クジラにまつわる表現
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 04:19 UTC 版)
鯨体あるいは鯨肉の本皮(黒い表皮と白い脂肪層)に見立てた黒白のデザインに由来するものが多い。また、鯨の大きさを受けた言葉も多い。 山鯨(やまくじら) - 主に猪の肉の意味であるが、その他の獣肉(特に野獣)をさす場合もある。 皮鯨(かわくじら) - 鯨の背と腹の色の違いを模して器の口が黒くなっている茶碗や湯呑などのこと。あるいは鯨肉の本皮の断面を模したともいう。 鯨帯(くじらおび) - 昼夜帯という和服の帯で表と裏があり、鯨の背と腹の色の違いを模して鯨帯と呼ばれる。 鯨尺(くじらじゃく) - 鯨差しともいい和裁用の物差し。元は鯨の髭から作られていた。 鯨豆腐(くじらとうふ) - 豆腐の片面を昆布などで色付けして白黒にした物。 鯨羊羹(くじらようかん) - 鯨羊羹とは鯨肉の外観を模した和菓子。地域差がある。 鯨餅(くじらもち) - 鯨餅とは鯨肉の外観を模した餅菓子。地域差がある。 鯨幕(くじらまく) - 黒と白の布を交互に縫い合わせた(主に仏式の葬儀の際に用いられる)垂れ幕、鯨帯同様に鯨の体になぞらえて鯨幕と呼ばれる。 鯨百合(くじらゆり) - ユリ根の料理法の一つ。板に薄く伸ばすと形が皮鯨に似るから「鯨百合」の名が付いた。 鯨飲(げいいん) - がぶがぶと酒を飲む様。 鯨音(げいおん) - 釣鐘や鐘の音や音が響き渡る様。鯨吼(げいほう)も同じ意味である。 鯨鯢(けいげい・げいげい・げいじ) - 鯨が雄鯨で鯢が雌鯨をさし、あわせて鯨を意味する。大きな口で小さな蝦や魚を飲み込む様から多数の弱者に被害を与える極悪人またはその首謀者をさし、大きな刑罰や罪人を意味する。 鯨鐘(げいしょう) - 梵鐘のことで、別称として他に華鯨、巨鯨などがある。吊り金具の部分(龍頭)が龍を模しているのは、鯨を抑えることができるのは龍以外にないという説がある。 鯨呑(げいどん) - 大きな口で小さな蝦や魚を飲み込む様から、強者や覇者が弱者などを取り込むことや、強い国や地域が弱い国や地域を吸収合併または併合することをさす。 鯨波(とき、げいは) - 大波や 鬨の声「えいえい おうおう」をあらわす。「とき」という大和言葉に「鯨波・鬨・時」という字が充てられたようで時間や間合いや機会といった意味で使い分けられていたとする説がある(一部の辞書で同じ括りになっている)鯨浪(くじらなみ)鯨涛 (げいとう)も大波を意味する。 鯨鵬(げいほう) - 大きいこと。または、大きいもののたとえ。 すんくじら - 鹿児島弁で端や隅の意味。
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