木星帝国
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/24 02:00 UTC 版)
木星帝国(ジュピター・エンパイア)は、漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム』に登場する木星圏を支配する架空の国家。
- 1 木星帝国とは
- 2 木星帝国の概要
- 3 神の雷計画
- 4 代表的なMS・MA・戦艦
木星帝国
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 10:59 UTC 版)
「機動戦士クロスボーン・ガンダム」の記事における「木星帝国」の解説
クラックス・ドゥガチ 声 - 永井一郎(『GGENERATION-F』『第2次α』) / 麦人(『GGENERATION SPIRITS』以降) 木星帝国総統。木星圏を人の住める環境にするために、地球連邦からの充分な援助も無いまま70年余りに渡り尽力し一定の国力を持ち、ある程度の自立ができるようになった。すると、地球側から政略の一環として、良家の女性(ベルナデットの母)との縁談が申し入れられる。政略結婚により地球に対して媚るよう求められたことに加え、その妻が非常に優しいよく出来た女性だったことで、豊かな生育環境でしか生まれない余裕を見せ付けられ、かつてない程の屈辱を味わう。そのため地球に対し狂気ともいえる憎悪を抱き、密かに木星帝国を築き上げる。国民に対しては豊かな大地である地球を木星人の手に取り戻すと公表していたが、その真の目的は地球を不毛な大地へと変えることであり、その先のことは全く興味はなかった。 彼の思考をコピーした「バイオ脳」が9体存在しており、影武者を務めている。 搭乗機は、MAエレゴレラおよびディビニダド(オリジナルが直接搭乗したのはディビニダドのみ)。特にディビニダドには「フェザーファンネル」というサイコミュ兵器らしき武装が搭載されているが、彼自身がニュータイプであるかは不明。ゲームではニュータイプ扱いとなっている。 女性関係ではベルナデットの母以外にも、続編『鋼鉄の7人』では木星人である後妻のエウロペが登場し、また、ベルナデットの母と結婚する前に、内縁関係にあった女性が存在し、その女性との間に子供(キゾ)がいた事が『ゴースト』で判明している。 カラス 声 - 茶風林 トビア達留学生の指導教官の一人だが、実は木星帝国の諜報員で、ドゥガチ直属の部下。中継ステーション襲撃時にスマシオンに積んであった毒ガスをトビアが見た場面に居合わせ、証拠隠滅のために彼を拳銃で射殺しようとする。「強い者こそが正しい」という信念の持ち主で、木星帝国に従っているのもその信念に基づいているに過ぎない。現に敵であっても、ニュータイプとして急成長するトビアに強い関心を示し、しきりに自らの元に来るように勧誘している反面、子飼いのギリに対しては敗者という理由だけで気にもとめなくなる程。また、強者=ニュータイプ能力を持つ人間に強い関心を示しており、「スクール」と呼ばれる場所でギリやカリスト兄弟を教育していた。 ワイヤーを操る技術に長けており、それによって宇宙漂流の危機を脱して何度もトビア達の前に現れる。最終決戦では自らニュータイプ部隊を率いMAノーティラスでトビアに戦いを挑む。偽りとはいえ教え子のトビアの説得には耳を貸さず、違う生き物同士は強者だけが生き残るべきという持論を嬉々として語る。余りの身勝手な言い分に激怒したトビアにNT部隊共々敗北。トビアに対して歪んだ師弟愛を感じていたらしく、死にかけながらも自分に勝利したトビアの力量を称賛し、死の間際に至っても後ろからトビアを撃とうとした部下を勝者(トビア)の行く手を阻む敗者として逆に撃ち落とし、その生き様を全うした。 ギリ・ガデューカ・アスピス 声 - 真柴摩利(無印) / 岩永哲哉(鋼鉄の7人) 対クロスボーン・ガンダムチーム「死の旋風(デス・ゲイルズ)隊」のリーダーで、チームの攻撃担当。階級は少佐。木星帝国の次期幹部候補生。カラス直属のニュータイプであることに異常ともいえる自尊心をもっており、性格は非常に尊大にして傲慢かつ残虐。地球での掃討戦では楽勝と思っていたが、計算外の地球の重力と地の利と機体特性を最大限に活用したトビアと援軍で駆けつけたキンケドゥにより敗北し、自決しようとしたところをバーンズに止められた。 搭乗機はクァバーゼ。 『鋼鉄の7人』では、地球でコックとして生活しており、バーンズの手引きで新生木星帝国と戦う仲間を求めていたトビアと再会。当初は協力を断っていたが、トビアより遥かに険悪な間柄だったカリスト兄弟が帝国を支配している事から協力するようになる。地球での生活の間にトビアよりも身長が大きく伸びており、かつて生死を賭けた激闘を繰り広げた間柄にも関わらず、トビアとの再会の際に開口一番無頓着に身長を驚かれたことも、ギリの心情を少なからず動かすきっかけとなった。 木星決戦においてはビギナ・ギナIIに搭乗し、光のカリストと激闘を繰り広げるが、じりじりと押されていく。発射体制に入ったコロニーレーザー・シンヴァツを止めるべく四肢を失った機体で特攻を行い、戦死。その命を捨てた行動はシンヴァツに深刻なダメージこそ与えられなかったものの、発射角度をわずかにずらした。その結果、レーザーの第一射は地球への命中コースを外れることになる。 搭乗機は量産型クァバーゼ、後にビギナ・ギナII(ギリ専用機)。 ローズマリー・ラズベリー 声 - まるたまり 死の旋風隊の女性パイロット。金と血生臭い騒動が大好きな性格。 搭乗MSはアビジョで、敵機の牽制・かく乱を担当する。捕虜となったトビアを公開処刑にする際はX2に搭乗するも、生身のトビア相手に油断し、不意を突かれて機体を奪われてしまう。地球での掃討戦で敗北する。 『鋼鉄の7人』では、経歴を詐称してアナハイム・エレクトロニクスのミノフスキードライブ搭載型試作機スピードキングのテストパイロットになったが、テスト中に地球の重力に捕まり大気圏に突入。「光の翼」をビームシールドの代わりにして大気圏を突破するが、地上に墜落した際に機体が渓谷の狭間にハマり込んでしまい、そのまま逃亡。各地を巡業してモビルスーツストリップ(MSの掌の上でのストリップ)を行い生活しており、トビアからの誘いに快諾した。 木星決戦時には、アラナ・アビジョに騎乗。戦いの中で機体は中破するがなんとか生き残る。戦後はミノルの妻となり、共に監視役として木星圏に暮らす。またその傍ら「神(ゼウス)の雷計画の真実」という本を執筆し好評を博したが、その内容はかなり不正確な代物であったらしい(しかし、不正確であるがゆえに連邦のお目こぼしをもらい、見逃された)。 17年後の『ゴースト』では地球圏に舞い戻ってフリーライターとして登場。単なる取材で訪れたはずの「真のザンスカール」で、いつのまにかレジスタンスのリーダー格になる・人前で公然と「真のマリア」に楯突くなど、騒動好きの性格は変わっていない。なお、夫ミノルとは結婚後5年目で死別したとのこと。トレスのVガンダムヘキサに搭乗しサーカスのバイラリナを撃退するも、戦闘後に乗機のコックピットをザンネックによる大気圏外からの射撃で打ち抜かれ戦死した。 バーンズ・ガーンズバック 声 - 飯塚昭三 木星帝国のベテランパイロット。階級は大尉。搭乗MSは専用機として赤色に塗装したバタラだったが、死の旋風隊ではトトゥガを与えられ、防御を担当する。息子を事故で失っており、過酷な木星の環境と比べ、豊かな水資源を持つ地球圏の住人に対して恨みを抱いていた。また、息子が亡くなって以来、出撃時にはヘルメットをかぶらない。 敵であるトビアに亡き息子の面影を見ており、地球での掃討戦での敗北後、彼らにジュピトリス9の弱点を教えた。 『鋼鉄の7人』では地球で生活し、牧場を営んでいた。トビアからの誘いに快く応じ共に戦う。木星決戦時には、バーラ・トトゥガに乗り戦うが、影のカリストの攻撃によって大破。シンヴァツ特攻を行うギリを敵機の攻撃からかばい抜いて果てる。なお、この時の作戦中は仲間を守るため少しでも長く生きぬこうと、息子が亡くなって以来初めてヘルメットをかぶり戦った。
※この「木星帝国」の解説は、「機動戦士クロスボーン・ガンダム」の解説の一部です。
「木星帝国」を含む「機動戦士クロスボーン・ガンダム」の記事については、「機動戦士クロスボーン・ガンダム」の概要を参照ください。
木星帝国(鋼鉄の7人)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 10:59 UTC 版)
「機動戦士クロスボーン・ガンダム」の記事における「木星帝国(鋼鉄の7人)」の解説
光のカリスト 声 - 笹沼尭羅 ドゥガチの後継者として、木星帝国新総統となった青年。地球圏に大災害を引き起こす神の雷計画を計画・実行しようとしている。姉であるエウロペや、双子の弟である影のカリストとは常時意識の共有がなされる特殊能力を持つサイキッカーで、木星圏から二人の意識を介して地球圏の状況を見ている。 彼の「思考共有」は双子の兄弟である影のカリストとは問題なく使えたが、姉のエウロペの意識は相手の「主観的な思考」しか読めず、また「恋心」などといった彼らに理解できない思考も読めなかった。 最終決戦において、専用機のディキトゥスを駆りその圧倒的な性能でデスゲイルズを葬り、トビアのクロスボーンガンダムX1フルクロスと激戦を繰り広げるが、影のカリストのバイオ脳を搭載したディキトゥスが撃墜されたことによって狂乱、大振りの一撃でX1の左腕を切り落とすもその隙を突かれ、自分のディキトゥスも左腕、左脚部を失い一時撤退。その後、コロニーレーザーを破壊していたトビアとエウロペに最後の戦いを挑む。 乗機はディキトゥスで、彼の機体は左手を模しており「正義さす左指(ユーリスディス・シニストラ)」の名を冠している。 影のカリスト 声 - 笹沼尭羅 光のカリストの半身。兄同様のサイキッカーであり、二人で意識を共有するため両者が共に総統という奇妙な状況となっている。神の雷計画に障害となる全ての者の排除のため地球圏にやってきた。計画遂行の暁には自らも死亡するが、それを木星の為の必要な犠牲であるとして受け入れていると語る。 パイロットとしての技量は相当なもので、ミノフスキー・ドライブ搭載機であるF99レコードブレイカー3機の連携攻撃を、弾道をあらかじめ見て予測していたとは言え完全に避けきり圧倒し、トビアのX1スカルハートをも圧倒した。 地上用に改修された乗機で、イカロス回収作業中のトビア達を再び襲撃するが、トビアに「自らの死と引き換えにすることで、神の雷計画による大量虐殺の罪悪感から逃れようとしている」という内心を見ぬかれ(同時に自分1人の命で引き換えにできるなんて思い上がりだと指摘され)て動揺したことで倒される。 その後、光のカリストによって死の直前の意識をバイオ脳にコピーされ復活する。しかし、木星帝国兵は「本当にコピーであるのか、光のカリストの妄想なのかは分からない」とも言っており、バイオ脳の状態では兄のカリストの前以外でまともな言葉を発する事は無く、どちらとも取れる形になっているため詳細は不明。 乗機は彼本人はコルニグス及びインプルース・コルニグス。バイオ脳の時は光のカリスト同様ディキトゥスを駆る。彼の機体は右手を模しており、「自由なる右指(リーベルダス・デクストラ)」の名を冠する。 エウロペ・ドゥガチ 声 - 伊藤静 カリスト兄弟の姉で、クラックス・ドゥガチの後妻でありテテニスの義母。神の雷計画を伝えるために地球圏へ赴き、トビア達と行動を共にする。地球圏に来るまでは弟達と自分が意識の共有がなされている事を知らず、勝手に自分の心が弟達に読まれていた事にショックを受ける。行動を共にするうちに、死んだ恋人であるカーティスをトビアと重ねあわせており、それに気付いたベルナデットが泣きながらトビアを取らないようにと嘆願している。最終決戦時には心が読まれていることを逆手に取り、作戦内容をあえて読ませてかく乱する司令官的役割を担い、アンヘル・ディオナにイカロスと大型武装コンテナを接続した機体に搭乗する。最終局面まで生き残り、コロニーレーザーをトビアと共に破壊するも、そこにやってきた光のカリストによって致命傷を負ってしまう。最後の力を振り絞って、機体が動かなくなったトビアを自爆するコロニーレーザーから脱出させ、自身は爆発に巻き込まれる形で落命する。 カーティス エウロペの恋人だった木星軍兵士。カリスト達の目論見で海賊討伐へと駆り出され、戦死している。外見はともかく勇猛果敢な性格等はトビアと似通う部分があるらしく、幾度かエウロペとトビアの会話で名前が出ている。最終決戦直前、トビアが行おうとしている事を察したエウロペの手により、彼の個人データがトビアに託された。
※この「木星帝国(鋼鉄の7人)」の解説は、「機動戦士クロスボーン・ガンダム」の解説の一部です。
「木星帝国(鋼鉄の7人)」を含む「機動戦士クロスボーン・ガンダム」の記事については、「機動戦士クロスボーン・ガンダム」の概要を参照ください。
- 木星帝国のページへのリンク