とびうお座
名称:とびうお座(飛魚座)
学名:Volans
小分類:南半球
構成する主な星雲、星団、恒星:大マゼラン雲(銀河)/NGC2070(タランチュラ星雲・散光星雲)/NGC1566(スパニッシュダンサー・渦巻き星雲)
神話の主な登場人物:-
日本で観測できる時期:日本からは見えない
見ごろの季節:春(20時正中は3月中旬)解説:りゅうこつ座の一部に突き刺さるような姿の星座で、平たい3角形の一角から、3本の線がひれのように出た形をしています。星座は、長いひれを羽根のように使って海の上を滑空する魚、とびうおの姿を表しています。ただし、構成する星は全部4等星なので星座の形を見つけるのは難しいかもしれません。17世紀のはじめに、ドイツの天文学者バイエルによって設けられました。とびうお座をよく知るためのアラカルト
見つけ方のポイント
神話の内容について
同じ時期に見える星座について
主要都市での観測について1.見つけ方のポイント
南半球の秋(日本の春)に南の空に昇る星座です。見つけるにはりゅうこつ座の1等星カノープスから、南十字星の方へ目を移していくと、りゅうこつ座に一部ひっかかるようにして、平たい3角形が見つかります。それがとびうお座の胴体で、さらに3角形の一角から3本の線がのび、長い胸びれと尾びれを表しています。
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2.神話の内容について
羽根のように長いひれで海の上を飛ぶように滑空する魚、とびうおを星座になぞらえたものです。神話とは関係ありません。この星座を作ったのは、ドイツの天文学者ヨハン・バイエルだといわれます。1603年に発表した彼の星図「ウラノメトリア」の中ではじめて描かれました。最初は「Piscis Volans(飛ぶ魚)」だったのですが、後にPiscis(魚)が省略されてVolans(飛ぶ)だけが学名になりました。
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3.同じ時期に見える星座について
南半球の秋(日本の春)の南の空の星座たちと一緒に見ることができます。日本ではなじみがありませんが、とびうお座の北には、りゅうこつ座やとも座、がか座などが見え、東には天の川の上にほ座やらしんばん座を見ることができます。また西には大マゼラン雲があり、その向こうにレチクル座やかじき座が見え、南にはカメレオン座やはちぶんぎ座、ふうちょう座を見ることができます。
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4.主要都市での観測について
日本ではほとんど見えません。見るには南の土地へ行く必要があります。
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※参考文献:「星座クラブ」沼澤茂美著(誠文堂新光社)、「星のポケットブック」(誠文堂新光社)、「星座天体観測図鑑」藤井旭著(成美堂出版)、「星座・夜空の四季」小学館の学習百科図鑑、「星座博物館・春」、「同・夏」、「同・秋」、「同・冬」、「同・星座旅行」瀬川昌男著(ぎょうせい)、「星空ガイド」沼澤茂美、脇屋奈々代著(ナツメ社)
とびうお座
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/12 15:09 UTC 版)
Volans | |
---|---|
属格形 | Volantis |
略符 | Vol |
発音 | 英語発音: [ˈvoʊlænz]、属格:/vɒˈlæntɨs/ |
象徴 | the Flying Fish |
概略位置:赤経 | 8 |
概略位置:赤緯 | −70 |
広さ | 141平方度[1] (76位) |
主要恒星数 | 6 |
バイエル符号/ フラムスティード番号 を持つ恒星数 | 12 |
系外惑星が確認されている恒星数 | 1 |
3.0等より明るい恒星数 | 0 |
10パーセク以内にある恒星数 | 0 |
最輝星 | γ Vol(3.746[2]等) |
最も近い星 | β Vol;(107光年) |
メシエ天体数 | 0 |
隣接する星座 | りゅうこつ座 がか座 かじき座 テーブルさん座 カメレオン座 |
とびうお座(とびうおざ、飛魚座、Volans)は、南天の星座の1つ。天の南極に近く、日本の大部分の地域からは星座の一部さえも全く見ることができない。
主な天体
恒星
国際天文学連合 (IAU) が認証した固有名を持つ恒星は1つもない[3]。
星団・星雲・銀河
由来と歴史
とびうお座は16世紀以降に作られた新しい星座であり、神話はない。
ペーテル・ケイセルとフレデリック・デ・ハウトマンが残した観測記録を元にペトルス・プランシウスが1597年に作成した天球儀に残したものが最初である。ヨハン・バイエルが1603年に発刊したウラノメトリアでそれを引用したことにより世に知られるようになった[5]。バイエルによって紹介された当初は Piscis Volans という名称であったが、短縮したほうがよいとするジョン・ハーシェルの提案を受けて、1845年にフランシス・ベイリーが刊行した British Association Catalogue (BAC星表)では現在知られている Volans という名称が採用された[5]。
1922年5月にローマで開催されたIAUの設立総会で現行の88星座が定められた際にその1つとして選定された[6]。
中国の近南極星区の星官としては、本星座に相当するものはバイエル星座の直訳である「飛魚」の名称となっている。
出典
- ^ “星座名・星座略符一覧(面積順)”. 国立天文台(NAOJ). 2023年1月1日閲覧。
- ^ "gam02 Vol". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2022年12月6日閲覧。
- ^ “IAU Catalog of Star Names (IAU-CSN)”. 国際天文学連合 (2022年4月4日). 2022年11月9日閲覧。
- ^ "AM 0644-741". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2022年12月6日閲覧。
- ^ a b Ridpath, Ian. “Star Tales - Volans”. Star Tales. 2022年12月6日閲覧。
- ^ Ridpath, Ian. “The IAU list of the 88 constellations and their abbreviations”. Star Tales. 2022年12月6日閲覧。
とびうお座
固有名詞の分類
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