インド洋での行動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/19 10:03 UTC 版)
2月14日、伊6は横須賀を出港し、22日にスターリング湾に到着。23日0700、スターリング湾を出港する。24日1230、ティモール島西方沖を伊5と共に浮上航走中、アンボンから飛び立った九八式陸上偵察機と直援の第三航空隊所属の零式艦上戦闘機9機を視認する。零戦隊は伊5と伊6を蘭潜水艦と誤認し、機銃掃射を複数回してきた。このため伊6は潜航してこれを回避する。8日、伊6はペナンに到着した。26日、インド洋へ向けペナンを出港する。31日1635、モルディブ諸島北端ハーアリフ環礁付近で航行中の敵商船を発見する。しかし、魚雷発射直前になって相手がアッドゥを出港して航行中の豪病院船ヴィータ(Vita、4,691トン)であることがわかったため、攻撃は中止された。4月2日午後、北緯15度58分 東経68度24分 / 北緯15.967度 東経68.400度 / 15.967; 68.400のボンベイ南西300浬地点付近で、一般貨物3655トン、爆発物1027トンを積んでリヴァプールからコーチンへ向かっていた英貨物船クラン・ロス(Clan Ross、5,897トン)を発見して潜航。1500mの距離から魚雷2本を発射し、1本が左舷中央部に命中する。1414、クラン・ロスは船尾から沈没した。伊6は浮上し、生存者を尋問した後ビスケットを与え、ボンベイに向かうよう指示して解放した。また、出発前に非番の乗員達が後甲板に並び、生存者に対して「ボン・ヴォヤージュ」と言って敬礼をした。7日1900、北緯19度44分 東経68度28分 / 北緯19.733度 東経68.467度 / 19.733; 68.467のボンベイ西方沖で、移動準備中の伊6は、弾薬を含む5100トンの貨物を乗せてボンベイからバスラに向かっていた英貨物船バハダール(Bahadur、5,424トン)を発見し、潜航した後魚雷2本を発射する。しかし、雷跡を発見され、右に転舵を切った上全速航行に移ったため命中せず、艦尾から魚雷2本を発射するもこれも命中しなかった。このため、浮上して追跡をしながら6000mの距離で砲撃を開始。しかし、1発目を射撃した後の空薬莢の排出に失敗して故障したため、再度潜航。これを見たバハダールは攻撃を諦めたと判断して速度を落とした。伊6はバハダールに近づき、魚雷2本を発射。魚雷は両方ともバハダールの左舷に命中し、2220にバハダールは船尾から沈没した。10日、ボンベイ南西300浬地点付近で帆船(150トン)2隻を発見し、浮上砲戦により2隻とも撃沈した。17日、伊6はシンガポールに到着。21日、シンガポールを出港し、5月1日に横須賀に到着して修理を受ける。
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