シアン化カルシウム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/20 18:53 UTC 版)
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| 物質名 | |
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calcium dicyanide |
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calcium dicyanide
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| 識別情報 | |
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3D model (JSmol)
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| ChemSpider | |
| ECHA InfoCard | 100.008.856 |
| EC番号 |
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PubChem CID
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| UNII | |
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CompTox Dashboard (EPA)
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| 性質 | |
| Ca(CN)2 | |
| モル質量 | 92.114 g·mol−1 |
| 外観 | 無色ないし白色の固体 |
| 匂い | アーモンド臭 |
| 密度 | 1.853 g/cm3 |
| 融点 | 1,190 °C (2,170 °F; 1,460 K) |
| (激しく反応) | |
| 溶解度 | アルコールに可溶 |
| 構造 | |
| 菱面体晶系 | |
| 危険性[2] | |
| 労働安全衛生 (OHS/OSH): | |
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主な危険性
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極めて毒性が強い |
| NFPA 704(ファイア・ダイアモンド) | |
| 不燃性 | |
| 致死量または濃度 (LD, LC) | |
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半数致死量 LD50
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39 mg/kg (ラット, 経口)[1] |
| 関連する物質 | |
| その他の 陰イオン |
塩化カルシウム ヨウ化カルシウム |
| その他の 陽イオン |
シアン化亜鉛 シアン化カドミウム シアン化マグネシウム |
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特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
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シアン化カルシウム(シアンかカルシウム、英: calcium cyanide)はカルシウムのシアン化物で、化学式 Ca(CN)2 で表される無機化合物。
用途
燻蒸剤、除草剤、殺鼠剤、セメント安定剤およびステンレス鋼の製造に利用される[3]。かつては金や銀の湿式製錬(シアン化法)にも用いられた。
安全性
シアン化合物であり、日本の毒物及び劇物取締法では毒物に分類される。ラットに経口投与した場合の半数致死量(LD50)は39mg/kgで、皮膚からも吸収されることがある。摂取すると特に中枢神経系や心血管系、長期間曝露すると甲状腺に影響が生じる。シアン化カルシウム自体は不燃性であるが、350°Cで分解し、窒素酸化物やシアン化水素などの有毒ガスを生じる。水、空気中の水分、二酸化炭素、酸や酸性の塩と反応し、火災や爆発の可能性がある[3][4][2]。
脚注
- ^ “GESTIS-Stoffdatenbank”. gestis-dguv-de. 2022年4月16日閲覧。
- ^ a b “CALCIUM CYANIDE | CAMEO Chemicals | NOAA”. cameochemicals.noaa.gov. 2025年3月25日閲覧。
- ^ a b 製品安全データシート(安全衛生情報センター)
- ^ 国際化学物質安全性カード シアン化カルシウム ICSC番号:0407 (日本語版), 国立医薬品食品衛生研究所
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