エンタープライズ‐サーチ【enterprise search】
エンタープライズ・サーチ
エンタープライズ・サーチとは、企業内のサイトやデータを検索するためのシステムのことである。エンタープライズ・サーチは、GoogleやYahooのような検索ポータルとは異なり、企業サイト内部を検索するために特化されている。同時に、イントラネットやエクストラネットに対して、複数のサイトを横断的・総合的に検索することが可能となる。検索ポータルが市街地図に例えられるとすれば、エンタープライズサーチはいわば館内案内図であるといえる。
企業の持つデータは常に蓄積され続ける。今や、キーワード検索だけでは欲しい情報が他の情報に埋もれてしまう(思うようにたどり着けない)場合が多くなっている。逆にキーワードで検索される情報をすべて取得したい場合には、検索の対象とならずに残ったデータが存在する可能性もある。さらに、電子メールや画像、音声、CADなどのような、構造化されることのない情報は、データベースに収めることも難しく、管理が極めて困難だった。そのような多くの企業にとって、エンタープライズサーチは待望のシステムであったといえる。
エンタープライズ・サーチが注目を集めたのは、2005年4月、googleが「Google 検索アプライアンス」を発表したことをきっかけとする。これは、インターネットサイトの検索エンジンをひとつのサーバーに格納して提供するというサービスである。
エンタープライズサーチを提供するベンダーとしては、googleに加えて、Autonomy社やConvera社、Verity社、Fast社などがあり、それぞれ検索システムを提示している。
検索エンジン: | Accoona あいまい検索 アルタビスタ エンタープライズ・サーチ イメージ検索 インクリメンタルサーチ インスタントプレビュー |
エンタープライズサーチ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/16 03:40 UTC 版)
この記事の外部リンクはウィキペディアの方針やガイドラインに違反しているおそれがあります。 |
エンタープライズサーチ(Enterprise Search、エンタープライズ検索、企業内検索)は、内外のウェブサイトも含め、企業内、社内、部署内の書類、人事、経営情報等を統合し、検索できるようにするためのシステム、またはそのコンセプトのことである。エンタープライズサーチエンジン、企業向け検索エンジンと呼ばれることもある。Gartnerでは、エンタープライズサーチを、情報アクセス技術(Information access technology)という一般的な呼称で呼んでいる。インデックスを活用したデータベース(Index-based data management)として分類されることもあり[1]、高速なデータアクセス手段の一つでもある。
概略
企業が蓄積しているサーバを巡回、その後どのファイルがどこにあるかなどの整理を行って記録し、そこから一つ一つを検索できるようにしたシステム。インターネット検索で利用する検索エンジンと同じように、企業内の様々なデータを検索できるようになるため、利用する人のファイル使用効率化を図る一助となっており、業務効率化、コスト削減、働き方改革を実現するためのツールとして有効である。
システムの完成後、企業内でどの社員がどのファイルにアクセスしてよいのか、という規制が必要になったことから、アクセス制限の技術も進化してきている。システムは2000年ごろから徐々に登場しはじめ、2005年頃に製品の利用が増加してきた。様々な乱立するシステムや増大する構造化データや非構造化データを仲介、自動処理するハブとして、企業内の情報アクセス基盤(Information access infrastructure)や情報アクセス技術(Information access technology)の役割が強くなっており、2008年[2] のマイクロソフトのファストサーチ & トランスファ買収に始まり、優良な独立企業のIT企業最大手による買収が続いた時期もあった。
2010年代後半頃には、これらのIT企業最大手とは一線を画す形で、日本企業による国内市場向けのソフトウェア製品がシェアを急拡大しており、AI(人工知能)技術を活用して検索精度を高めるなどの取り組みがなされているものもある。
また、Big Data(ビッグデータ)が取り沙汰されるようになり、大量データの処理が必要となるニーズは様々だが、検索はその最も複雑なニーズの一つである。
- ログ分析のような単純計算
- BI(Business Intelligence, ビジネスインテリジェンス)
- 機械学習や検索
代表的な企業
- 日本企業
- アクセラテクノロジ(TanQlo/BizSearch)
- ジップインフォブリッジ(SAVVY/EWAP)
- ジャストシステム(CBES)
- スマートインサイト(SMART/InSight)
- 住友電工情報システム(QuickSolution)
- 鉄飛テクノロジー(FileBlog)
- ブレインズテクノロジー(Neuron ES)
- ARアドバンストテクノロジ(LOOGUE deepdoc)
- グローバル企業
- 買収の歴史
- 2008年01月 FAST買収でMicrosoftのGoogleとの戦いに新展開
- 2011年08月 HP、非構造データ管理のAutonomyを103億ドルで買収
- 2011年10月 オラクル、エンタープライズ検索技術のエンデカを買収へ
- 2012年04月 IBM、Vivisimoを買収--ビッグデータ対応策強化へ
エンタープライズサーチの応用
- コンテンツ管理システム (CMS)
- エンタープライズコンテンツ管理
- 電子商取引
- 電子情報開示
- 文書管理システム
- ナレッジマネジメント
- ビジネスインテリジェンス
- 顧客関係管理
- ビジネスプロセス管理
- デジタル資産管理
- 記録管理
- メールアーカイブ
- 情報ライフサイクル管理
- 品質管理
- 設計支援
- 調達・購買支援
脚注
関連項目
外部リンク
- AIで「探し方」改革!全文検索・情報活用システム:QuickSolution
- 企業内検索システム: CBES (ConceptBase Enterprise Search)
- 新しい統合ビジネス プラットフォーム: SharePoint 2013
- あらゆるデータへのセキュアなアクセス: Oracle Secure Enterprise Search
- Oracle Endeca Information Discovery
- IDOL、ヒューマンインフォメーションに対応するOS | HP Autonomy
- エンタープライズ・サーチ(検索)、自動分類、テキストマイニング: IBM Content Analytics with Enterprise Search (ICA)
- IBM InfoSphere Data Explorer
- Google Enterprise Search
- エンタープライズサーチとFAQシステム、ナレッジ活用: Accela BizSearch/BizAntenna
- サーチアプリケーション SMART/InSight G2
- 多観点ツリー搭載の全文検索システム: SAVVY/EWAP
- OSS(Apache Solr)ベースの高速エンタープライズサーチ:Neuron
エンタープライズサーチ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/07 03:58 UTC 版)
「ナレッジマネジメント」の記事における「エンタープライズサーチ」の解説
エンタープライズサーチ(enterprise search)とは、企業組織内の書類、人事、経営情報等を検索できるようにするためのシステム、またはそのコンセプトのこと。
※この「エンタープライズサーチ」の解説は、「ナレッジマネジメント」の解説の一部です。
「エンタープライズサーチ」を含む「ナレッジマネジメント」の記事については、「ナレッジマネジメント」の概要を参照ください。
- エンタープライズ・サーチのページへのリンク