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ラモセトロン

(イリボー から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/19 07:54 UTC 版)

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ラモセトロン
IUPAC命名法による物質名
臨床データ
投与方法 経口
薬物動態データ
半減期 5.8 時間
識別
CAS番号
132907-72-3 
ATCコード none
PubChem CID: 108000
IUPHAR/BPS 2301
ChemSpider 97112 
UNII 7ZRO0SC54Y 
ChEMBL CHEMBL1643895 
化学的データ
化学式 C17H17N3O
分子量 279.33 g/mol
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ラモセトロン(Ramosetron)とは悪心嘔吐の治療に用いられるセロトニン5-HT3受容体拮抗薬[1]の一つである。

塩酸塩

ラモセトロン塩酸塩 (ラモセトロンえんさんえん、ramosetron hydrochloride) は、セロトニン5-HT3受容体拮抗剤 (5-HT3 antagonist。分子式は C17H17N3O•HCl。外見は白色または微帯黄色の結晶。

日本や一部の東南アジアでのみ認可されている。日本ではアステラス製薬から制吐薬ナゼア (Nasea)、下痢型過敏性腸症候群治療薬イリボー(Irribow)として製造販売されている[2]

ナゼア

効能または効果

抗悪性腫瘍剤投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)[3][4]

用量・用法

通常成人には、0.3mgを1日1回静脈内投与または1日1回0.1mgを経口投与する。なお、年齢・症状に応じて適宜増減する。ただし、1日量として0.6mgを超えないこととする。

種類

OD錠0.1mg、注射液0.3mg

副作用

市販後の調査での副作用発現率は7%前後であった。重大な副作用はショック、アナフィラキシー様症状とされている。

イリボー

イリボー製剤見本
イリボー 5µg錠剤 (アステラス製薬製、日本国内版)
効能または効果

下痢型過敏性腸症候群[5][6]

用量・用法

通常男性には、1日1回5µgを経口投与する。なお、年齢・症状に応じて適宜増減するが、1日量は10µgを限度とする。
通常女性には、1日1回2.5µgを経口投与する。なお、年齢・症状に応じて適宜増減するが、1日量は5µgを限度とする。

同一用量では女性でのCmaxAUC英語版は男性に比べて1.5倍と1.7倍となり有害事象が多い傾向が見られたので、臨床試験を再試行して用量が半量に設定された[7]
種類

錠剤:2.5µg、5µg

副作用

市販後の調査での副作用発現率は4.7%であった。重大な副作用はショックアナフィラキシー様症状、虚血性大腸炎、重篤な便秘とされている。

海外で類薬による重篤便秘とその合併症(腸閉塞イレウス、宿便、中毒性巨大結腸症、続発性腸虚血、腸管穿孔)が発生しており、死亡例もある[5][6]

出典

  1. ^ Fujii Y, Saitoh Y, Tanaka H, Toyooka H (February 2000). “Ramosetron for preventing postoperative nausea and vomiting in women undergoing gynecological surgery”. Anesth. Analg. 90 (2): 472–5. PMID 10648342. http://www.anesthesia-analgesia.org/cgi/pmidlookup?view=long&pmid=10648342. 
  2. ^ All About プロファイル アステラス製薬が「イリボー錠」の承認取得
  3. ^ ナゼアOD錠0.1mg 添付文書” (2014年7月). 2016年4月13日閲覧。
  4. ^ ナゼア注射液0.3mg 添付文書” (2015年10月). 2016年4月13日閲覧。
  5. ^ a b イリボー錠2.5μg/イリボー錠5μg 添付文書” (2015年5月). 2016年4月13日閲覧。
  6. ^ a b イリボーOD錠2.5μg/イリボーOD錠5μg 添付文書” (2015年5月). 2016年4月13日閲覧。
  7. ^ イリボーOD錠2.5μg/イリボーOD錠5μg/イリボー錠2.5μg/イリボー錠5μg インタビューフォーム”. アステラス製薬 (2015年5月). 2016年4月13日閲覧。

イリボー

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ラモセトロン」の記事における「イリボー」の解説

効能または効果 下痢過敏性腸症候群 用量・用法 通常男性には、1日1回5µg経口投与する。なお、年齢症状に応じて適宜増減するが、1日量は10µg限度とする。通常女性には、1日1回2.5µg経口投与する。なお、年齢症状に応じて適宜増減するが、1日量は5µg限度とする。 同一用量では女性でのCmaxAUC英語版)は男性比べて1.5倍と1.7倍となり有害事象が多い傾向見られたので、臨床試験再試行して用量半量設定された。 種類 錠剤:2.5µg、5µg 副作用 市販後の調査での副作用発現率は4.7%であった重大な副作用ショックアナフィラキシー様症状虚血性大腸炎重篤便秘とされている。 海外類薬による重篤便秘とその合併症腸閉塞イレウス宿便中毒性巨大結腸症続発性虚血腸管穿孔)が発生しており、死亡例もある。

※この「イリボー」の解説は、「ラモセトロン」の解説の一部です。
「イリボー」を含む「ラモセトロン」の記事については、「ラモセトロン」の概要を参照ください。

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