オロ61形→スロ62形・オロフ61形→スロフ62形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/08 03:46 UTC 版)
「国鉄60系客車」の記事における「オロ61形→スロ62形・オロフ61形→スロフ62形」の解説
急行・準急列車に連結されていた、リクライニングシートを装備しない旧形二等車をリクライニングシート車に置き換えるため、1959年から1962年にかけてオハ61形を改造し、特別二等車としたもの。増備中、1960年に等級制が3段階から2段階となったため、一等車となる。 設備的には当時の客車特別二等車では最新だったが、同じ鋼体化改造車でも、初めから特別二等車として登場したスロ60・50形とは異なって純然たる改造車であることが災いして格下扱いされ、いわゆる「特ロ」の範疇からははずされることが多い。 既存の便所・洗面所側とは逆側の車端デッキが潰されて便所が増設されている。室内は、内張りがベニヤから樹脂化粧板に張り替えられ、蛍光灯が装備された。座席はリクライニングシート11列・44席に変更されている。改造車のため、窓割(1,335mm)と座席間隔(1,270mm)は一致していないが、室内前後長の余剰から、標準寸法の1,160mmより110mmも大きな座席間隔となっている。一方、断熱は不十分だった模様で、冬期の保温性が悪い傾向があったという。 台車は、改造時に乗り心地改善のため、10系客車同様のTR52A形に振り替えられている。 重い〝ス〟級車が主流であった一等車の中では、特に台車の軽さもあって自重が比較的軽く、電気暖房を取り付けても〝オ〟級に収まった。このため、碓氷峠越えの区間を抱え重量制限の厳しい信越線系統をはじめ、勾配区間の運行が多い上野発着の客車急行列車は本形式の独擅場であった。 オロ61形オハ61形から改造されたもので、電気暖房付きの2000番台車が96両、電気暖房無しの100番台車が15両改造された。一部は、オロフ61形に改造された。 > 番号新旧対照 オロフ61形オロ61形の緩急車形で、オハ61形を改造したものと、オロ61形を緩急車化(乗務員室に手ブレーキを取り付け)したものがある。 > 番号新旧対照 スロ62・スロフ62形オロ61・オロフ61形を冷房改造したもので、低屋根化した上で屋根上に冷房装置を5基搭載し、床下にディーゼル発電機が装備された。これらの改造による重量増のため、別形式となった。 改造を担当した工場により、雨樋の設置高さが高低2種類が存在する。(後述のお座敷客車に改造された際、同一編成中に雨樋高さが異なる車両が混在する編成も存在した) 一部のスロ62形は、北海道向け改造を施され、500番台 (501 - 506) となった。 スロフ62形の中には、スロ62形から改造されたものもある。 > スロ62形番号新旧対照 > スロフ62形番号新旧対照
※この「オロ61形→スロ62形・オロフ61形→スロフ62形」の解説は、「国鉄60系客車」の解説の一部です。
「オロ61形→スロ62形・オロフ61形→スロフ62形」を含む「国鉄60系客車」の記事については、「国鉄60系客車」の概要を参照ください。
- オロ61形→スロ62形・オロフ61形→スロフ62形のページへのリンク