『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』のエビラ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/27 08:50 UTC 版)
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南太平洋に浮かぶレッチ島の近海に生息する海棲怪獣。設定では、レッチ島にある秘密結社「赤イ竹」の核兵器工場から流された放射能廃液の影響でエビが怪獣化したとされる。 闘争心が強く、水中戦が得意。捕食対象には巨大な右手のハサミをハンマーのように振り下ろす攻撃を加えた後、もう1つのヤリのような細長いハサミとなっている左手に突き刺して捕食する。上半身が異常発達しているため、上陸はできない。 ある木の実から作られる特殊な黄色い汁があるところが苦手で、レッチ島に秘密基地を構える秘密結社「赤イ竹」により用心棒として活用され、強制労働から脱走したインファント島の原住民である2人を捕食している。しかし、元々操られていたわけではなく強制的に支配されていただけであるため、赤イ竹が偽の汁をまいてしまった時には彼らの水上艇を容赦なく叩き潰している。 金庫破りの吉村、インファント島の娘・ダヨ、大学生の仁田により、眠りを覚まされて現れたゴジラとの戦闘になる。当初は陸上のゴジラと岩を投げ合って戦っていたが、やがて海へ入ってきたゴジラを水中へ引きずり込んだところ、岩で殴りつけられて逃走する。2度目の戦いでもゴジラを水中へ引きずり込むが、最後は2つのハサミを続けてもぎ取られ、島から敗走した。その後については不明。 スーツアクター:関田裕 元々予定されていた『ロビンソン・クルーソー作戦 キングコング対エビラ』では、ストーリーはそのままにキングコングと戦う予定だった。 公開当時の設定では、エビとサソリとザリガニの複合怪獣であった。ポスターやスチール写真では陸に上がってゴジラと絡む姿が見られるうえ、その際にサソリのイメージを入れて尻尾を逆反りさせた「逆エビ」態勢を取っている。 デザイン・造形 デザインは井上泰幸が担当。造形は利光貞三(雛型)、八木勘寿、八木康栄(胴体)、安丸信行(助手)による。 スーツは、人が入らずに操演用のミニチュアとしても使えるように上半身と下半身がセパレートになっており、海から顔を出して演技する場合は上半身だけ着用している。トゲはFRP、イガはラテックスに混ぜたオガクズを叩いて表出させている。 ハサミだけの巨大な造形物も用意され、海でヨット「ヤーレン号」や小舟を襲うシーンに使用された。 撮影 水中シーンの撮影は、実際に水の中に潜っての撮影と、水槽越しに撮影する疑似水中撮影が併用された。 弥太・良太兄弟を襲うシーンは、スクリーン・プロセスで撮影された。 特技監督の有川貞昌は、「エビラの恐怖感と緊張感を出すため、撮影時には寄り(アップ)を主にし、ハサミの強さや人間を捕食する口の動きの不気味さ、グロテスクさを強調した」と語っている。
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