ウィンドウ切換え
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/20 16:13 UTC 版)
「コンポジット型ウィンドウマネージャ」の記事における「ウィンドウ切換え」の解説
似たような名前やアイコンのウィンドウが複数あると混乱が生じやすく、特にそれらのタイトルバーが重なっていると混乱しやすい。そのため、タスクバー上のそのようなウィンドウの位置を覚えておく必要がある。そのようなウィンドウが多数存在するとき、ユーザーはタスクバーのボタンを次々に押下して目的のウィンドウを捜すことになる。ウィンドウ切換え機能は、複数のウィンドウが装飾的な背景に対して目立つように一時的に配置変えし、素早くプレビューできるようにする。選択後はウィンドウ群の配置が元通りになる。 選択は、ユーザーがホットキーを入力するか、マウスポインタを画面上の所定のホットスポットに置くか、場合によってはマウスのホイールを回すことで起動する。アイテムのナビゲートはキーボードかマウスで行う。アイテムの選択は、ホットキーのリリース、エンターキー押下、マウスクリックなどでなされる。 フリップ式切換え フリップ式は、Alt-Tab による切換え機能を拡張したものである。動作中のウィンドウ群が重なった形に再配置される。これが1950年代のジュークボックスのフリップ式の選曲装置やローロデックス(回転式名刺整理器)に似ていることからフリップ式と呼ぶ。システムによっては、Alt-Shift-Tab の押下で逆順でナビゲートできる。ナビゲート中は各アイテムの移動中も視覚効果が適用される。 フリップ式の主な実装としては、Windows の Flip 3D と Compiz の Shift Switcher がある。 カバー式切換え カバー式切換えはフリップ式とほとんど同じだが、見た目だけがやや異なる。選択すべきアイテムを1つに重ねるように配置するのではなく、現在選択されているアイテムを中央に置き、左右対称に2つのアイテムのスタックが表示される。これは Looking Glass における window tilting 機能に似ている。 macOS にはカバーフローというカバー式切換えが実装されている。最近のバージョンでは選択されていないアイテムをぼやけさせて、選択されているものを目立たせるようになっている。カバーフローはアップルの他のソフトウェア、例えば iTunes にも採用されている。 これを「フリックブック・ビュー」(flick-book view) と呼ぶこともある。 リング式切換え リング式はフリップ式に似ているが、ウィンドウ群を環状に並べて回転させ、通常その輪の一番下に表示されているものが選択されるウィンドウになる。ほとんどのコンポジット型ウィンドウマネージャは最初からこの機能を備えているし、3d-desktop のようなサードパーティのアプリケーションも利用可能である。 グループ化 ユーザーはウィンドウ群をグループ化でき、各グループの中の1つのウィンドウだけが同時に表示されるようにできる。グループ内で表示すべきウィンドウを切り替えるとウィンドウが裏返ってそのウィンドウが表示される。 Exposé Mac OS X v10.3から搭載された機能で、全ウィンドウを整列してプレビュー表示できる。他のシステム(Microsoft Windows, Compiz, KWin, サードパーティのアプリケーション)の同様の機能は「Exposéクローン」と呼ばれることがあった。Mac OS X v10.7以降からMission Control に統合された。なお Exposé を起動するホットキーは Alt-Tab ではなく F3 である。 Mission Control Mac OS X v10.7 以降から、Exposé、Dashboard、Spacesといったコンポジット系の機能が統合されてMission Control という1つの環境となった。
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