プレートテクトニクス以後
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 07:11 UTC 版)
「大陸移動説」の記事における「プレートテクトニクス以後」の解説
その後、1950年代から1960年代にかけて、古地磁気や大西洋の海底などの研究によって海洋底拡大説が提唱され、それがプレートテクトニクス理論へと発展した。そして、プレートの運動の結果として大陸移動が導きだされることから、ヴェーゲナーの説も見直されるようになった。ただし、ヴェーゲナーの説は、海底面を構成する地層の上を大陸自らが滑り動くとするものであり、プレートがその表面に露出する大陸を伴って動くとするプレートテクトニクス理論とはメカニズムが異なる。 大陸移動説が嘲笑の対象となっていた時代とその後の再評価を地質学の分野で直接経験した古生物学者S.J.グールドはこう述べている。 「 今やわれわれは大陸移動の新しい正統理論(註:プレートテクトニクスのこと)をもつにいたった。この理論の光の下で、大陸移動についての古典的データが明るみに出され、積極的な証明であると宣言されてきた。だが、これらのデータは、大陸が移動するという考えが市民権を得るにあたっては何の役割も果たさなかったのである。大陸移動説が勝利したのは、それが新しい理論の必然的な帰結であるということになってからにすぎない。 」 なお大陸移動の実測は1980年代後半に電波星や衛星を用いた測量技術(VLBI)が発展してから可能になり、多くの大陸が1年に数cmの速度で移動していることが明らかになった。
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