ドラゴンヒート
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「クロヒョウシリーズの登場人物」の記事における「ドラゴンヒート」の解説
『クロヒョウ』シリーズに登場した九鬼組事務所の地下に存在する地下格闘技場。九鬼組の仕切る賭場でもあり、主要な収入源となっている。試合は八角形のケージ内で行われるが試合場内にレフェリーはおらず、テンカウントノックダウン制である以外にルールらしいルールは存在しないという、喧嘩さながらの形式をとっている。 DJ RIKUOH(ディージェー・リクオー) 声 - 前田剛 ドラゴンヒートでアナウンスを務める人気リングアナ。クラブDJを本業としており、台本がなくてもアドリブで盛り上げる実況の腕から九鬼の信頼は厚い。龍也に何かと目をかけて夜の遊びに誘うことが多く、また龍也が九州一番星でアルバイトをしていると客として来る事がある。 『クロヒョウ2』ではドラゴンヒートのみならず「個人的な契約」で阿修羅の試合においてもリングアナウンス及び実況解説を行っており、八部衆との対戦バトル中では試合状況に応じた言葉を発する。 日向 翔(ひゅうが しょう) 声 - 前田剛 「ドラゴンヒートの至宝」の異名を持つドラゴンヒートのファイター。二種類の格闘スタイルを持ち、一回目の勝負(2回戦)ではプロレスを下地とした「総合格闘技」を使い、二回目の勝負(6回戦)では本来のスタイルである「プロレス」を使う。ヒートアクションは「膝十字固め」とローキックからの跳び膝蹴りの連携技「スカイニークラッシャー」を使用する。かつては非情に勝ちだけを求めるプロの総合格闘家として活動していたが、後にリング禍を起こして表の格闘技界を追われてしまう。以来、自身が納得のいく勝ち方にこだわり、戦いに美学を持って挑むようになる。龍也と出会った当初は「ただ勝てばいい」という龍也の考え方に反発して挑発を繰り返していたが、龍也と拳を交えることでその強さを認め、ノックアウトされてなお笑みを浮かべていた。その後、龍也を騙る何者かから妹の千秋が拉致されたという手紙を受け取り、怒りのあまりにかつての非情な格闘家に戻って再戦を挑むも再び敗れた。最終的に千秋と再会し、泰山の伝手で兄妹で同居することとなり、龍也とは誤解も解けたことで改めて拳を交わしてプロレスの型を教えた。 TOMOKI(トモキ) 声 - 鈴木賢 龍也の1回戦の相手で黒学館大学の4年生。格闘スタイルは「空手界のモンスター」の異名通り「空手」だが、関節技を始めとするグラウンドの技術も習得している。ヒートアクションは「アームロック」とパーテールポジションからの連続膝蹴り「パーテレニー地獄」を使用する。プロデビューが決まっており、アマチュアでは相手がいなくなってしまったために己の力を試すべくドラゴンヒートに参戦するが、龍也に敗れた。その後、龍也が戸田殺しの報道を確認するために新聞を購入した際にはプロデビューしていたようで、一面に1RKO負けを喫した様子が報じられていた。 『クロヒョウ2』ではプロ初戦で敗れて以来は格闘家として振るわずに引退し、龍也に敗れたことを引きずって不良グループのリーダーに成り下がる。その後、龍也の帰郷を知り、過去を振り切るために挑みかかる。 悠木 万寿美(ゆうき ますみ) 声 - チョー 龍也の3回戦の相手で、過去に関西で鉄拳制裁を加えたことが問題となって追われるようにして関東へ赴任してきた神室東高校の教師。学生時代から修練を続け、共に五段を習得した合気道と空手の技術をも織り交ぜた「古武術」を格闘スタイルに持つ。ヒートアクションは往復ビンタからの顔面正拳突き「鉄拳制裁」と腕を極めた状態からの連続投げ技「合気夢幻投げ」を使用する。龍也が在学中に街で暴力事件を起こした現場を目撃して警察に通報したが、その事で退学処分となった龍也から一方的に恨まれた挙句、暴力を振るわれてしまう。その後、龍也がドラゴンヒートに参戦して連勝を重ねている頃、近頃の若者のマナーと自身の信念が報われないことに鬱憤を蓄積させており、それを晴らすためにドラゴンヒートに参加し、龍也と対戦するも敗れた。対戦後は龍也に「想いのある拳」が伝わったことを知って和解し、後にサブストーリーで古武術の型を教える。 『クロヒョウ2』のサブストーリーに登場し、龍也の件で冴子に謝罪されてその様子を離れたところから見守っていた龍也と再会するが、直後に冴子がストーカーから襲われている所に出くわし、身を呈して冴子を庇い、ストーカーは龍也が取り押さえた。 藤本 信道(ふじもと のぶみち) 声 - 中田譲治 龍也の4回戦の相手で、タクシードライバー。格闘スタイルは全日本大会を3度制した「空手」。ヒートアクションは視界を塞いだ状態で金的とこめかみを蹴る「急所破壊」と突き・蹴りの連続技「極意・徒手空拳」を使用する。息子の恒夫が龍也のせいで寝たきりにされたと思い込んで龍也に復讐することを計画し、ドラゴンヒートで龍也と戦うも敗れた。試合後は止めを刺さなかった龍也に疑問を感じ、医務室で龍也の本心と恒夫の事件の真相を知る。その後、恒夫からリハビリで初めて歩けたと聞かされて涙を流した。 張 孝明(ちょう こうめい) 声 - 弦徳 龍也の7回戦の相手。神室町で働いていた中国系女性を母に、その客であった日本人男性を父に持つハーフで、同様の境遇で育った青年らを率いる武闘派組織「孤狼会」のリーダー。格闘スタイルはマーシャルアーツや八極拳を独自に取り入れた「格闘武術」。ヒートアクションは膝蹴りとエルボーの連続技「ローリングエルボーコンボ」と転身からの掌底・鉄槌の連続技「発勁〜首刈鉄槌」を使用する。15年前の放火事件で母親を失っており、その事件を通じて竹中と知り合う。その後は二岡から放火事件の犯人を教える代わりにドラゴンヒートに参加するように要請があってこれに応じながらも自身には神室町のマフィアのトップに立つという野望があり、その龍也を生贄として野望の糧にしようとするも失敗に終わり、二岡の情報も偽情報だったことも判明し、龍也と和解して朋友(パンヤオ)と呼ぶまでの間柄になる。その後、竹中からの協力要請もあって龍也と共に事件を追い、龍也が趙楽で何者かに拉致されると仲間と共に救出する一方で、東城会内部の情報を警察に売り渡していた内通者の情報も探る。 荒巻 毅(あらまき つよし) 声 - 内山高志 龍也の8回戦の相手。フランス外人部隊に属していた軍人で、かつては鷲尾の部下でもある元警察官。由理香に気障な台詞を投げかけるなど平素の言動こそ優男風だが、眼光は常に冷徹そのものである。格闘スタイルはコマンドサンボの技術を応用した自身ならではの「柔術」。ヒートアクションは「アキレス腱固め」と馬乗りからの連続パンチ「タコ殴りマウントパンチ」を使用する。違法に傭兵として戦った罪で死刑囚となったところを二岡に拾われてドラゴンヒートに参戦するが、龍也に敗れた。その後、駐車場で鷲尾に銃を向けられるも解放された。 嶋 鉄司(しま てつじ) 声 - 田中一成 龍也の9回戦の相手で、「河内のテツ」や「アイアン嶋」の異名を持つ(作中世界で)日本人初のボクシングミドル級世界チャンピオン。格闘スタイルは「ボクシング」で、一撃必殺のレバーブローを得意とする。ヒートアクションはカミソリの如く切れ味抜群のアッパーカット「カミソリアッパー」と「レバーブロー」を使用する。一回目の防衛戦後は両目の網膜剥離が発覚して引退を余儀なくされ、後に規制の緩い海外でのノンタイトルマッチや地元である関西の地下格闘場「タイガースゲート」で試合をこなしていたが、龍也のような連勝者用のストッパーとしてドラゴンヒートに招聘される。その後、龍也の力を試すために弟子に襲うように命じ、完膚なきまでに叩き潰されたのを知って真剣勝負に臨むも敗れる。試合後は「現役中は無敗ではなく、唯一黒星をつけたのが乃木だ」と告白するが、直後にリングサイドにいた乃木を目の当たりにして驚愕した。 『クロヒョウ2』では龍也と対戦後はタイガースゲートで戦ってきたが、メテオ鈴木に秒殺された上に阿修羅にタイガースゲートを潰され、以降は格闘家生活を完全に引退し、大阪の近江連合系組織で運転手として暮らしている。龍也との再会後は阿修羅の脅威を伝えた後に友人を呼び寄せて「プロレス」の型を教え、後に阿修羅から追われる龍也を庇って「ミライ」がいたとされるキャバクラの場所を教えた。 劉 武翔(りゅう ぶしょう) 四川省出身で「少林寺の虎」の異名を持つドラゴンヒートのファイター。後ろに束ねた三編みに表演服と中国武術家然とした佇まいをしている。異名通り少林拳の使い手で現在三連勝中。龍也がドラゴンヒートで初めて観戦した試合でタケルと対戦した。試合では金的攻撃から劣勢を覆し猛ラッシュのすえ勝利するも、気絶したタケルに追撃せず立ち去ったため、九鬼からは「常識の範疇の暴力性しか持たず、盛り上がりに欠ける」と評された。その後もドラゴンヒートに在籍しており、試合終了後に龍也を殴打し続けた悠木を見かねた九鬼の指示で彼を止めようとしたリカルドとタケルの後ろに控えていた(最終的に何連勝したかは不明)。 タケル 「ハマのNo.1ストリートファイター」の異名を持つドラゴンヒートのファイター。二の腕から胸にかけて和彫りの刺青を入れた筋骨隆々の巨漢で、劉と同じく三連勝中。龍也がドラゴンヒートで初めて観戦した試合で劉と対戦し、一時はグラウンドからのパンチ連打で劉を追い込むも敗北する。九鬼からは「ルックスが悪く、カリスマ性も低い」と辛辣な評価をされた。劉に敗北後もドラゴンヒートに在籍しており、試合終了後に龍也を殴打し続けた悠木を見かねた九鬼の指示でリカルドと共に悠木を止めようとしたが、泰山に制止された。 リカルド・アキラ ブラジル出身で「ブラジリアン柔術の天才」と呼ばれるドラゴンヒートのファイター。ドレッドヘアが特徴で、試合にはTシャツとハーフパンツで臨む。本国に残した家族の生活費を稼ぐためドラゴンヒートに出場している。日向と対戦するが身体能力でも寝技の技術でも上回られたうえ、大技での決着を演出されて敗北した。日向に敗北後もドラゴンヒートに在籍しており、試合終了後に龍也を殴打し続けた悠木を見かねた九鬼の指示でタケルと共に悠木を止めようとしたが、泰山に制止された。 坂本 信司(さかもと しんじ) 声 - 鈴村健一 『クロヒョウ2』に登場したドラゴンヒートの若きファイター。17歳。ボクシングの元世界ランカーに食い下がって打ち倒すほどの実力を持ち、普段は九鬼組から紹介された清掃のアルバイトで生計を立てながらプロのキックボクサーを目指している。格闘スタイルは「キックボクシング」。喧嘩相手を探して阿修羅の構成員にわざと絡まれていたところを龍也に出会って助けられ、その礼として龍也をドラゴンヒートに招いた。その後は沖田の蹴りを受けて頚部骨折の重傷を負うも、野崎亮の治療を受けて急速に回復。その際にコンプレックスや悩み、更には柿崎への憧れに付け込んで洗脳を施され、「殺人ゲーム」と称して集団で龍也と隆昌を狙い、龍也を一方的に殴りつけた上で腕を刺傷させるも、なぜか反撃してこない龍也に疑問を抱き、直後に仲間を守りたいという彼の気持ちの前に敗れる。その後は再び入院し、柄本の治療と懸命のリハビリにより完全復活。秋田戦後は殺害疑惑をかけられた龍也と蒼天堀から脱出するために共に戦う。龍也が決戦に向かう時は共に戦うことを申し出たところを自分達を巻き込みたくないという龍也に止められたが、龍也がミレニアムタワーに乗り込んだ際は逮捕されるのを覚悟で優太や保と共に保安部隊に挑んで屋上への道を作った。 八代 誠(やしろ まこと) 声 - 福山潤 『クロヒョウ2』に登場したドラゴンヒートの若きファイターで、4人の中でのリーダー格。17歳。ルックスが良く、劇中でも女性から容姿を褒められることが多いが、本人はあまり女性に免疫がない。格闘スタイルは神室町で様々なスタイルの相手と戦って練り上げた「喧嘩」。身寄りが無く、児童養護施設「あげぼの園」で育ったところを脱走し、以来は神室町で喧嘩を繰り返して手の付けられない不良となるが、ドラゴンヒートに巡り合ったことで徐々に歳相応の少年らしさを取り戻す。龍也とは境遇の近さもあって食って掛かることも多かったが、阿修羅との抗争の中で交流を深めるうちに認めていく。その後、龍也不在の神室町で冴子誘拐事件が起こった際は試合直前だった龍也の願いを受けて救出に向かう(一時的に操作キャラクターとなる)ためにかつての不良仲間の協力を得て居場所を突き止めて単身で乗り込むが、金城の罠に掛かったことで冴子を庇って何発もの銃弾を浴びてしまい、今際の際に龍也に感謝の意を伝えて息を引き取った。 三上 優太(みかみ ゆうた) 声 - 鈴木達央 『クロヒョウ2』に登場したドラゴンヒートの若きファイター。実家は神室町のパチンコ店で、経済的に豊かな環境で育ったためにやや甘えの強いところがあるが、根は実直。龍也に強い憧れを持っており、服装や髪型も彼を意識している。格闘スタイルは「ボクシング」。当初は家庭を顧みない父親に反抗的で、実家のパチンコ屋が二岡組の差し金によりトラックに突っ込まれて半壊し、父も重体に陥った後も龍也の説得にも耳を貸さず、自棄になっていたが、父親の部下だった久保からの手紙によりそれが誤解であったことを知って改心した。その後、龍也が決戦に向かう時は共に戦うことを申し出たところを自分達の身を案じた龍也に止められたが、龍也がミレニアムタワーに乗り込んだ際は逮捕されるのを覚悟で信司や保と共に保安部隊に挑んで屋上への道を作った。 斉藤 保(さいとう たもつ) 声 - 野島健児 『クロヒョウ2』に登場したドラゴンヒートの若きファイター。4人の少年の中では一番大柄で、龍也よりも背が高い。16歳。小学生時代からいじめを受け続けた影響からか、優しくも弱気な面が目立つ性格。格闘スタイルはいじめから逃れるために必死に学んだ「ブラジリアン柔術」。自分を変えるために格闘技を学んでドラゴンヒートに出会うもその性格が仇となっていまだに勝ち星を掴めず、後輩からも引退を勧められるようになる。その後、キャバクラ通いに逃避していた時に熱を上げていたキャバクラ嬢がスカウト詐欺に巻き込まれて大場に脅迫されるところを目撃し、その際に恐怖心から動けなかったことで卑屈になるが、隆昌や龍也に叱咤激励されたことで阿修羅との対抗戦で大場との対戦を決意する。その後は必死に応戦した末に敗れはしたものの、最後まで果敢に挑み続け、大切なものを守ることを戦いを通じて実感した。その後、龍也が決戦に向かう時は共に戦うことを申し出たところを龍也に止められたが、龍也がミレニアムタワーに乗り込んだ際は逮捕されるのを覚悟で信司や優太と共に保安部隊に挑んで屋上への道を作った。その後のエンディングではドラゴンヒートでの試合に勝利しており、心身共に成長した姿を見せた。
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