ハラビロカマキリとは? わかりやすく解説

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ハラビロカマキリ

和名:ハラビロカマキリ
学名Hierodula patellifera
    カマキリ目カマキリ科
分布本州四国九州対馬南西諸島
 
写真(上):ハラビロカマキリ幼虫
写真(下):ハラビロカマキリ雌成虫卵塊
説明
体長は約50〜70mm。樹上性の種で,林内林縁林道沿いで多く見かける体色には緑色型と褐色型の二型あるが,褐色型は少ない。前翅両側に白い斑紋がある。他のカマキリ比べて体幅が広い。年1化(沖縄では年2化)で成虫夏から秋出現する幼虫腹部末端上方持ち上げたポーズをとる。卵塊表面滑らかな緑茶色で,樹木や幹に産みつけられる幼虫から成虫まで典型的な捕食性昆虫である。
ハラビロカマキリ幼虫

ハラビロカマキリ雌成虫と卵塊


腹広螳螂

読み方:ハラビロカマキリ(harabirokamakiri)

カマキリ科昆虫

学名 Hierodula patellifera


ハラビロカマキリ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/12 05:27 UTC 版)

ハラビロカマキリ
Hierodula patellifera
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
: カマキリ目 Mantodea
: カマキリ科 Mantidae
: ハラビロカマキリ属 Hierodula
: ハラビロカマキリ H. patellifera
学名
Hierodula patellifera
(Serville, 1839)
和名
ハラビロカマキリ

ハラビロカマキリ(腹広蟷螂、腹広鎌切、Hierodula patellifera)は、カマキリ目カマキリ科の昆虫。

形態

体長はオス45 - 65mm、メス52 - 71mm。他のカマキリに比べ相対的に前胸が短く、腹部は幅広い。成虫の前翅に白色の紋があるのが特徴。前脚には白黄色のイボがある。

前脚基節前縁に3から5ぐらいの突起がある。体色は緑色の個体が多いが、紫色がかった褐色の個体も見られる。

生態

春から晩秋にかけて活動。他の節足動物、小動物を捕食する。

樹上性の傾向が強く、林縁や草原の樹木の梢上、葉上に生息する。丈の高い草の花の傍で、餌となる訪花性昆虫を待ち伏せている姿が見られることもある。幼虫は腹部を背面に強く反り返らせた姿勢をとっている。雌は木の枝やブロック塀等に楕円形の卵鞘を産みつける。

本種は他のカマキリ、肉食直翅目にもましてハリガネムシによる寄生がひときわ多くみられることで知られる。

分布

国内では主に関東以南に分布。東南アジアによく似た同属のカマキリは広く分布するが、日本の個体群と同種、同亜種であるかは未確認。

保全状況

中国を原産とする外来種ムネアカハラビロカマキリの分布拡大による影響が指摘されている[1]。同じフィールドで両種が競合した場合、1年で在来のハラビロカマキリの生息密度が希薄となり、みられる大半がムネアカハラビロカマキリになった例が報告されている[2]

脚注

  1. ^ 松本和馬・佐藤理絵・井上大成「東京都八王子市の森林総合研究所多摩森林科学園におけるムネアカハラビロカマキリの侵入定着とハラビロカマキリの衰退」」『環動昆』第27巻 2号、日本環境動物昆虫学会、2016年、53-56頁。
  2. ^ 間野隆裕・宇野総一「矢作川流域におけるムネアカハラビロカマキリの分布拡大」(pdf)『矢作川研究』第19号、豊田市矢作川研究所、2015年、107-112頁、2020年11月8日閲覧 

参考文献

関連項目

外部リンク




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