カマキリ科 Mantidae
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 02:03 UTC 版)
「カマキリ」の記事における「カマキリ科 Mantidae」の解説
オオカマキリ Tenodera aridifolia Stoll, 1813 体長:オス68 - 90mm、メス75 - 95mm 分布:北海道、本州、四国、九州、対馬、日本以外では朝鮮半島、中国、東南アジア オキナワオオカマキリ(マエモンカマキリ)とともに日本最大級のカマキリで、体色は緑色型と褐色型が知られる。チョウセンカマキリやウスバカマキリとよく似ているが、後翅の付け根を中心とした大部分が暗紫褐色なので区別できる。前脚の内側に模様がなく、左右の前脚の間の胸は目立たない淡い黄色、もしくは黄色斑紋上部縁側がエンジ色をしている。川原や林縁の草むらに生息する。 チョウセンカマキリ(カマキリ) Tenodera angustipennis Saussure, 1869 体長:オス65 - 80mm、メス70 - 90mm 分布:本州、四国、九州、対馬、沖縄本島、日本以外では中国と朝鮮半島 単にカマキリとも呼ばれる。体色は緑色型と褐色型がある。後翅の前縁部と中央に並ぶ暗褐色の短い筋を特徴とする。前脚の内側に模様はなく、左右の前脚の間の胸は山吹色をしている。 ウスバカマキリ Mantis religiosa Linnaeus, 1758 体長:オス50 - 66mm、メス59 - 66mm 分布:世界各地に分布。日本でも北海道南西部以南に分布する。欧州や、世界で一般に「カマキリ」と呼ばれるのは本種であり、ファーブルの『昆虫記』に登場する種(和名:オガミカマキリ)もこれに入るが、日本産の個体数はオオカマキリに比べて少なく、県によってはRD指定を受けている程で、見つけるのは難しい。 淡い緑色、または茶色で、複眼後部に黄色い横線模様が入っていて、前脚の基節内側に黒い楕円形紋がある。 コカマキリ Statilia maculata Thunberg, 1784 体長:オス36 - 55mm、メス46 - 63mm 分布:本州、四国、九州、対馬、日本以外では台湾など 小型のカマキリ。体色は褐色もしくは薄い紫褐色だが、まれに緑色や赤褐色のものがいる。前胸腹板には黒色帯があり、前脚の基節と腿節内側にはそれぞれに黒い模様がある。林縁の草むらや河川敷の草が生い茂った場所に生息しているが、地上性が強い。都市部にも生息している。 ハラビロカマキリ Hierodula patellifera Serville, 1839 体長:オス45 - 65mm、メス52 - 71mm 分布:東南アジアに広く分布する。日本では本州以南 通常緑色型で、前翅に白い斑点がある。前脚基節前縁に3から5ぐらいの突起がある。他のカマキリに比べ前胸が短く、腹部は幅が広く見える。樹上性で、林縁の日当たりの良い木の上や開けた草原の樹上に生息している。 少ないながらも茶色も見られる。 ヒナカマキリ Amantis nawai Shiraki, 1911 体長:オス12 - 15mm、メス13 - 18mm 分布:台湾、日本では本州以南 褐色の非常に小型のカマキリ。翅は小さく鱗片状。台湾産のものには翅が長くなる個体があるのが知られているが、日本国内では見つかっていない。胸部背面の中央にこげ茶色の縦筋がある。森林の落ち葉の上に生息する。また、建物の壁面にも見られる。 地上で生活するため、茶色や黒といった枯れ葉や土に似せた色合いの個体しか見られない。
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