インターシティー網の一部へ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/04 03:09 UTC 版)
「ラインゴルト (列車)」の記事における「インターシティー網の一部へ」の解説
1971年冬ダイヤ改正(9月26日)において、西ドイツ国鉄は4系統で各2時間間隔のインターシティ (IC) 網を構築し、ラインゴルトを含むTEEもその一部と位置づけられるようになった。ラインゴルトはデュースブルク - マンハイム間においてIC1号線(ハンブルク - ドルトムント - デュースブルク - ケルン - マンハイム - ミュンヘン)の一部を担う列車とされ、ケルンとマンハイムで区間運転のインターシティと入れ代わるようなダイヤが組まれた。なおマンハイム - バーゼル間はIC3号線(ハンブルク - ハノーファー - フランクフルト・アム・マイン - マンハイム - バーゼル)の一部であるが、同区間においてはIC3号線のTEEローラントの後を数分間隔で続行運転した。 1971年-72年冬ダイヤにおいては、ジュネーヴ行きラインゴルト (TEE 7) は他のTEE, ICと以下の各駅で接続した。 駅接続列車運行区間系統備考デュースブルク中央駅 IC107「ラインプファイル」 ハノーファー → デュースブルク → ミュンヘン IC2号線(ただしドルトムント - ケルン間は1号線の経路) 客車の入れ替えを伴う ケルン中央駅 IC130「トーラー・ボンムベルク」 ハンブルク → ケルン IC1号線(ドルトムント - ケルン間は2号線の経路) マンハイム中央駅 IC165「プレジデント」 フランクフルト・アム・マイン → マンハイム → ミュンヘン IC1号線 ラインゴルトからプレジデントへのみ接続。 バーゼルSBB駅 TEE75「ローラント」 ブレーメン → バーゼル → ミラノ IC3号線 客車直通あり) 1973年6月3日のダイヤ改正で、デュースブルクでのラインプファイルとの客車入れ替えは1両を除いて打ち切られた。例外として、ハノーファー - ミラノ間をラインプファイル、ラインゴルトおよびTEEローラントに連結されて直通する客車1両のみが残った。オランダとミュンヘンをラインゴルト、ラインプファイルとして直通する客車はなくなったが、代わってデン・ハーグ - ミュンヘン間にTEEエラスムスが新設されている。なお1975年からはもう1両の客車が、週末のみハノーファー - キアッソ間をラインプファイル、ラインゴルト、ローラントに連結され直通するようになった。これは旅行会社の貸し切り車両であった。 ラインゴルトはオランダ国内では客車6両(アムステルダム発着2両、フーク・ファン・ホラント発着4両)で運転され、エメリッヒで客車を増結して西ドイツ国内では12両編成となっていた。フーク・ファン・ホラント - ジュネーヴ間の客車の直通やオランダへの展望車の乗り入れはこの時初めて実現した。1973年のダイヤ改正ではラインゴルトをジュネーヴからフランスのリヨンまで延長することも検討された。しかしフランス国鉄は、ジュネーヴ - リヨン間の線路はラインゴルトの展望車や食堂車のような重い客車を走らせるには適していないためこれに反対し、実現しなかった。 1976年からラインゴルトの客車はすべて200km/h運転対応のものとなったが、ドーム屋根の展望車や厨房部分が2階建ての食堂車などの特徴的な客車はなくなり、他のインターシティーと同様な編成となった。 1979年夏ダイヤ改正(5月27日)からは、西ドイツのインターシティはすべて二等車を連結するようになり、ラインゴルトなど一等車専用のTEEはインターシティ網からは独立した存在となった。このときラインゴルトはフーク・ファン・ホラント発着の系統が廃止され、バーゼルでの編成分割を除けばアムステルダム - ジュネーヴ間の分岐のない単純な経路となった。 1980年には夏期のみ運行区間がアムステルダム - ベルン間に短縮された。これはこの年から西ドイツなどで夏時間が導入されたが、スイスでは導入されず、ラインゴルトは西ドイツの時刻にしたがって運行されたため、ローザンヌ - ジュネーヴ間で他の列車と干渉してしまうためである。翌1981年にはスイスでも夏時間が実施されたため区間の短縮はなかった。 1982年夏ダイヤ改正(5月23日)でスイス国鉄は「スイス・タクト」と呼ばれるパターンダイヤを導入したが、ラインゴルトはこれには組み込まれず、運行区間をアムステルダム - バーゼル間に短縮した。さらに北行(TEE 6)は従来より2時間早い時間帯に繰り上げられた。バーゼルからは一部客車がベルン、クールおよびキアッソへ直通したが、ミラノへの直通はこの時廃止された。
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