ザイテック・エンジニアリングとは? わかりやすく解説

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ギブソン・テクノロジー

(ザイテック・エンジニアリング から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/07 09:04 UTC 版)

ギブソン・テクノロジー GL458

ギブソン・テクノロジーGibson Technology )は、イギリスモータースポーツ関連企業。独自のレーシングカー、レース用エンジン開発も手がける(レーシングカーコンストラクター)。

旧グループ名は、ザイテック・グループZytek Group)。本記事では、ザイテック時代についても取り上げる。

概要

1981年に、元ルーカス・エレクトロニクス(イギリスの自動車部品メーカー)のエンジニアだったビル・ギブソン(Bill Gibson)が独立して創業。会社組織としては「ザイテック・オートモーティヴ (Zytek Automotive) 」と「ザイテック・エンジニアリング (Zytek Engineering) 」という2つの部門に分かれており、日本ではどちらかと言えば後者が有名。

ザイテック・オートモーティヴ

設立当初から手がけるエンジンコントロールユニット(ECU)の開発・供給を始め、電気自動車向けのモーター(エンジン)や、F1で使われる運動エネルギー回収システム(KERS)などの開発を手がける。過去にはジャガー・XJ220など多くのスポーツカーで同社のECUが採用された実績がある。またKERSはF1の2009年シーズンマクラーレン・MP4-24に搭載されて実戦投入されている。

2014年にドイツのタイヤ及び自動車部品メーカーのコンチネンタルに買収され[1]、現在に至る。

ザイテック・エンジニアリング

1983年に、当時F1に参戦していたトールマンチームが使用するハートエンジンのECUとして同社のECUが採用されたことで、モータースポーツの世界に参入。その後当時の国際F3000選手権向けにECUの供給などを手がけた後、1996年にはジャッドと組んで国際F3000用のワンメイクエンジン(ジャッドKV)の供給を担当する(2004年まで)。

2002年には、同年に倒産したレイナードから当時同社が開発中だったマシンのうち数台の設計データを譲り受け、その設計を元に2004年に独自のスポーツカーとして「ザイテック・04S英語版」を開発し、ル・マン耐久シリーズル・マン24時間レースに参戦を開始した(エンジンも独自開発)。2009年にはジネッタと共同でジネッタ-ザイテック・GZ09S英語版を開発。ルマン・シリーズLMP1,2両クラスに参戦、LMP2クラスで2勝し、ドライバー、チームのダブルタイトルを獲得した。

2005年から2008年にかけてはA1グランプリ向けにエンジン供給を行っていたほか(このエンジンはAuto GPでも使用されている)、2008年からはフォーミュラ・ニッポン用マシン(ローラ・B06/51)向けに同社製のセミオートマチックギアシフトシステム(EGS:Electrically-assisted Gearshift System)の供給を開始。マシンがスウィフト・017.nに切り替わった2009年以降も継続して使用されているほか、2009年から2013年までSUPER GT・GT500クラスでも同一のシステムが採用された。

2011年からはNISMOと組み、NISMOが開発したレース用のVK45DEエンジンの欧州における販売及びメンテナンスを担当した[2]。同年、LMP2カーのザイテック・Z11SNを開発した。2011年ル・マン・シリーズル・マン24時間レースのLMP2クラスで、グリーヴス・モータースポーツがクラス優勝を果たした。2014年はJotaスポーツル・マン24時間レースにZ11SNで参戦し、クラス優勝を果たした。

2014年10月1日より ギブソン・テクノロジーGibson Technology )と改称された[3]

ギブソン・テクノロジー

2017年から導入されたLMP2規定でのエンジンサプライヤーは、ギブソン・テクノロジー製GK428のワンメイクとなった[4]

2018年、LMP1エンジンであるGL458が[5]レベリオン・レーシングR13、BRエンジニアリングのBR1、2019年からバイコレスCLM P1/01、2023年からバイコレスのヴァンウォール・ヴァンダーヴェル 680に搭載された。

脚注

  1. ^ “Continental buys remaining 50 pct stake in Zytek Automotive”. Reuters. (3 April 2014). http://www.reuters.com/article/2014/04/03/continental-brief-idUSWEB00L5K20140403 11 September 2014閲覧。 
  2. ^ Racing Engine”. ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル. 2019年10月19日閲覧。
  3. ^ Marcel ten Caat (10 September 2014). “Zytek Engineering Changes Name to Gibson Technology”. Sportscar365.com. http://sportscar365.com/industry/zytek-engineering-changes-name-to-gibson-technology/ 11 September 2014閲覧。 
  4. ^ 17年からのLMP2エンジンはギブソンのワンメイクに”. オートスポーツ (2015年9月15日). 2016年2月22日閲覧。
  5. ^ GL458”. GIBSON TECHNOLOGY LIMITED. 2022年4月14日閲覧。

外部リンク


ザイテック・エンジニアリング

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/22 02:06 UTC 版)

ギブソン・テクノロジー」の記事における「ザイテック・エンジニアリング」の解説

1983年に、当時F1に参戦していたトールマンチームが使用するハートエンジンのECUとして同社ECU採用されたことで、モータースポーツ世界参入その後当時国際F3000選手権向けにECU供給などを手がけた後、1996年にはジャッド組んで国際F3000用のワンメイクエンジン(ジャッドKV)の供給担当する2004年まで)。 2002年には、同年倒産したレイナードから当時同社開発中だったマシンのうち数台の設計データ譲り受け、その設計元に2004年に独自のスポーツカーとして「ザイテック・04S」を開発しル・マン24時間レース参戦開始したエンジン独自開発)。 2005年から2008年にかけてはA1グランプリ向けにエンジン供給行っていたほか(このエンジン2011年現在Auto GP使用されている)、2008年からフォーミュラ・ニッポンマシンローラ・B06/51)向けに同社製のセミオートマチックギアシフトシステム(EGS:Electrically-assisted Gearshift System)の供給開始マシンスウィフト・017.n切り替わった2009年以降継続して使用されているほか、2009年から2013年までSUPER GT・GT500クラスでも同一システム採用された。 2011年からNISMO組みNISMO開発したレース用のVK45DEエンジン欧州における販売及びメンテナンス担当する同年LMP2カーザイテック・Z11SN開発してル・マン・シリーズ投入した2014年10月1日より ギブソン・テクノロジーGibson Technology ) と改称された。 2017年からは、FIA 世界耐久選手権LMP2カーエンジンは、ギブソン・テクノロジー製のワンメイクとなった

※この「ザイテック・エンジニアリング」の解説は、「ギブソン・テクノロジー」の解説の一部です。
「ザイテック・エンジニアリング」を含む「ギブソン・テクノロジー」の記事については、「ギブソン・テクノロジー」の概要を参照ください。

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