その後の再評価
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/16 09:35 UTC 版)
「清水宏 (映画監督)」の記事における「その後の再評価」の解説
没後も一定の評価はあったが、忘れられた過去の巨匠の側面が強かった。例えば、俳優の笠智衆は、自著で「僕は、清水監督の作品が実に好きで、自分が出してもらったのを含め、いいシャシンがいっぱいあったと思います。小津先生の作品は、いろんな人があれこれ言いますが、清水オヤジのシャシンをきちんと評価する人がいないのが不思議でなりません。」(「先生の親友・清水オヤジ」『大船日記 小津安二郎先生の思い出』扶桑社、1991年)と述べていた。 1990年代前半に松竹から清水宏作品のビデオが発売され、90年代半ば頃から松竹時代を中心に清水宏の再評価の機運が高まった。 その後、2003年、第4回東京フィルメックス国際映画祭において特集上映企画「清水宏 生誕100年」(東京国立近代美術館フィルムセンター共催)が開催され、『港の日本娘』など10作品が上映。清水宏作品の『簪』が同映画祭の観客賞を受賞した。 また、2004年には、第54回ベルリン国際映画祭のフォーラム部門で「清水宏監督特集」、第28回香港国際映画祭でレトロスペクティヴ「清水宏101年記念展」が開催された。 同時期に活躍した小津安二郎や溝口健二と比べると現在でも知名度は不当に低いが、2007年、代表作の一つである『按摩と女』が、草彅剛主演、石井克人監督でカヴァー作品『山のあなた~徳市の恋〜』として製作されることが発表、2008年に東宝系列で公開された。 2007年、広島で発見された短篇映画『奈良には古き仏たち』(1953年)が上映され、東京や大阪で清水宏のレトロスペクティヴが行なわれた。 2008年には、松竹からDVD-BOX「清水宏監督作品コレクション」(第一集「山あいの風景」、第二集「子どもの四季」)が発売された。
※この「その後の再評価」の解説は、「清水宏 (映画監督)」の解説の一部です。
「その後の再評価」を含む「清水宏 (映画監督)」の記事については、「清水宏 (映画監督)」の概要を参照ください。
- その後の再評価のページへのリンク