 その後、フィリップスは死亡することになるのだが、フィリップスの死亡については証言に矛盾がある。一般にフィリップスはライトラーが指揮するひっくり返ったBボートで死亡したとされるが、これはライトラーの証言やブライドの証言に基づくものである。ブライドはカルパチア号に運び込まれた遺体の一つがフィリップスであったと証言している。しかしアーチボルド・グレーシー4世は「私たちが初めに他の救命ボートに移し、それからカルパチア号へ運んだ遺体がフィリップスの遺体であったという彼らの話は誤りである。というのも、その問題の遺体は後に述べるように乗組員の一人であったことをライトラーも私も知っているからである」と証言している。
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タイタニックの沈没
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「タイタニック (1997年の映画)」の記事における「タイタニックの沈没」の解説
しかし、航海半ばの4月14日午後11時40分、波一つない水平線の向こうに、見張り員はぼんやりとたたずむ白い影を発見する。それはタイタニックの針路に横たわる巨大な氷山の姿だった。「針路正面に氷山!!」。見張員から直進すると氷山に衝突すると報告を受け、当直士官(船長に代わって船を指揮する士官)のマードック次席一等航海士は「取舵一杯、後進全速」の号令をかけたが、衝突を回避することは出来ず、タイタニックは氷山の横を擦るように衝突してしまう。
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