補充隊員
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「戦場のヴァルキュリアシリーズの登場人物」の記事における「補充隊員」の解説
クラリッサ・キャラハン (Clarissa Callaghan) 声 - 照井春佳 No.46。21歳。マルギット分隊隊員。トレードマークはナースキャップ。正規軍野戦病院に看護婦として勤務していたが、看護していた捕虜の脱走を幇助した罪でネームレスに送られた。愛らしい容姿で男性人気は高いが、時々儚げな表情を見せる。 怪我をしていた帝国兵の捕虜を介抱するうち、互いに好意を寄せるようになった。フェリクスにネームレスに送られた原因を聞かれた際に「聞けば絶対に軽蔑される」としてなかなか話そうとはせず、再会を約束した彼を脱走させた事、目印としてペアのペンダントを持っている事などを語った。ただ彼女の意に反し、フェリクスがクラリッサを軽蔑することはなかった。その後、前述のように事情に通じるフェリクスの配慮で帝国への帰還を許されず再び兵士として前線に立たされていた恋人と戦場で再会。治療する間にしばし語らい、「一緒に逃げよう」という誘いに対して「今逃げても絶対に幸せになれない」と断り、再会を約束して再び別れた。 解散後は、帝国でダンサーとして旅芸人の一座に加わり、恋人を探し続けていた。断章『NAMELESS、再集合』ではフェリクスとの会話の中で恋人と再会し、子供を儲けていることが明かされている。 彼女のキャラクターデザインは元々リエラにあたるヒロインの初期デザインを流用したものである。 シン・ヒューガ (Shin Hyuga) 声 - 小原雅人 元ガリア義勇軍所属。No.58。偵察兵。27歳。 孤高のサムライ。異国の血が混じった混血人種という理由でネームレス送りになったとされるのだが、後に「多分それだけが原因ではない」と隊員たちから思われるに至る。ネームレスに送られた後も、自分を受け入れてくれたガリアの地と主君のコーデリア姫には絶対の忠誠を誓っている。生真面目で融通が利かない性格なうえ、無骨かつ無愛想なため近寄り難い雰囲気を放っている。それ故に、ダイトからは「バカだ、コイツ」と評され、エイミーも「筋金入りですね」とそれに同調されてしまう有様であった。ただ、同じく口数が少なく人と話すのが苦手なセルジュとは相通じて親しくなっている。 父がガリアの人間で母が東方の島国の人間だった。母が死んでから父と共にガリアへと移り住んだ。東方で育ったため、そこの考え方とガリアでの考え方の違いに馴染めないでいる。主君のためなら死ぬ事を厭わない覚悟とコーデリア姫への忠誠心の高さを認められて部隊に溶け込んでいった。 ただし、彼の祖国の風習である「ハラキリ」はクルトから厳重に禁止された。また異国の地に馴染めないことに起因した彼のポテンシャルが極めて発動する機会が多いのが主君の居城のあるランドグリーズとなっている。 解散後は、某国の港でラグナイト貿易商の用心棒として働いている。なお、国を捨てることを最も嫌がっていたが、グロリアの説得により承諾した。 マルギット・ラヴェリ (Margit Ravelli) 声 - 池田千草 No.33。対戦車兵。マルギット分隊隊長。階級は少尉。22歳。クルトとは正規軍の階級としては同格であった。なお、マルギットはクルトより年上であるが敬語を使っている(クルトより年上のネームレス隊員でクルトに対して敬語を使っているのはマルギット、ヴァレリー、クラリッサ、ジゼル、カリサの5名と少数である)。 ダモン将軍とも親戚筋にあたる名家の軍人一族の出身であるエリート女性軍人。ランシール王立士官学校を卒業しており、同期にユベール・ブリクサムがいる。開戦後に作戦失敗の責任を取らされネームレス送りになった。エリートであることを鼻にかけており、他の隊員達と打ち解けようとしなかった。 植物が好きで、鉢植えの花を世話をしている。 当初は作戦失敗の原因は部下のせいで、自分には一切非がないと本気で思っていた。そのためこの処分を納得しておらず、この部隊から一刻も早く抜けるために手柄を欲し、遂行中の任務のルートについてクルトに意見具申した。しかしその案は即座に却下され、「学生からやり直せ」といわれる。それを侮辱と感じ怒っているところをアルフォンスに窘められ、ガリア正規軍を「最底辺のネームレス」から見てみるといいと助言される。助言を受け入れたわけではなかったが、ネームレスを人間扱いしない正規軍指揮官の無茶な命令を見て、かつての自己中心的な考えで周りが見えていなかった自分の姿に気付き目が覚めた。結果としてマルギットが当初作戦具申していた状況に陥ったことでクルトから自分は一切命令しないから代わりに指揮を執れと命じられ指揮を代行する。日頃は見下していたネームレス隊員達の活躍と自身が売名のためとはいえ熱を入れて立案した作戦の方向性が正しかったことを自ら証明することで指揮官の自覚に目覚め、「学生からやり直せ」と言ったことを撤回したクルトから手腕を認められる。その後は前述通り分隊指揮官も任せられる。ただし、指揮官としてはそれなりに有能だが極度の方向音痴で地図が全く読めない欠点も併せ持つ。 解散後の動向は断章『NAMELESS、再集合』で明かされ、エリオットとイルマリの会話の中で他国で親戚の養子となり、軍人を続けている。なお、養子となったため名前が変わっており、「マルギット・ヘルムズ」と名乗っている。本当は「マルギット・アーヴィング」になりたかったということを明かしていた。本人はあくまで憧れていたからと話しているが、その後に酔った勢いで彼の名前を叫んでいたことから、好意も抱いていた様子が窺える。 ザハール・アロンソ (Zahar Alonso) 声 - 森岳志 元ガリア義勇軍所属の傭兵。No.57。59歳。 第一次大戦で帝国に滅ぼされたフィラルド王国の出身。ガリア戦役では傭兵として戦っていたが、酒癖が悪くトラブルを起こしてネームレス送りになった。アルコール中毒を思わせる描写が多々あり、軍務中だろうがお構いなしに酒をあおり、酔いが回ると能力が上がる反面、敵陣のど真ん中だろうがお構いなしに酔っ払って寝てしまう悪い癖がある。移動中に突如行動不能となる全ネームレス隊員中最も厄介なポテンシャルを保持する。 真偽は不明だが、過去に帝国の侵略により滅んだフィラルドの英雄的な将軍であり、イェーガーの才能を評価してその座を譲った「元将軍」ではないかと噂されている。イェーガーの事を子供の頃から知っていること、フィラルド軍人はそのほとんどが帝国に処刑されており、彼の事を小僧呼ばわりできる人物は極少数しか生き残っていないという点が根拠となっている。イェーガーが祖国復興のためマクシミリアンに取り入って帝国軍の主力を担うという手段を選んだ事に失望し、故国が廃墟となって滅んだ光景を忘れ去ることが出来ず、酒浸りに陥ったとされる。 イェーガーを主人公とするDLC「終戦、そして旅立ち」では直接の登場はないが、イェーガーから「師匠」、「あの酔っ払いの爺さん」と呼ばれており、まだ生きているのかとイェーガーはザハールを思い出していた。彼が噂通りの人物ならば酒癖の悪さは祖国滅亡以前からということにもなる。 解散後は、傭兵稼業を辞めてフィラルド王国があった地へ戻り、祖国再興を目指すイェーガーを密かに支援している。断章『NAMELESS、再集合』では、祖国再興を実現するために酒を控えている模様。 セドリック・ドレーク (Cedric Drake) 声 - 小原雅人 No.25。窃盗から殺人まであらゆる犯罪を犯してきた「犯罪王」と呼ばれる男。薄めのサングラスに両腕には入れ墨と異彩を放っている。マルギット分隊隊員。47歳。名前は仮名であり本名ではない。わざと逮捕された後に司法取引をしてネームレス送りになった。このような司法取引が認められたのは彼が戦死してくれれば山のような裁判手続きが省けるからだという噂がある。 多くの犯罪を犯してきた彼だが、飄々として陽気で明るい性格で基本的に人当たりはいい。ただ深い付き合いを持つことは避けたがる。ちょっとした軽口の類いもその実猛毒を孕んでいる。多くの修羅場を潜り抜けてきただけあり剛胆さでは抜きん出ている。ネームレスに入ったのは恩赦を受けるためと称しているが、その気になりさえすれば軍上層部を過去の弱みで脅して隊を抜けるのも簡単だと嘯いておりこの点ではグロリア、フレデリカとも共通している。戦場では殺人を犯せば犯すほど持て囃され、大量殺人者が「英雄」になることにも関心があり、「戦場で何人殺せば罪人が英雄になれるのか?」を実際に試したがっていた。クルトの決断の結果、422部隊が作戦中に全滅を遂げたことがクロウ中佐の工作で成立したため、彼に纏わる数々の容疑は被疑者死亡により永久に消失した。ある意味クロウの工作による恩恵を最も受けた人物となっており、「無名」(ネームレス)ではあるが「大戦の英雄」になる野望も達成した。 セドリック逮捕に執念を燃やす元刑事のエイダには彼自身にとって奥の手である隠しナイフを使わせた自身の認める宿敵。長年にわたって執拗に追跡されており、現在では腐れ縁に近い関係になっている。 解散後は、消息不明となりアルフォンスにも行方が掴めなかったが、断章『NAMELESS、再集合』で知らされていないにもかかわらずクルトとリエラの結婚式に姿を現した。 エイダ・アンゾルゲ (Ada Ansorge) 声 - 丸山未沙希 No.16。元エリート捜査官の女刑事。トレードマークである腰につけた手錠はその過去に由来している。マルギット分隊隊員。28歳。汚職の罪でネームレスに送られてきた。セドリックの監視に拘泥し、それ以外の事には一切関心を持たないため、他のネームレス隊員との協調性が皆無である。 かつてセドリックを追い詰めたことがあるが、油断から隠し持っていたナイフで刺されて取り逃がすという不覚をとった。このときの負傷により長期の療養生活を余儀なくされ、それが原因による人事異動により現場の第一線から遠のくことになって将来を絶たれた。以降執拗にセドリックを追い、様々な裏組織と繋がりを持ったり、不正・違法捜査に手を染めてきた。ネームレスに来たのもセドリックを追って自ら志願しての事で、自らの違法捜査をわざと暴露してネームレスに送られるよう仕向けた。セドリック自身が嘯く通りネームレスの隊員たちはセドリック、エイダも含めて、皆それぞれが手法や経緯、思想こそ異なれ「人として越えてはならない一線を越えてしまったはぐれ者の集まり」であり、この事実はクルトにさえも当てはまると主張した。セドリックの最期は全ての罪を公にされた上での公開処刑が妥当と考えているため、彼が戦場で国のために死ぬという高尚な死が決して許されるものでなく、彼の監視と戦死させない事が行動目的となっている。そのため、戦場において彼を守るためなら自分の身体をも平気で盾にする。ただ、セドリックに負わされた古傷の痛みがしばしば彼女を苦しめてもおり、それは彼女が持つ「古傷」というポテンシャルにも表れている。 解散後もセドリック逮捕を諦めず、裏社会のコネを使って潜伏し、セドリックの出現を待っている。断章『NAMELESS、再集合』でセドリックと再会して逮捕しようとするも、どちらも死亡扱いになっており、逮捕する権限も罪状も無いことを指摘される。 エリオット・オーツ (Elliot Oates) 声 - 橋詰知久 元ガリア義勇軍所属。No.18。偵察兵。36歳。 「結婚詐欺師」という触れ込みでネームレスに送られてきた人物。大層な女好き。自分に落とせない女性はほとんどいないという自信があるハンサムガイで、今まで数多くの女性と交際してきた。その数は不明で、100人から先はもう数えるのをやめている。エイミー唯一人を除く女性隊員全員(グロリアも含む)を口説こうとしてものの失敗。特にイムカには瞬殺された。本人は「ネームレスに送られるような女性たちだから」と言い訳している。 結婚の話があるとその女性から逃げ出していたのは事実だが、ネームレス送りの本当の理由は上官の情婦に手を出した事。普段ナンパばかりしているが、それは実は女性を本気で好きになるのを恐れている事の裏返し。少年時代の初恋と失恋を未だに引き摺っている。 「断章」は他の隊員(主にレギュラー)との関わりあいで進行するが、エリオットだけは途中まで「独白」という形で進行する。 解散後は女性さえいれば生きていけると言い、詐欺師に戻った模様。だが、未だに真剣な恋愛は出来ずにいる。 ジゼル・フレミング (Gisele Fleming) 声 - 照井春佳 No.26。長らく監獄生活を送っていた女性隊員。マルギット分隊隊員。24歳。無口で表情も乏しく、誰とも関わろうとしないが、嫌われている訳でもなく、微妙な距離感を保っている。どこか怪しくミステリアスな雰囲気を持つ。 食べ物に事欠き、いかなる粗食にも耐えられる孤児院育ちだったが、高い知能指数を持っていたため、国の研究所へ送られた。普通の遊び相手がいなかった彼女はいつしか炎を友達と呼ぶようになる。放火を繰り返し、その罪で刑務所へ送られた。ガリア政府はなおも利用価値があると踏んだのか、それとも処刑の手間を省くためか彼女をネームレス送りにしたという設定。真性のフェミニスト故、彼女自身が望んで孤立している状況を無視できなかったアルフォンスに詮索される。 自分にも他人にも無関心。相性のいいキャラは一人もいない。燃える炎だけに関心を示して友として会話する。一応、隊長のクルトの指示は素直に聞いている模様で、断章『NAMELESS、再集合』でクルトに結婚式で火を使った出し物を提案するが、危険過ぎるため却下された時は渋々ながらも諦めている。 炎を友達と称するだけあって火薬など火に関する知識は豊富であり 炎を巻き起こして育てるのもエサを絶って殺して消すのも自由自在。 解散後は、山で炭焼き職人の手伝いをしている。山を焼きたくなる衝動に駆られるが、クルトに「捕まることはしないように」と釘を刺されたため我慢している模様。 フレデリカ・リップス (Frederica Lipps) 声 - 津田美波 元義勇軍所属。No.19。マルギット分隊隊員。27歳。華のある風貌と色気を駆使し、男を誑し込む技術に長けたミステリアスな女性。上官とのスキャンダルが元でネームレスに送られてきたとされる。 クロウ中佐とは私的に懇意の仲で、2人きりの時はラムゼイと呼ぶ。実は多国間で活躍するスパイで、本来ガリアの人間ですらない。情報さえ得られるなら誰の相手でもするし、相応の金を払えばどんな情報でも売る。結構なやり手らしく、マクシミリアンの個人的な情報からダモン将軍の娘の事まで情報の範囲は多岐に渡る。義勇軍に入ったのも仕事の都合だったが、身元が発覚しそうになり身の危険を感じたため、故意にスキャンダルを仕掛けてネームレスに逃げ込んだ。奇しくもガリア正規軍の暗部について、生きてそこに居続けさえすれば探るまでもなく集まるネームレスに居心地の良さを感じているらしい。男性陣から過去を問われても言葉巧みにはぐらかすが、自分とは同類とみなしたグロリアには聞かれもしないことを語って聞かせている。彼女がもたらす情報はクロウ曰く「相当高く付く」らしいがその精度は極めて高いとクルトも認めている。 解散後は、元のスパイ活動に戻った。なお、ネームレス時代に集めた情報は高値で売られている模様。 イルマリ・ガソット (Ilmari Gasotto) 声 - 森岳志 元民間人。No.17。29歳。だらだら生きる事を信条としているニートで、徴兵拒否をしたためネームレス送りになった。ムラっ気が激しく、突然やる気を出したかと思えばすぐ止めたりする。 自分の好きな事には必死になるが、お国のためという理由で死ぬのはまっぴらだと主張して憚らない。昔トランペットに嵌った時期があったが、途中でやる気が無くなって止めている。女性の柔らかそうな頬っぺたが大好きというフェティシズム持ち。特に笑顔の時が最高らしい。その観点でリエラを好きになり、笑顔を見たいがために彼女の喜ぶ事を模索した結果、再びトランペットを手に取った。ただし、本人が言うには付き合いたいという具体的な好意とはまた違うらしい。 解散後は、放浪の旅に出る。旅の途中で突然釣りに目覚める。
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