アーミル・カーンとは? わかりやすく解説

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アーミル・カーン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/04 21:36 UTC 版)

アーミル・カーン
Aamir Khan
2008年
生年月日 (1965-03-14) 1965年3月14日(60歳)
出生地 ムンバイ
国籍 インド
職業 俳優プロデューサー
活動期間 1973年-
配偶者 レーナー・ダッタ(1987年 - 2002年)
キラン・ラオ(2005年 - 2021年)
主な作品
ラガーン
きっと、うまくいく
チェイス!
PK
ダンガル きっと、つよくなる
シークレット・スーパースター
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アーミル・カーン[1](Aamir Khan、アラビア文字表記:عامر خان、デーヴァナーガリー表記:आमिर ख़ान、1965年3月14日 - )はインド映画俳優プロデューサー。インド国立映画賞受賞。ムスリム

経歴

トロント国際映画祭にて(2010年)

インドのマハラシュトラ州ムンバイで、シーア派イスラム教徒の家に生まれた。父のターヒル・フサインも映画監督・プロデューサー、叔父も映画監督だった。

1973年に子役として映画出演し、1984年に大人の俳優としてケータン・メヘター監督の『ホーリー祭』でデビューした。

1988年の『破滅から破滅へ』(Qayamat Se Qayamat Tak)で主演・メジャーデビュー。

1999年には映画会社アーミル・カーン・プロダクションを設立。同社の第1作『ラガーン』に自ら製作及び出演し、アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた。

2006年の『黄色に塗れ』(Rang De Basanti)は、再びアカデミー賞外国語映画賞にインド代表作品として出品された。

2007年の『地上の星たち』(Taare Zameen Par)では識字障害を持つ少年を主人公に初監督・出演。監督としても高い評価を受けた。

主演作品でインド映画の全世界歴代興行収入1位を5回記録している。

  1. 2008年 - 『ガジニ』 / 23億2000万ルピー(約41億円)
  2. 2009年 - 『きっと、うまくいく』 / 45億9960万ルピー(約82億円)
  3. 2013年 - 『チェイス!』 / 58億9200万ルピー(約104億円)
  4. 2014年 - 『PK』 / 85億4000万ルピー(約151億円)
  5. 2016年 - 『ダンガル きっと、つよくなる』 / 212億2300万ルピー(約376億円)

社会活動家としての仕事も行っており、ヒラリー・クリントンビル・ゲイツと対談を行ったことがある。TIME誌による2013年の「世界で最も影響力のある100人」の一人に選出されている。

2014年10月 『チェイス!』日本公開の為、家族で初来日。また同映画は 第27回 東京国際映画祭 に特別招待されている。

2016年にはウォルト・ディズニー・ピクチャーズとアーミル・カーン・プロダクションで共同制作し、『ダンガル きっと、つよくなる』を公開。

2017年には『シークレット・スーパースター』を製作・出演。

2018年はアドベンチャー映画『タグ・オブ・ヒンドスタン英語版』でアミターブ・バッチャンと共演。

2019年は、『シークレット・スーパースター』のアドヴェイト・チャンダン監督と再びタッグを組み、1994年のアメリカ映画『フォレスト・ガンプ/一期一会』をリメイクした『Laal Singh Chaddha英語版』に主演予定だった。しかしコロナウイルスのため延期となり、2022年に公開された。作品はカーンの主演作品としてはヒットせず制作費の回収には至らなかった。

人物

モットーは「夢を妥協してはいけない、夢を実現するために妥協することはあっても、夢そのものを妥協してはいけない」

デビュー直後の失敗の経験から、出演作は脚本を心から愛せるかどうかで慎重に決める。

出演作で数十曲以上のダンスシーンをこなしているが、本人曰くダンスは苦手らしい。だがオーストラリアのプロタップダンサー集団の指導を受けた際、予想以上の伸びを見せプロダンサーたちを驚愕させた。

人柄に関してはとても努力家でミスターパーフェクト(日本での呼称・インドではMr. Perfectionist=完璧主義者)と呼ばれるほど役作りに没頭し、様々な役柄をこなす。

役柄にあわせて体型を変えており『ガジニ』では筋肉の塊のような体を作り、『きっと、うまくいく』では44歳で大学生役を演じるため筋肉を削ぎ落とし、『チェイス!』では監督へ撮影開始を約1年ほど延期して欲しいと要求し体脂肪率9%の強靭な肉体へ肉体改造を行った。

自身の持つ俳優としての影響力や、「物語を伝える力」を社会のために生かしたいと考え、女性・子供の地位向上やインドが抱えるカースト制度の闇など、さまざまな社会問題を考えるTV番組Satyamev Jayateの企画、司会を務めるなど、社会的弱者の地位向上を目指し活動する一面もある。

評価

2013年『チェイス!』の頃

インドではシャー・ルク・カーンサルマーン・カーンとアーミル・カーンの3人をあわせて3大カーンと呼ばれ、3人とも1965年生まれでボリウッドで絶大な人気を誇る。

出演作に全力を注ぐため同時進行はせず、撮影準備期間も長く、他のスターに比べて1〜2年に一作品の寡作だが、どれも大ヒットしており、インド国内では彼以上の天才はいないと言われている。

ヒットしないと言われていた歴史/スポーツ物である『ラガーン』の主演・製作を手がけるなど、従来のヒンディー語映画の主流娯楽作品の枠を超える映画をヒットさせ、映画界の変革者と言われることもある。

インドのみならずアメリカやインド周辺国などでも人気があり他国の俳優、有名人からも演技、社会貢献に対して様々な評価がなされている。

主な出演作品

  • ホーリー祭 Holi (1984年/ケータン・メヘター監督)
  • 破滅から破滅へ Qayamat Se Qayamat Tak (1988年/マンスール・カーン監督)
  • Dil (1990年/インドラ・クマール監督)
  • 心が耳を閉ざす Dil Hai Ke Manta Nahin (1991年/マヘーシュ・バット監督)
  • ランギーラー Rangeela(1995年/ラーム・ゴーパール・ヴァルマー監督)
  • ラージャー・ヒンドゥースターニー Raja Hindustani (1996年/ダルメーシュ・ダルシャン監督)
  • アース Earth(1998年/ディーパー・メヘター監督)
  • ディル・チャハター・ハェ Dil Chahta Hai(2001年/ファルハーン・アフタル監督)
  • ラガーン Lagaan: Once Upon a Time in India(2001年/アーシュトーシュ・ゴーワーリカル監督/兼 製作
  • マンガル・パンデー Mangal Pandey: The Rising (2005年/ケータン・メヘター監督)
  • 黄色に塗れ Rang De Basanti(2006年/ラーケーシュ・オームプラカーシュ・メフラー監督)
  • ファナー Fanaa(2006年/クナール・コーフリー監督)
  • 地上の星たち Taare Zameen Par(2007年/兼 共同監督・製作
  • ガジニ Ghajini(2008年/AR Murugadoss監督)
  • きっと、うまくいく 3 idiots(2009年/ラージクマール・ヒラーニ監督)
  • タラーシュ Talaash: The Answer Lies Within(2012年/Reema Kagti監督/兼 製作
  • チェイス! Dhoom 3(2013年/Vijay Krishna Acharya監督)
  • PK PK(2014年/ラージクマール・ヒラーニ監督)
  • ダンガル きっと、つよくなる Dangal(2016年/ニティーシュ・ティワーリー監督/兼 製作
  • シークレット・スーパースター Secret Superstar(2017年/アドヴェイト・チャンダン監督/兼 製作
  • タグ・オブ・ヒンドスタン英語版 Thugs of Hindostan (2018年/Vijay Krishna Acharya監督)
  • Koi Jaane Na (2021年/Amin Hajee監督/本人役での特別出演)
  • Laal Singh Chaddha (2022年/アドヴェイト・チャンダン監督/兼 製作)
  • Salaam Venky (2022年/Revathi監督/カメオ出演)

脚注

関連項目

外部リンク


アーミル・カーン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/24 13:59 UTC 版)

ボリウッドのカーン」の記事における「アーミル・カーン」の解説

詳細は「アーミル・カーン」を参照 アーミル・カーン(本名:モハメド・アーミル・フセイン・カーン、1965年3月14日生まれ)は、インドで最も商業的に成功したスーパースター俳優一人挙げられる出演本数少ないものの、映画内容クオリティ最大限気を配っているという評価得ており、ボリウッドでの実績通してインド映画界で最も人気あり、か影響力のある俳優一人として地位確立した彼の人気はインドでは絶大であり、さらに海外市場、特に2番目に大きな市場である中国高い人気得ている。フォーブス誌のロブ・ケインは彼を「間違いなく世界最大ムービースターである」と批評しており、これは世界最大人口大国であるインド中国での高い人気背景にある。 アーミルナショナル・フィルム・アワード4つフィルムフェア賞7つ受賞しており、さらにアカデミー賞にもノミネートされているなど数多く映画賞受賞している。またインド政府からパドマ・シュリー勲章2003年)、パドマ・ブーシャン勲章2010年)を授与されている。 1973年叔父ナーシル・フセイン(英語版)が監督したボリウッド初のマサラ映画『Yaadon Ki Baaraat』に子役として出演し俳優として活動始めた1984年実験映画Holi』で長編映画デビューし1988年公開の『Qayamat Se Qayamat Tak』で主演デビューした同作1990年代のボリウッド・ミュージカル恋愛映画雛型となり、ヒンディー語映画の歴史における転換点作品となった1989年公開の『Raakh』では演技高く評価されナショナル・フィルム・アワード 審査員特別賞英語版)を受賞している。1990年代にはヒンディー語映画主演俳優地位確立し、『Dil』『Raja Hindustani』『Sarfarosh』などのヒット作出演した1999年製作会社アーミル・カーン・プロダクション設立し2001年に初のプロデュース作品ラガーン』を製作した主演兼務)。同作アカデミー外国語映画賞ノミネートされた他、ナショナル・フィルム・アワード 健全な娯楽提供する最優秀大衆映画賞英語版)、フィルムフェア賞 最優秀作品賞英語版)、フィルムフェア賞 最優秀主演男優賞英語版)などの映画賞受賞した2006年には『Fanaa』『Rang De Basanti』に主演し、両作とも興行的成功収めた2007年には『Taare Zameen Par』で監督デビューし、フィルムフェア賞 最優秀監督賞英語版)を受賞した。彼が主演務めた『Ghajini』『きっと、うまくいく』『チェイス!』『PK』『ダンガル きっと、つよくなる』は、いずれもヒンディー語映画の興行収入ランキングの上位にランクインしている。『ダンガル きっと、うまくいく』の成功後、「アーミル世界最大スーパースターになった」という指摘なされるようになった

※この「アーミル・カーン」の解説は、「ボリウッドのカーン」の解説の一部です。
「アーミル・カーン」を含む「ボリウッドのカーン」の記事については、「ボリウッドのカーン」の概要を参照ください。

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