《そうです》の敬語
「そうです」の敬語表現
「そうです」は様態または伝聞の助動詞「そうだ」の丁寧な表現になるため、すでに丁寧語表現であると言えます。様態の助動詞として使用する場合、「子どもたちは夏休みを迎えて嬉しそうです」「空が暗くなり雨が降りそうです」など、…という様子です。今にも…するような様子です。という意味で使われます。伝聞の助動詞として使用する場合、「この学校は今年で創立100周年だそうです」「この山ではおいしいキノコが採れるそうです」など、…ということです。…という話です。という意味で使われます。または、肯定応答の丁寧な表現としても使われます。この場合もすでに丁寧語表現であると言え、「あなたは日本人ですか」「はい、そうです」というように、その通りです。という意味で使われます。
「そうです」の敬語の最上級の表現
「そうです」はもともと丁寧な表現ですが、様態の助動詞として使用する場合は「です」を最上級の敬語に言い換え、「子どもたちは夏休みを迎えて嬉しそうでございます」「空が暗くなり雨が降りそうでございます」とすることが出来ます。同様に、伝聞の助動詞として使う際も「この学校は今年で創立100周年だそうでございます」「この山ではおいしいキノコが採れるそうでございます」と使うことが出来ます。ですがこれらの言い換えは使い方によってはやや不自然な印象を与えるため、多くの場合「そうです」のままで使用するのが好ましいでしょう。肯定応答として使用する際も同じように「です」を言い換え、「そうでございます」とすることでより丁寧な表現にすることが出来ます。また、「その通りでございます」「左様でございます」などの表現も、より丁寧な表現として同じ肯定の意味で使うことが出来ます。
「そうです」の敬語のビジネスメール・手紙での例文
「そうです」はもともと丁寧な表現であるため、ビジネスで様態または伝聞の助動詞として使用する場合、そのまま使うことが出来ます。ですが使用する場面によってはいずれも当事者ではなく一歩引いた視点から見ていると受け取られる可能性があるため注意しましょう。とくに良くない状況が予想される場面で使用する際は、傍観者のような立場で言っていると相手に受け取られないよう、言い換えるなどの対応が必要なこともあります。例えば様態の助動詞として「イベントの申し込みが殺到しそうです」なら「イベントの申し込みが殺到する恐れがあります」、伝聞で「イベントは盛況だったそうです」なら「イベントは盛況だったと伺っております」など、伝えたいことに応じて言い換えることで好印象を与えることが出来ます。
肯定応答として使用する場合、メールや手紙で「そうです」と書くとは口語的な印象を与えてしまいます。「○○様のおっしゃる通りでございます」や「○○様のご認識の通りでございます」と言い換えるのがベターです。
「そうです」を上司に伝える際の敬語表現
「そうです」はもともと丁寧な表現であるため、日ごろからに仕事で接する上司に対して使うときや、日常的な会話の中で使用するに当たっては、そのまま使って差し支えないと言えます。ですが、様態または伝聞の助動詞として使用する場合、当事者ではなく一歩引いた視点から見ていると受け取られる可能性もあるため、役職が高い上司に対して使う際や、正式な場で使う際には注意が必要です。ビジネスメールや手紙と同じく、様態の助動詞として「イベントの申し込みが殺到しそうです」なら「イベントの申し込みが殺到する恐れがあります」、伝聞で「イベントは盛況だったそうです」なら「イベントは盛況だったと伺っております」など、伝えたいことに応じて言い換えた方が好印象を与えることもあります。
肯定応答として使用する場合も丁寧語として使えますが、口語的でややフランクな印象を与えかねないので、TPOに応じて「左様でございます」や「おっしゃる通りでございます」などと言い換えることが必要です。
「そうです」の敬語での誤用表現・注意事項
普段の会話にも頻出する基本的な言葉であるため、誤用の恐れはあまりないと言えるでしょう。ただし、前述の通り様態または伝聞の助動詞として使用する場合、当事者ではなく一歩引いた視点から見ていると受け取られる可能性もあるため、伝えたいことに応じて言い換えた方が好印象を与える可能性もあります。肯定応答として使用する場合も丁寧語として使えますが、口語的でややフランクな印象を与えます。TPOに応じてより丁寧に表現したいときは「左様でございます」や「おっしゃる通りでございます」、「ご認識の通りでございます」など言い換えの表現を検討することも必要です。
「そうです」の敬語での言い換え表現
様態の助動詞として使用する場合、リスクを予期した表現であれば「○○の恐れがあります」「○○する可能性があります」、良いことを予期した表現であれば「○○の見込みです」。伝聞の助動詞として使用する場合、「~と伺っております」。などが敬語での言い換え表現になります。肯定応答として使用する場合、「左様でございます」「おっしゃる通りでございます」「ご認識の通りでございます」などが敬語での言い換え表現になります。
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