へび座
名称:へび座(蛇座)
学名:Serpens
小分類:南半球
構成する主な星雲、星団、恒星:M5(球状星団)/M16(散開星団)/ウヌハルカイ(アルファ星)/アリア(シータ星)
神話の主な登場人物:アポロン/アスクレピオス/ケイローン/ゴルゴン/ハーデス/ゼウス
日本で観測できる時期:4月〜10月の約7カ月間
見ごろの季節:夏(20時正中は頭部が7月中旬、尾部が8月下旬)
へび座は、へびつかい座に挟まれているため、頭と尾の2つの部分に分かれる珍しい星座です。古代バビロニア時代には、この2つの星座はひとつでしたが、いつの間にかへび座が独立しました。夏になると、南の空高く、さそり座の上に輝いています。3等星と4等星ばかりなので、明るく見やすいとはいえませんが、割と見つけやすい星座です。
1.見つけ方のポイント
へび座はへびつかい座の左右に連なる星座ですので、まずへびつかい座を見つけるのが良いでしょう。へびつかい座は、さそり座の上(北)にある星座で、ちょうど野球のホームベースのような5角形をしています。へび座は、その5角形の右上から北に向かって、頭の部分を伸ばしています。また、5角形の左下から南へ向かって、長い尾っぽを伸ばしています。
2.神話の内容について
へび座の蛇は、へびつかい座になった名医アスクレピオスがつかんでいる蛇を表しています。昔は、蛇は健康のシンボルとされていました。アポロンの子アスクレピオスは、幼い頃、半人半馬のケンタウロス族の1人で、医術を良く知るケイローンに預けられます。ケイローンから医術を教わったアスクレピオスは、やがて名医となり、ついには怪物ゴルゴンの血を使って死者を生き返らせるまでになりました。しかし、そのため死の国の王ハーデスの怒りをかい、ついにはゼウスの雷を受けて死んでしまいました。アスクレピオスは、死後、へびとともに天にのぼって星座になったということです。
3.同じ時期に見える星座について
へび座は東西に長い星座なので、いろいろな星座と接しています。まず、すぐ南にはさそり座があります。へび座の頭の部分の南には、てんびん座があり、北にはかんむり座やヘラクレス座が見えます。また、尾の部分の東には天の川が流れており、南のいて座、東のたて座とわし座といった、天の川の中にある星座を一緒に見ることができるでしょう。
4.主要都市での観測について
日本全国で良好に観測することができます。
※参考文献:「星座クラブ」沼澤茂美著(誠文堂新光社)、「星のポケットブック」(誠文堂新光社)、「星座天体観測図鑑」藤井旭著(成美堂出版)、「星座・夜空の四季」小学館の学習百科図鑑、「星座博物館・春」、「同・夏」、「同・秋」、「同・冬」、「同・星座旅行」瀬川昌男著(ぎょうせい)、「星空ガイド」沼澤茂美、脇屋奈々代著(ナツメ社)
へび座
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/19 08:55 UTC 版)
へび座(へびざ、蛇座、Serpens)は、トレミーの48星座の1つ。最も明るい星でも3等星と、暗い星が多い。へび座は、へびつかい座を間に挟む形で西側の「頭部 (Serpens Caput)」と東側の「尾部 (Serpens Cauda)」の2つに分かれている。頭部にはα、β、γ、δ、ε、ι、κ、λ、μ、π、ρ、σ、τ1、τ2、τ3、τ4、τ5、τ6、τ7、τ8、υ、φ、χ、ψ、ω星がある。尾部にはζ、η、θ、ν、ξ、ο星がある。
- ^ “星座名・星座略符一覧(面積順)”. 国立天文台(NAOJ). 2023年1月1日閲覧。
- ^ “IAU Catalog of Star Names”. 国際天文学連合 (2022年4月4日). 2022年7月9日閲覧。
- ^ a b Kunitzsch, Paul; Smart (2006). A Dictionary of Modern star Names: A Short Guide to 254 Star Names and Their Derivations. Sky Pub. Corp.. p. 54. ISBN 978-1-931559-44-7
- ^ a b c 原恵『星座の神話 - 星座史と星名の意味』(新装改訂版第4刷)恒星社厚生閣、2007年2月28日、149-150頁。ISBN 978-4-7699-0825-8。
- ^ a b “Approved names” (英語). Name Exoworlds. 国際天文学連合 (2019年12月17日). 2020年1月5日閲覧。
- ^ a b c Ridpath, Ian. “Star Tales - Serpens”. 2016年10月8日閲覧。
へび座
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