アームストロング砲の開発とは? わかりやすく解説

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アームストロング砲の開発

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/05 16:51 UTC 版)

ウィリアム・アームストロング (初代アームストロング男爵)」の記事における「アームストロング砲の開発」の解説

アームストロング砲」も参照 クリミア戦争勃発すると、アームストロングイギリス陸軍から機雷設計受注した彼の設計結果的に実用化されなかったものの、アームストロング軍需産業関わるきっかけとなった。同じクリミア戦争中の1854年に、アームストロングイギリス陸軍向けの新型野砲設計始めた当時イギリス陸軍は、野砲重量過大に困っており、それを知ったアームストロング軽量機動性の高い野砲開発思い立ったのである同僚のジェームズ・レンデルとともに設計し1855年試作した5ポンド野砲政府検討会で好評博した。そして、1858年には口径拡大した18ポンド野砲陸軍制式採用され、翌年にはイギリス海軍にも同じ構造艦載砲制式採用された。画期的な後装式ライフル砲いわゆるアームストロング砲である。アームストロングはこの大砲儲けることを好まず特許政府へと譲渡した。その功績で彼は陸軍省War Department)のライフル砲造兵官に就任することになり、1859年には下級勲爵士ナイト一種)の称号バス勲章コンパニオン授けられヴィクトリア女王への謁見の名誉を与えられた。 アームストロング砲は、利益相反との非難避けるため、W.G.アームストロング社とは別の新設会社であるエルズウィック砲兵会社(Elswick Ordnance Company)で生産されることになった。エルズウィック砲兵会社イギリス政府との専属契約結んだ。このエルズウィック砲兵会社では、以後アームストロング重要な部下となるジョージ・レンデル(英語版)(ジェームズ・レンデルの子)が経営陣参加し、アンドルー・ノーブル(英語版)が火砲設計技術者として採用されている。陸軍省任官したアームストロングは、ウリッチ王立造兵廠主任として設備近代化取り組み、ここでもアームストロング砲生産を可能とした。 しかし、アームストロング砲は、保守的な陸軍軍人ジョセフ・ホイットワース代表されるライバル企業から、操作難しい、価格が高い、危険であるなどの批判受けた戦争終結による需要減少もあって、1862年イギリス政府はエルズウィック砲兵会社への注文打ち切り内定し以後製造はウリッチ王立造兵廠のみで行われることになった。これを知らされアームストロングは、1863年2月陸軍省造兵官を辞任した。エルズウィック砲兵会社倒産危機さらされたが、イギリス軍との専属契約解除されアメリカ南北戦争での両陣営への兵器輸出生き延びることができた。なお、アームストロング砲1863年8月薩英戦争腔発事故多発したこともあり、1864年イギリス軍向けの調達中止イギリス海軍前装砲への回帰起きている。この事故問題アームストロング退官原因と言われることがあるが、退官の方が先であり誤りである。

※この「アームストロング砲の開発」の解説は、「ウィリアム・アームストロング (初代アームストロング男爵)」の解説の一部です。
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