その他の目撃者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 09:11 UTC 版)
「ケネディ大統領暗殺事件」の記事における「その他の目撃者」の解説
ディーリープラザでの目撃者で、直接ライフル銃を構えて撃っている姿を見た人として、ハワード・ブレナン がいる。彼はちょうどヒューストン通りからエルム通りに入る角の壁の上に腰掛けていたが、1発目の音はオートバイのものだと思い、2発目の音は花火のような音に聞こえて上を見上げた時に、教科書倉庫ビルの6階窓から「ある種の高性能ライフル」を構え「左の窓の下枠に体をあずけ、銃を右肩にあてて、左手で銃を支えながら、最後の1弾を発射しました」とウォーレン委員会に証言している。彼の場所から教科書倉庫ビル6階までは直線でわずか35メートルの距離であった。彼はその直後に警察官に通報して、警官が教科書倉庫ビルに入ると同時に、ブレナンが見たライフルで撃った男の人相や風体が警察無線で市内のパトカーに伝わった。 またこの教科書倉庫ビルでオズワルドの仕事仲間が5階でパレードを見ていた時に、上の階からライフルのボルト(遊底)が引かれ、また押し込まれる音を聞き、また空薬莢が床に落ちる音も聞いている。翌年ウォーレン委員会が直接現場で実験したところ上の階でのライフル銃の操作の音も薬莢が床にゴツンと落ちる音も驚くほど聞こえることが分かった。 大統領が撃たれた所から前方にある草の生えた丘の上(グラシー・ノール、grassy knoll)から発砲があったとする複数の証言がある。ジーン・ヒル(Jean Hill)はグラシー・ノールから銃声がしたとウォーレン委員会において証言し、後に男が銃撃したと述べている。また狙撃時にパレードの前方にあったトリプル・アンダーパスの陸橋にいたサム・ホランド(Sam Holland)はアーケードの背後(behind the arcade)の木立から煙が上がったと証言し、同じ場所にいたオースティン・ミラー(Austin Miller)も煙かスチームを見たと証言した。この他にダラス市警の制服警官ジョー・スミス(Joe Marshall Smith)はグラシー・ノールでシークレットサービス(当日は配置されていなかった)を名乗る私服の男を見たと証言した。ウォーレン委員会では、この場所で結局物的証拠が全く見つからず、また当時この場所で数人の見物人が立っているので誰にも見つからずにライフル銃を発射できたとは想像できないとして重要視しなかった。 メアリー・モーマン は、頭部に致命傷を受けた直後(約0.17秒後)の大統領と背後のグラシー・ノールをポラロイド写真機 で撮影した。その際、暗殺犯(バッジマン)とその発砲の瞬間が撮影されたとする説がある。研究家ゲーリー・マック(Gary Mack)は「モーマン写真」を拡大すると「フードをかぶり、緑色のグローブを着用した人物と煙かマズルフラッシュ(発射炎)のような像」が確認できることを発見した。この説は1988年にEngland's Central Independent Televisionが製作したTVドキュメンタリー「The Men Who Killed Kennedy」でも紹介されたが、この像は人間ではないとする説もある。またゴードン・アーノルド の証言 やロスコー・ホワイト と結びつける主張もある。いずれにせよこの射撃について分かってることが少なく訓練された兵隊でも難しい射撃であることは間違いないだろう。
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